さすがに生ゴミはちょっと
登場人物が基本男性キャラクターばかりのため、読まれる方によっては、若干のボーイズラブ要素を感じてしまうかも知れません。
ご注意のほどよろしくお願いします。
やっぱり、俺としては狸とも仲良くしたい。せっかくなんだから、狸の好物とか食べさせてあげたいし。何よりも、間違って呼び出す度に逃げ回られるのも大変だし。どうすれば仲良くなれるのだろうかと、色々考えてみる。
四神も他の妖怪も喜ぶ、全身撫で回し。
それとも、イヌ科動物なら喜ぶ事間違いなし、ボール遊び。あー、でもこれは狸が付き合ってくれないと意味無いしな。
やっぱり、まずは胃袋を掴むのがセオリーか。とりあえず一般的な狸が何を食べるのかインターネットで調べてみる事にする。えーっと、なになに、基本的には雑食で、果物や木の実、虫や鳥、大型動物の死体、生ゴミ・・・。
果物と鶏肉で良いかな。他は俺が調達したくない。まあ、生ゴミなら普通に出るけれど、それなら果物と鶏肉とか、雑食なんだから俺達が食べるような料理とかの方が喜んでくれるのではないだろうか。
縁側に胡座で座り込み、ああでもないこうでもないと一人唸りながら考えていると、稲荷の白狐と黒狐がいつの間にか庭にやって来ていた様で、二匹の狐が俺の膝に乗し掛かり俺の顔を覗き込んできた。
「どうした、弥勒。なにか悩み事か?」
「儂らが相談に乗ってやっても構わんぞ」
白狐と黒狐がふんふんと匂いを嗅ぐ様にくっ付いて来る。俺は二匹の狐を撫でながら、狸と仲良くなりたいという事、そして、どうすれば仲良くなれるのかという事を相談してみた。
「正直、狸なんぞ仲良くなる必要は無いのう」
「だが主は狸と仲が良くなりたいのだ。儂らの気持ちはこの際二の次じゃろうて」
白狐が正直な気持ちを述べたのに対し、黒狐は俺の意見を尊重するような事を言ってくれる。でも後半のセリフから狸には白狐同様そんなにいい気持ちは持っていない様だ。
「でさ、何か良い案思いつかない?」
せっかく悩み事を聞いてくれているんだ、何か良い案出ないかな。
「儂は無難に食い物で釣るのが良いと思うのう」
白狐は不承不承も真面目に答えてくれる。すると黒狐もそれが一番だろうと頷いてくれる。
「まあ、狸なんぞ何でも食べる奴らだ、適当に何か準備しておけばいいと思うぞ」
黒狐が教えてくれる。
「最悪生ゴミでもいいぞ」
更に続けて白狐が言った。
「生ゴミなんて、そんな物かわいそうだよ。食べさせるなら他の奴らと同じ様に、ちゃんとした物食べさせてあげたいよ」
俺はすぐさま白狐の言葉を否定すると、白狐と黒狐が目を細めて嬉しそうにする。
「流石は弥勒じゃの」
「その優しさがあるからこそ儂らも付いて行こうというものじゃ」
そして、白狐と黒狐はうんうんと、お互いに頷き合っている。
俺は結局、何か食べ物を準備すれば良いのだろう、と自分で結論を出し、今度は何を出そうかと一人悩み始めた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも続けていきますのでよろしくお願いします。
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*登場するキャラクターの性格等は全てフィクションであり、作者の書きやすいように作られたものです。




