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4話

 




 ソードマウンテンの中腹に佇むのは、ブラッドリー家の邸宅だ。代々、戦と騒乱の中で勢力を拡大し、鉄壁の結束を誇ると言われるこの一族は、国家からも一目置かれている。


 一方、あまり知られてはいないが、ブラッドリー家の住人たちはそれぞれに何らかの研究対象を持ち、専門家顔負けの研究に勤しんでいた。


 カルダモンの専門は「魔武器・魔道具」であり、母のマルカは「肉料理」に情熱を燃やし、魔物を含めた動物の肉を最も美味しく食べるための研究に没頭している。


 そんなわけで、シナモンの頭から生えたキノコをどうにかするため、カルダモンとマルカの二人は揃って祖母であるカルバの元へと向かった。


 彼女は世界に名の知れた「植物の専門家」であるため、何か知っているはずだと思ったからだ。


「キノコは植物じゃないんだけどねぇ……」


 カルバはそう言いながらも、これは恐らくハエの一種である「キノコショウジョウバエ」の仕業だろうと教えてくれた。


「これを治すには、月光茶花(げっこうこうちゃか)の葉を煎じて作ったお茶を飲むのがいいよ」


 月光茶花とは、月明かりの下で光を放つ植物で、ブラッドリー家の領地であるウィルクの山頂に生えているのだという。


「それじゃあお兄ちゃん、よろしくね!」


「え、僕が取りに行くの?」


「当たり前じゃない! 頭にキノコが生えているところを誰かに見られたら、私、恥ずかしくて死んじゃう!」


 こうしてカルダモンは、月光茶花を探しに山へと向かうことになった。






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