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轟き照らすは金の龍  作者: 火蛍
リバース・アルケミスト
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災害が起こる町

 その日の夜、メディアはエレメントキメラとアルムたちの戦闘によって引き起こされた大規模な破壊のことで話題が持ちきりであった。

 戦闘終了から一日が経過した町はキメラたちが激突して崩壊した建物、陥没したアスファルト、焼け焦げたオブジェクトと凄惨たる有様であった。

 

 しかしその一件でアルムとアルジェを責める者は誰一人としておらず、それどころか今回の戦いぶりを称賛されていた。

 過去にも金龍と銀龍によるキメラとの戦闘の様子は何度もSNSなどにアップされており、金龍伝説が存在することもあってアルムたちが人々を守るために戦ってくれたのだと理解していたためである。

 

 その夜、復旧作業が行われている町の中をシロガネ・レンは一人歩いていた。

 彼はエレメントキメラが持っていた力に興味を示し、その痕跡となるものを追っていたのである。

 レンはエレメントキメラが倒れていた場所をくまなく歩きまわり、その残滓を探した。


 レンは足元で何かを見つけるとそれを拾い上げた。

 拾い上げたそれは赤く透き通った石の欠片のような物体であり、レンの掌の上で熱を帯びたり冷えたりと不思議な現象を起こしている。


 「見つけましたよ……」


 レンは満足げにそう呟くと拾った石を回収して引き上げていくのであった。


 自宅へと戻ったレンは回収した石の解析を始めた。

 その石はエレメントキメラの体内にあったもの一部だということがすぐにわかった。

 

 「間違いない。モノリスですね……」


 レンは解析によってその石が自分の求めるものであったことを突き止めた。

 『モノリス』それはかつて錬金術が目指した最高到達点である。

 もし完成すればたった一つから永久的に無限のエネルギーを発生させられる代物であった。

 だが今レンの手元にあるそれは不安定な失敗作であった。


 (一時はどうなるかと思いましたが、思わぬ収穫もあるものですね)


 レンはモノリスをさらに解析しながら一人思った。

 エレメントキメラはレンとは一切関係も面識もない存在である。

 もし認知されれば命を狙われかねなかったが息を潜めたことが功を奏し、エレメントキメラの力の源を発見したことで自身の野望にも大きく近づくことができた。


 『モノリスの完成』を目指し、レンはこれまでの計画を破棄して新たな計画を始動することにした。

 その計画の第一陣として新たなキメラの製造に着手するのであった。

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