↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「奥様は王妃」を満喫中  作者: アン・メリー
24/29

24

今月からリリィ商会3店舗目になる和菓子屋をオープンさせることになった。


王妃様はおかき(青海苔の餅)の醤油味、陛下は胡麻入りおかきに甘じょっぱいおかきがお好きとのことで、その2つはマスト。


本当はカレー風味とかの前世好きだった味も出したかった。スパイスが高くて手が出せなかったのだ。しょぼくれる王妃様と2人で、「私達の分だけでも作れるね」と明るく笑いあった。

それでも、青海苔やもち米、醤油は王妃様が近隣国から輸入して優先的に卸してくださるとのこと。

お団子、大福や豆大福、イートインにてお汁粉などの甘味も考えている。


そんな中で、伯爵家の伯母様から呼び出しを受けた。ウィル従兄様とお姉様の婚約式でお忙しいと聞いているけど、なんだろう。


「リリィ、貴女、来年の学園の準備は進んでいて?プレ社交も招待をお断りしているようね」

まさかの伯母様から。母から頼まれたとのこと。母はお姉様を捕まえるのが忙しいとのこと。だから、ケーキ焼けば寄ってきますって。え、こない?中華街に出没してるかダンジョンに潜ってるって、そんな。


「王妃様からご依頼されて登城してることを、高位貴族の方々が気にされてるのよ。『テンセーシャ』って伝わっていても、子爵家の次女が王家に縁づくのでは?との噂が、また再燃してるの。

我が家の婚約式の前に近々、派閥のお茶会を開くので必ず参加なさいね」

おおう。お母様よりお母様な伯母様。赤ちゃんの頃から育ててくれた大事な伯母様。おっしゃる通りにいたします。


「お茶会では貴女のレシピのお菓子を中心に出します」


△

伯爵家のお茶会にお呼ばれしている。侯爵家、伯爵家のご夫人方、そのお嬢様方が伯爵家のテラスにて、お花の飾られたテーブルに案内されていた。

王妃様のお気に入りのアフタヌーンティーを真似させていただけましたのと、伯母様は王妃様との仲をそれとなく話す。

姪も時々、王妃様からご招待いただいていますの。えぇ、『テンセーシャ』ですもの。


お母様も私も淑女の微笑みで伯母様の話を聞きながら時には相槌をうち、侯爵家夫人や令嬢からのお声かけには失礼の無いようお返事する。


つ、疲れる。

最近、王城の料理長さんたちと喧々諤々。ボールに泡立て器、粉を振るって楽しくやっていた。中華街楽しかったなぁ。


タウンハウスでも厨房はフリーパスで、私用の場所も確保されるようになった。

料理長達と試食とか言ってお茶するのも、お目こぼしされていた。

なんならお姉様、ルー兄様、侍女も共犯者だもの。


今回のお茶会にはマーガレットちゃんがいない。残念。

派閥と伯母様がおっしゃってたけど、興味なくていままできちゃったんだよ〜。


伯爵家のカーター夫人が

「私の娘もリリィさんと同じく来年、学園に行きますわ。その際はよろしくお願いしますわね」

令嬢のフローラ様は、母君に似たストロベリーブロンドをハーフアップにしてゆるくまいてある。


ふわりと微笑んで、

「以前の侯爵家での茶会でリリィ様を拝見しておりました。お助けできず、心苦しくありました」

あっ。同じ派閥だから?自分が絡まれたわけじゃないのに

「とんでもないことです。あの後、すぐにお暇できましたので」

「この娘は、あれからずっとリリィさんのことを気にしていたの」

えっ優しいの?それとも侯爵家に物言いする気の強え女の子、怖い的な?


「私、あの、リリィ商会のファンなのです」

そっち⁈はぁ〜気が抜けた。


「フルール・ド・リスはリリィ様のお店だと伺いました。私、屋敷にくる商会でお母様と装飾は見ておりましたが、お友達の皆様が着けてる髪飾りやネックレスが素敵で、お聞きしたのです。お店に連れていっていただき、とてもワクワクしたのです!」

おぅ、アツい。そう、お姉様のお名前をお借りしたあのお店は外観から可愛らしく、女の子をターゲットにした。普段使いできるけど、安物じゃない可愛らしい意匠のもの。

残念ながら、こういった茶会には向かないから、あまり着けてるのを見ないのだ。

だって、これから学園入るのだもの。可愛いの着けてテンション上げたいじゃない。


値段も同じ意匠でグレートを変えている。落としたりしてもそんなに気にしなくても良いって、貴族的な考えじゃないかな。

安い物は庶民でも頑張れば手の届く値段設定にしている。


あ、和菓子屋の名前決まってなかった。お姉様の名前シリーズで、あやめ屋にしよ。


私が黙ってしまったのをみて、お母様のカーター夫人が

「私もチーズと生ハムのファンですのよ?」と微笑まれた。

すかさず伯母様が

「このチーズケーキはリリィの店のチーズで作らせておりますの。2種類ありますので、ぜひご賞味くださいね」と宣伝してくれた。


レアチーズケーキとバスクチーズケーキを用意してもらったんだよね。

レアチーズにはブルーベリーソースも添えてある。アフタヌーンティーの皿に乗せるから若干小さめ。でも、気に入ったケーキはホールでもお持ち帰りできるようにした。

前世の温泉ホテルで楽しんだデザートがアフタヌーンティースタンドでサーブされた素敵なホテルの真似してデザートに絵付きのお品書きを添えてある。

余ったらお姉様ほいほいにするんですって!代わりにルー兄様がかかると思うけど。


伯母様が

「商会や新店舗の準備ばかりして一向に茶会に出席しないので、今回は子爵家ですが、参加させました。この娘の姉と私達の嫡男の婚約が整ったので、近く婚約式をいたします。ぜひ、またお越しください」


頷く夫人とフローラ様。フローラ様はティースタンドのケーキや軽食とお品書きを綺麗な所作で見比べている。


でも、伝わる。この子も食いしん坊だね!ホールケーキをどれにするか考え中だ笑笑

お友達になってくれるかな。


そこに気配を消したニーンニンニン。王妃様から「私にはバスクチーズケーキをホールでね!」はーい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。