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「彼女は斜め上の高嶺の花」(セーラー服と雪女 第ニ部 新世紀編②)  作者: サナダムシオ


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④ 黄色いワンピース

「……もう、それぐらいで許してあげなさいよ?まだ高二にもならない男の子を、精神的にいたぶったりするなんて、趣味が悪いわよ?」

 ボクらの背後から、突然、そんな声が掛けられた。


「あら、京子さん、来てたの?」

 雪子さんにそう言われた女性は、見た目は23歳くらい。髪型は前下がりのボブカットで、涼し気な黄色いワンピースを着ていた。切れ長の眼、薄い唇。こちらも中々の美人だった。


「行動はいつも、ツーマンセルって言われたでしょ?そもそも、以前アナタが、雪村にちょっかい出したせいで、この時空がアラハバキの連中に、目を付けられたんじゃない?言わば、この坊やも被害者だわ。」


「……そうね。そのパトロールのために、ここで見張っていたんだったわ。」

 雪子さんがここに居た理由が、今分かった。

 (第1巻 参照)


「どうせ、ここで起きた事を、彼があちこちで言いふらしたところで、頭がオカシイと思われるだけよ。放っておいて、さっさと帰りましょう?」

「……それもそうね。ごめんね、坊や。ウザ絡みして。悪気は無いのよ。」


「あの……ちょっと、いいですか?」

 ボクは、今にも帰ってしまいそうな二人を、慌てて呼び止めた。

「何かしら?」

 もうすっかり、ボクに興味を失ってしまったような顔で、雪子さんが答えた。


「ええっと、皆さんは一体、いつもどんな活動を、してらっしゃるんですか?」

「まあ、ザックリ言えば、時空の調査ね。」雪子さんがそう言った。

「時には、神や悪魔や霊獣や妖怪なんかを相手に、闘ったりね?」

 京子さんがそう言った。


「ボクはやっぱり……第3の選択肢を希望します。」

「命がいくつ有っても、足りないわよ?……まあ、だから不老不死なんだけど。」と雪子さん。

「貴方も物好きねえ?」と京子さん。


「ダメ……ですか?」

「一度本部に戻って、ウチのキャプテンに相談してみるわ。」と雪子さん。

「今から1時間たっても、私たちがここに戻って来なかったら、諦めてね?」と京子さん。


「解りました。その時は、全て忘れて……いや、忘れられないけど、日常生活に戻ります。」

 ボクはきっぱりとそう言った。


 そして、宣言通り、二人はその場から、まるで煙のように消え失せたのだ。

 ついさっきまでの事が、夢のようだった。

 ボクは、雪子さんが座って居たベンチに座り、じっとその時を待っていた。

 そして、約束の1時間が過ぎた。


挿絵(By みてみん)


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