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「彼女は斜め上の高嶺の花」(セーラー服と雪女 第ニ部 新世紀編②)  作者: サナダムシオ


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⑦ 鈴木圭子

 その翌日、月曜日の6時限目は、学活の時間を利用して、来る球技大会の選手決めだった。司会は委員長の鈴木圭子さん。黒板に記入するのは、副委員長の田中義男くんが務めた。


 ここで一つ、解説を加えておこう。当時の我が校では、委員長は男子、副委員長は女子というのが、昔からの慣例となっていた。しかし、4月の学活での委員長選出時に、「それはオカシイ」と鈴木さんがモノ申したのである。


 20世紀も残りわずかだという、この時代に、いつまでもそんな古い、男尊女卑思想を引きずっていてイイのか?と、彼女は強く訴えたのだ。彼女の論破のチカラは確かなモノだったので、皆納得した。田中くん自身も、副委員長で構わないという事だったので、この我がクラス独自の、現在の体制が出来上がったのである。


 そもそも我が校自体、女子高だった商業校が母体であり、元々女子の発言力が強く、現在の校長も、新しい風を取り入れるタイプの人だったので、物言いはつかなかった。女子がリーダーである事に、何ら問題は無かったのである。第一、彼女はすこぶる有能なのだ。


 彼女の見た目の話をすると、どちらかと言うと、細身で小柄。三つ編み頭に眼鏡をかけた、典型的な委員長タイプだった。眼鏡の奥の目がいつも笑ってないような気がするのが、気になると言えば気になる点だったが……。


 ともあれ、彼女の優れた采配のおかげも有り、我がクラスの球技大会のチーム分けは、無事に決定した。因みに今年度は、旧校舎の解体工事の影響で、運動場が狭くなっており、そのせいで男女とも種目はバレーボール一択だった。


 男子3チーム、女子3チームに、それぞれ分けられたが、ボクは目出度く、雪村くんと同じチームとなった。好都合だ。これなら、彼から目を離さずに済むというものだ。


 木曜日の午後から、早速クラス練習が始まった。バレーボールのコートは全部で6面。各チームで順番を決めて、対戦練習や、レシーブやトス、スパイクなどの基礎練習などをした。因みに女子の体操着は、古式ゆかしい(?)ブルマである。


 そのコートは、わずかに残った運動場の、ほとんど全てを占めており、北の解体中の旧校舎と、南の新校舎とに、挟まれるような位置関係だった。

 ちょうどその時は、ボクたちのチームの順番が回って来たので、対戦練習のため、旧校舎を背にする方のコートに入ったのである。


 事件は、そこで起きた。

 相手チームからボールが帰って来た。

 ボクはソレをレシーブしたが、ボールは上手く前に飛ばず、後ろへ逸らしてしまった。

 そして雪村くんが、ソレを追いかけて、後ろへ走って行ったのである。

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