5
天井裏のニーンニンニンを捕まえ、プライバシーに関して嫌味たらしく、しかし王妃様の影の軍団なので、丁寧に訴える。いくら女性同士とはいえ、女の子の寝室を覗いているのはいかがなものか。
王妃様はご存じなのかわかりませんので、乙女の寝室を天井から覗いてましたとご自分でご報告ください、貴女が報告しなければ、ホットラインと化したニーンニンニン1号から報告差し上げていただきます、とお話した。天井裏からって某有名な小説の散歩者かよ!って憤りながら、任務遂行の何が悪いのかわからないといったニーンニンニン2号、しかし見つかってしまったことの重大さに恐怖からか、カタカタ震えていた。やはり「くっ殺せ!」
もう通用しません。ご報告申し上げてね!え?許されない場合は護衛になることを許可してもらいなさいと王妃様から言われたって?
もー!朝になり両親に報告した。あと何人ニーンニンニンいてるのか王妃様にホットライン送る。日本語、書けることにびっくり。手が覚えてるってあるんだなぁ。即レスの結果、護衛了承。残りはタウンハウスの外側から護衛を兼ねたニーンニンニンが2人いるとのこと。
なんで護衛?と思ったが、王妃様にとっては貴重な人材なのだと。いや、趣味に付き合うだけなんだが。
侍女のルシアにもニーンニンニンの話をしたところ、「あぁ、えぇ、そうですね、お嬢様がお部屋の外を歩かれる時にしばしば壁などに陽炎のようなモヤモヤが確かにございました。お嬢様の結界かなと」
ニーンニンニン、修行しといた方が良いぞ。
王妃様主催、王城満喫ツアーの日にちが決まった。これはさすがにホットラインではなく、父子爵と伯父伯爵家にも通達された。
メンバーはお母様と叔母様と王妃様と私。「街歩きをするから、貴族ではなく裕福な商人くらいの気軽な服装で」と逆ドレスコード付き。
お母様と当日の服装や護衛の話をしていると家令が神妙な顔付きでやってきた。
「奥様、大変に申し訳ありません。ルーカス様が厨房へ行き、料理長にかるぼなーらをご所望され、料理長が困っており、リリィ様なら作り方をご存じのはずだとルーカス様が厨房からなかなか離れてくださらず、差配に支障が出そうでございまして」
ルー兄様!あなたまで!
えっ?アル兄様の「かるぼなーらにはパンチェッタ」の言葉に引っかかった?肉料理だと思う?食べたいって子どもか!
うーん。レシピを書いて渡してみるかな。パスタは王妃様が乾麺まで開発してくださってる。
さすがに公爵家や王城では料理を自分では作れなかったと嘆いていらっしゃった。そのせいで私が王城にて料理長と王妃様の思い出の料理の数々を試作してるのだ。
カルボナーラって簡単そうで食べる直前まで気が抜けない料理。しかも作り方はイタリア本家と日本は違うしな。うん、私レシピで簡単で美味しいのを書いて渡しとくか。
昼食にカルボナーラが出ました。ニーンニンニンがすぐにチクり、王妃様よりホットラインが。「ずるい」いやいや、本格的なのから色々召し上がったでしょ。




