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十社会十パラドックス  作者: 遠藤千和
第1章 ー入学編ー
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第6話 「2通の手紙」

前回初登場の人物・前回情報を公開された人物 (説明)

河実 柚 (女、6年A組、???氏)

ーーー集合10分前ーーー


「(黎人、しっかりこれるのか。)」


「あ、いた、凪紗ーー!」


「しっかり集合時間に来たな、こっから少し歩くぞ。」


「ああ、そういえば、河実柚についてだが。どうやら彼女は去年5年A組に所属していたそうだ。さっき調べろって言った程度だからな、これくらいしかまだ分かってない。」


「あ、そーなんだ!何氏だったとか分からないのかなー?」


「ああ、それについてだが、調べればわかると言っていたからな、とりあえず待つことにしよう。暗限の情報処理能力は確かだしな。」


「(というか、5年A組?もしかしてーー、、。んーん、考えないようにしたほうがいいか、、。!)」


「こっちを右に行くぞ。ああ見えるだろ、あれだ。」


「ええ、でかくない!すごい家だね!こんな家住んでみたいよ!」


「3人姉妹だからな、部屋の数とか広さはそれなりに必要なんじゃないか。」


「今18時54分かー、3分くらい前になりそうだけど行こ!」


「ああそうだな。そういえば、手紙のことについてだが。黎人から先に話をしてくれないか。」


「あ、いーよーー!でもなんでー?」


「まあそれは黎人なら後でわかるだろう。」


「とりあえず、チャイムを鳴らすか。」


 ピーンポーン。


「はーい、河実です。」


「豊龍だ、開けてくれ。」


「豊龍くんと、諏訪異くん。来てくれてありがとうございます。」


「しっかり時間通りには来たぞ。」


「はい、ありがとうございます。いつでもノックすれば反応すると思うので。どちらかから話しかけてください。」


「(やけに広いな、この家。ん、これは?)」


「じゃあいくねー!」


「あ、ちょっと待ってください。私がいると、姉は話をしたくないかもしれないので、私は自分の部屋で待っています。終わったら教えてください。」


「わかった!ありがとう!」


「頼んだぞ、黎人。」


 コンコン。


「な、なに。また眼論?やめてよ!」 


「すいません!初めましてなんですけど、河実さんの友達の1年C組、諏訪異黎人と言います!河実柚さん、あなたに用があってきました!」


「私に対して、なんのようですか。?」


「俺はあなたを説得します!まずこの手紙を読んでほしいです。」


「これは…。何がしたいんですか?」


「読んでもらえましたか!まず、あなたが不登園になっている理由は俺は知りません!でも、人生の頂点とも言えるこの時期を家で過ごしてしまうのはもったいないです!学園に行きましょう!妹さんも待っていますから!」


「ああ、そういうことですか。君には、何も分からないですよ。私にはこのような感情論は響かないんです。私も好きで不登園になったわけではありません。ですが、今はこうしていたいんです。妹といるだけで私は迷惑をかけてしまいそうなので、行くことはできません。眼論は、今目の前にいるんですか?」


「柚さんが傷ついてしまうかもしれないと、この場を離れています!だから、本当の想いを聞かせてほしいんです!」


「今言った通りです。私は変えられるものは、もうないんですよ。」


「あなたを変えられるのは、去年起こった事件とやらだけですか?」


「(この子、なんで?)あなたは、誰ですか?」


「僕は、同じく諏訪異と河実の友達の、1年C組の豊龍凪紗です。」


「さっきと同じことをするなら、帰ってください。えっ。ていうか、なんで1年生が「去年の事件」のことを、、。しかも、、。(豊龍…?豊龍って言った、この子?もしかしたら…。)」


「どうかしましたか。僕は先ほどの…。」


「ちょっと待ってください。君、豊龍って言いましたか?苗字が豊龍なんですか?」


「はい。そうです。豊かの豊と、ドラゴンの龍です。それがどうかしたんですか。」


「そうなんですね。いや、なんでもありません…。(やっぱりこの子、豊龍なんだ。でもなんでだろう。もう気にしてないってことなのかな。いや、なんだか触れるべきじゃないって気がする。やめておこう、いつかその時が来るまでは…。)」


「柚さん!今言ったことは言わないようにしてください!(この人、頭いいなーー。だからこそちゃんと言うのをやめてくれたんだきっと。無駄なこと言っちゃったかな。)」


「…。」


「なんもないなら大丈夫です。僕の手紙も、とりあえず読んでもらいますね。(この人、何か隠してる。黎人も考えがわかったのか?いずれにせよ、黎人が止めたんだ、言うべきじゃないってことか。)」


「わかりました。(この子が私のところまで、尋ねてきた。きっと何か意味があるんだ。私を「あの学園」に行かせなくてはならない理由が。)」


「僕はあなたについて、わかったことはあまりありませんが、きっと妹が好きなんだと感じました。さっき河実は自分が妨げにならぬようにと自分の部屋に行きました。そのとき河実は涙を流していました。それほどあなたを想っている。彼女はあなたが不登園になったこともあってか、この学園、そして氏の制度を恨んでいました。河実も、あなたもきっと一緒のことを考えているんですよね。先ほど飾ってあったあなた方2人の写真を見ました。今のあなたの顔を見たことはないですが、あの顔は生きている喜びがあると言っています。河実はあなたを救いたいんですよ、誰よりも。」


「そ、そんなの、わかってますよ…。私も眼論が大好きだし、眼論も私が大好きだと思います。でも、今の状態じゃ、眼論に目は向けられないです。」


「やっぱり、去年の事件、のせいなんですよね。」


「事件を知っていることについては、何も言いません。内容は、知っているんですか?」


「いいえ、知りません。去年事件があったことを皮切りに、あなたが学校へ来なくなったと河実が言っていたので。」


「あ、そういうことですか。去年の事件については何も話すことはありません。ですが、これしか述べていないので、つまりどういうことか、理解しかねます。」


「本当に裏の最後まで、きちんと読みましたか。」


「えっ。裏もあるんですか?(この子、やっぱりすごい。)」


「凪紗の手紙最初は困惑しますよね!長いですし!」


「僕はがつまり言いたいことは、今からさらに説明します。おそらく、あなたはこの学園の闇を知っていますね。事件というくらいだから、よほど大きな出来事だったんでしょう。そして、それが不登園の理由ってことになります。僕は今、この学園の深い闇について知ろうとしています。おそらくその事件についても、いずれ知ることになるでしょう。」


「(なんだか、やっぱり感じる。)」


「僕はこの学園の闇、最初の争い、ずばり「殺し」から始まったこの氏制度を無くします。」


「え、あの氏制度を…。(なんだか、歯車が動き出したみたいだね。私たちではどうにもできなかった、この学園の闇を暴く時が来たのかもしれない。)」


「僕と黎人は、亜夜芽氏の人間です。そしてこの氏制度について深く掘り下げるためには、他の氏と接触するのは必要不可欠です。また、争いを始めたとされる元凶、その血縁者がいる可能性も考えて、ほぼ全員と接触していくつもりです。河実とはかなり早めに関わりを持ちましたが、この計画に協力するのにはあなたの不登園を解決してから、そう言いました。」


「それは…。すごいですね。私はそこまで思わなかったです。………しょうがないので、私も頑張ることにします。ですが、すぐに不登園を解消できるとは思わないほうがいいですよ。あいにく、これは身体の調子にも関係してくるので。」


「本当に、ありがとうございます。」


「あ、そうだ。豊龍凪紗くん、?君はいつか、その時が来たら、私のところに来てほしいです。きっと、その理由はその時わかりますよ。」


「(事件のことが行き詰まった時とか、か?深みを吸っていけばいずれわかるんだ。なら、その時まで待とうじゃないか。)はい、ありがとうございます。」


「眼論には、私はもう大丈夫だから、協力してあげてと、伝えておいてください。心配かけてごめんね、ともお願いします。あ、あと、私は今行っていませんが、6年生です。何か、この学園のことを聞きたかったら聞いてください。答えられることは答えるので。」


「ほんとに、ありがとうございます。」


「前みたいに、2人で仲良くできたらいいですね!ありがとうございました!」


 コンコン。


「おい、河実。もう大丈夫だ。お姉さんの問題は解決した。今すぐは無理だが、いずれ、また行けるようになるという感じだった。本当に良かったな。」


「河実さん、ありがとう!人を助けれた感じがして楽しかったし、嬉しかった!」


「う、うわあーーん、ほんとに、ありがとう、、。お姉ちゃあああん、、、!!!約束通り、協力するよお、、!」


「今は1人にしておいてやろう、きっと相当感極まっているんだろうから。そーだね!どうせまた準備の時に話せるし!これで心置きなく、企業研修にいけるね!数日だったけど、色々動いて疲れたなーー!凪紗ーー!おつかれさまのカフェ行こ!」


「また行くのか、いい加減飽きないのか。(まあでも、今日くらい、ちゃんと僕らも休んで次の問題に備えるか。刹那氏と関わりを持てたことはかなり大きいだろう。導氏ともできるタイミングで、接触していこう。)」


ーーー行きつけのカフェーーー


「ほんとにお疲れーー!まだまだ先は長いねー!でもこういうひとつひとつの積み重ねが大事だよね!」


「そうだな、なんにせよお疲れだ。」


「今日注文するのは……。」


 こうして、河実姉妹との関わりを持つことができた。これはいずれ役に立つ時が来るだろう。この問題を終えたことで、企業研修は間近に迫っている。用意周到にした企業研修。しかし、ここでの事件が起こることをまだ僕らは知る由もない。たった1つの学園で、

危険と隣り合わせな、他の氏との関わりが本格的に始まっていく。


ーーー→ continue to next story




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