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「はぁぁぁぁぁ!」
俺の目の前にいた、獲物はポリゴンの欠片となり消えた。
STAGE CLEAR
鳴り響くファンファーレ、報酬を確認し疲れのせいか安堵のため息が出る。
俺たちが仮想世界に閉じ込められてからこっちでは、もう1年たつ。もっとも現実はどうか知らないが。
そして、俺は忘れもしないあの日からシンと供にオリンポスで生きてきた。
アヤは見つかっていない。
「なぁ、シン。」
「んっ?どうかしたのか。」
「…アヤはいつ見つかるんだろうな…、もしかしたら、もう死んでいるのかな…。」
「ユウ。」
ビクリとする、シンの声は低かった。
「アヤは生きてる。この世界では、死ねないんだから。」
そう、この世界ではどう足掻いたって死ねないのだ。
閉じ込められた日に誰かが自害した。だが、死ねなかった。復活の場で息を取り戻してしまったのだ。
ログアウトもできなかった。
つまり、この世界にいる限り死ぬこともできない。
アヤは生きている。それだけを頼りに俺らは、アヤを探している。
「陽が暮れてきた、今日は帰るか。」
「…そうだな。」
家に帰るか…と重い腰を上げた時気付いた。
-誰かがこっちに来る。-
俺はシンにすぐさまアイコンタクトを送った。シンも気付いていたらしい、シンが手で合図をしてきた。
…10…トラップ…俺は待機。シンの指が折れはじめる。
9…7…5…3、2、1、0。
俺の周りが光に包まれる。敵が来た、ザッと数えて、6人。
全員トラップにかかったらしく、ダメージを受けていた。
「おとなしく金と宝石を置いてされ!」
その言葉で理解した。コイツらは、最近噂の「狩人」だ。
狩人と言っても狩るのは「人」の財産だ。
「ユウ…どうする?」
「どうもこうも仕方ない、戦おう、殺さない程度でな。」
俺は、さすがに生き返ることが分かっていても人殺しにはなりたくない。
「お前ら、さっさと去れ。見逃してやるからさ。」
「んだと…?」
どうやら忠告を聞かないようだ。
じゃあ、やるか。
「アシストは任せたぞ、シン。」
「はいはい。」
呆れたように相棒は返答する。
この人数だと一気に片づけれる技だな、シンに頼むか。
「シン。」
「はぁ、魔術・ 木の葉の円舞」
ブワッと周りの葉っぱが舞い上がり狩人達を取り囲む。
狩人達の悲鳴が聞こえた。
からの、俺の技。
「剣技・雷鳴の咆哮」
この技は地面に自らの剣を地中に刺し、遠くの相手に広範囲でダメージを与える技だ。特徴として、剣が重ければ重いほど、ダメージが大きくなる。
俺は、重い剣が好みだからまさしくピッタリの技なのだ。
弱点として自分や仲間にも多少のダメージがくるが、シンのパーティホールドによりダメージはゼロだ。
相手のHPを見るとレッドだった。
もういいかな…正直こんな奴らに構うより帰って寝たい。
「帰るか、じゃな。」
俺らはすっかり暗くなった森を抜け町に帰った。




