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十社会十パラドックス  作者: 遠藤千和
第2章 ー亜刹編ー
20/22

第20話 「亜夜芽氏×刹那氏の努力」

前回初登場の人物・前回情報を公開された人物 (説明)

なし

ーーーLaGrの前日・放課後ーーー


「暗限、遂に明日がLaGrだぞ。」


「大変だったね本当に。」


「僕らはもかなり量が多かったが、亜夜芽さんと刹那さんはかなり時間かかったんじゃないか?」


「一緒にいる時間以外も確認してたらしいよ。」


「あの生徒の数の数だからな。整理するのだけで本当に一苦労だ。」


「なんとかもうすぐ終わるって感じじゃない。明日までには終わるでしょきっと。」


「でもな、結局性格面からわかる不審そうな人物は見つからなかったと同時に、関わるべき人物も掴めていない。そうなってしまったからな、今回に関しては僕らは僕らでLaGrに対して向き合う必要があるよな。」


「それは本番で考えるしかないよ。考えてもしょうがないしなるようになれだよ。」


「そうだな。僕たちは本番頑張るか。」


ーーー同時刻・加羅琉学園の図書室ーーー


「奏菜ちゃん随分集中してるね〜。」


「もう明日にはLaGrがありますから。」


「変わんないね〜。そんなめっちゃ真面目に頑張ってても必ずしも結果が出るわけじゃないよ〜。」


「私は月花ちゃんや陽夜くんみたいに優秀じゃないし、氏長として協力できることはこれくらいしかないので。」


「私は別に優秀じゃないよ〜。私だって優秀じゃないから、後輩たちがそれを気づいて言ってくれる。氏長だからって、完璧でいる必要はないって、最近それに気づかせれたんだよ〜。」


「私は、そこまで考えている余裕はないです。問題行動だって多いし、氏の子たちをしっかり管理できていない私の責任で」


「違うよ、奏菜ちゃん〜?私たちだって全てが見えてる神じゃないんだからさ、そんな気を強く持たなくていいんだよ〜。管理する側にも限界はあるって〜。」


「………。そうなんですかね…。何が正しくて何を氏長としてするべきなのか、九条くんの事件から、考えるようになったんです。」


「奏菜ちゃんさ、きっと豊龍くんに言われたんだよね、氏長としてあるべき姿を。」


「豊龍くんは、本当にすごい人ですよ。あんなにまで、しっかり言える人はなかなかいません。」


「それがわかってるならその通りにすればいいんだよ〜。別に何かすることが氏長としての姿じゃなくて、みんなに慕われていることだけでも氏長としての姿になるんじゃないかな〜。とりあえず、あの素晴らしい人間性を持つ豊龍くんの計画に加わっているんだから、それに従うしかないよ私たちは〜。」


「ですね…。豊龍くんには感謝しかないですから。」


「だったら、亜夜芽氏と刹那氏に何にもなかったってとりあえず伝えよ〜?」


「ですね、やっと終わりました。」


「こんな毎日残ることになるとは思わなかったよ〜。流石に全員の情報を整理するのは骨が折れたよ〜。」


「きっと、少しは進められましたよ。具体的な情報はまだないですが、こういった一歩を繰り返せばいつか答えに辿り着けるはずですよね。」


「そうだね〜。まだ正体も姿も存在もわかんないけど〜。きっと存在していてその正体と姿はこの学園内で掴める人物なんだろうね〜ってところ。」


「必ず、見つけ出しましょうよ。」


「豊龍くんのために、ね〜。」


「……。というか、今回のLaGrは今までと変わった景色が見られそうで嬉しいです。」


「奏菜ちゃんはきっと苦しい時期を過ごしてたもんね〜。」


「後輩が私と関わってくれて嬉しいです。夢のようだった月花ちゃんのように関わってくれる人増えて幸せです。」


「奏菜ちゃんだって、良いところがあって、悪いところがあって、そんなのみんなわかってる。でもそうやって認識している奏菜ちゃんでも受け入れてくれる後輩たちもたくさんいるんだよ〜。私だってずっと周りに人がいたわけじゃないよ〜。苦しい中学校時代を過ごしてた。でも今はこうやって慕ってくれる人がいるし、楽しく過ごせてるよ〜?」


「月花ちゃんも豊龍くんと変わらないですよ、私にとっては、夢のような、尊敬できる存在です。その月花ちゃんがいうことを、信じないことはないです。まさにそうですよね、楽しくやることにします。今の環境にはその価値がありますから。」


「それなら、よかったよ〜。人間はこうやって助け合って成長していくんだろうからさ〜。」


ーーーLaGr当日ーーー


「今日はLaGrの日だぞ。黎人しっかり準備はしてきたか?」


「家に忘れ物はないはず!」


「今日1日は帰れないからな。忘れ物があったら終わりだ。」


「豊龍凪紗、おはよう。諏訪異黎人も。」


「ついでみたいな感じで挨拶しないでよ!」


「ごめんごめん。ていうかさ、朝早過ぎだよ。」


「そうだな。そんなことは言ってられないが7時登園は流石に早いよな。」


「本当に眠いよ!」


「どういう感じで始まるんだろうか。」


「あ、河実さん!なんかこうやって話すの久しぶりだね!」


「久しぶりですね。何か用でもあったんですか。」


「実はな、河実の姉は2人いるっていう話だったよな?」


「そうです。私は3年と6年に1人ずつ姉がいます。」


「そのもう1人の姉について、亜夜芽氏の河実林檎さんについて少し聞きたいんだ。」


「これはまた、とても急ですね。」


「人脈を少しでも広げておきたくてな、関わりを少し見てる程度でいいんだが。他の3年生にも少しずつ関わりを持てるようにしていきたいからな。」


「LaGrのこのタイミングでってことですか。」


「俺らの他の学年の人との関係って全然ないからさ!河実さんのお姉さんと少しでも仲良くなれればわかることが増えるんだ!」


「わかりました。私の姉に言っておきます。ですが、実際にどんなふうに関わるかは姉と話してみてから考えてほしいです。」


「今日は忙しそうだし、時間ある時でいいんじゃない、凪紗!」


「そうだな。感謝する、河実。あそうだ、河実もできる限り人との関係は作っておいてくれ。無理する必要はないが、その人間関係から本当の姿を知ることができるかもしれないからな。」


「わかりました。私もLaGr含めて、できる協力は全てするので。」


「本当に無理しないでいいからね河実さん!いつも通りに過ごしてるだけでも俺は構わないから!ていうか、河実さんのもう1人のお姉さんみたことないし楽しみ!林檎っていう名前見つけたときはビビってきたよ!河実っていう苗字見る前にこれは河実さんのお姉さんだってわかっちゃったもんね凪紗!」


「あらかた予想してた程度だけどな。どんな名前なのかって考えたときに林檎という名前だろうって僕は予想してたからな。」


「そこまで気づいてたんですか。やっぱり豊龍くんには叶いません。」


「こっちは名前の名簿持ってるから全員探せば導氏じゃない限り誰でも一応わかるんだけどな。」


「本当に大変だったと思うので、お疲れ様です。」


「ありがとな。全くその通りで骨が折れるような作業だったからな。」


「協力しまくったんだ。私が情報処理始めた本人だけど関係なく疲れたよ。」


「でも僕らよりも、あの2人の方が大変だったんじゃないか?亜夜芽さんと刹那さん、ずっと一緒にやっていたっぽいからな。こんな亜夜芽氏と刹那氏が協力したのは割と稀に見る状態だったんじゃないか。」


「60年くらいある歴史でもそんな氏同士は仲良くやってることなかったっぽいからね。」


「俺らが初!この時点で学園統一に1日でも近づいてる証拠だよね!」


「進捗がどの程度がは別として、学園統一に関してここまでやったのを僕らは褒めてもいいだろな。」


「そだね!でも満足もしてられないし!このまま頑張っていこ!」


「そういえばLaGrの開始式的なやつもうそろそろ始まるってさ。」


「準備が整ったのか?」


「私たち亜夜芽氏は第2体育館に移動するんだって。どうやら別々でやるらしいから。」


「生徒数的に全員は無理があったか。」


「明日と今日どんな感じのプランが組んであるか発表されるんだってさ!」


「それに加え注意事項や時間の確認など他にも色々やるらしい。やっぱりこの学園が違うよな。」


「なんというか豪快な感じだよね!」


「黎人にピッタリな計画だ。意外と色々厳しく決められてるっていうのもな、1回目で理解できると次からもわかりやすい。」


「ん、1回目?」


「そうだ、どうかしたか黎人?」


「LaGrって複数回あるんだ!」


「あんまり話聞いてなかったんだな。テストの前の月か同じ月には必ず入っているらしいぞ。知識をつけるのが主な目的らしいからそこまでやってもその通りだとしか思わないな。」


「流石に年に複数回やるのはその辺の学校とは違うね!」


「その通りだ。まさにこの学園は…。」


「普通じゃないもんね。」


「暗限…。」


「そんな深く考えることじゃないでしょ。楽しむ時は楽しむべきだよ、何よりもね。私たちは警察を超える調査を行っているけど、それより前にただの1人の生徒なわけでしょ。」


「そう、だな…。初体験のLaGr、楽しむか。」


「俺は楽しみ以外の感情ないよ!暗限さんも楽しんでね!」


 僕らはその後、LaGrの説明を聞き終わり、そのまま何事もなく、いつも通りクラスごとの「午前の学び」に突入することになった。たった1ヶ月で学んだことの復習、そして新たなテスト対策の学びを行った。その後、約4時間の学習を終えたのち、昼ごはんの時間になった。僕たちは亜夜芽氏のいる第2体育館で、集団で昼ごはんを食べることになった。いつものように学食や弁当持参ではなく、氏ごとで昼ごはんを作るらしい。この学園に体育館が3つもある意味がわかる気がした。


ーーー第2体育館ーーー


「はあ、はあ、はあ。朝から4時間も勉強は大変だすぎない!?」


「でも黎人、テストで点数取らないとだろ。」


「そっか、俺勉強できないからここで頑張らないとだよね!」


「朝からこんな勉強することないから、私は疲れてしょうがないよ。授業いつもより長いし休憩ほぼないし。」


「僕は数学さえなければいんだけどな。そりゃこんなに勉強する合宿だったら数学は入ってきて当たり前だよな…。ほんとにやりたくないんだが。」


「豊龍凪紗も逃げてばっかじゃよくないから頑張りな。ていうか亜夜芽氏絶対他の氏より大変だよね。」


「これ見たら一目瞭然だよな。……。この人数分昼ごはん作るの、どんだけ時間かかるんだよ。」


「しょうがないよ!分担して他の学年の人の手伝おうよ!急いで行こう!」


「おい!黎人後ろ危ないぞ!」


「あっ!」


 ガタン!


「痛った。うう。ちゃんと前向いて歩いてくださいよ…。」


「すいません!」


「ん?この人もしかして?」


ーーー→ continue to next story




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