正直、ちょっと怖いしな
登場人物が基本男性キャラクターばかりのため、読まれる方によっては、若干のボーイズラブ要素を感じてしまうかも知れません。
ご注意のほどよろしくお願いします。
ある日庭の隅でこっそりとこちらを覗く鹿の様な外見に妙に厳つい顔の動物の様なものと目が合った。多分妖怪とかの類だよな。お互いに距離を保ちつつ、お見合いが続く。俺も相手もどうしたらいいのか分からない状態なのだろう。どうしようかと困っていた、そんな所に救世主のように虎猫姿の白虎が現れた。
「あれー?何で麒麟がここにいるんだ?」
俺の横に座り込むと、顔の厳つい鹿を見る。
「麒麟って、一応神様みたいなものだよな?」
白虎に尋ねると、白虎は一つ頷き麒麟の方へ歩いて行く。すると、麒麟は少し怯えたように後ずさる。しかし、逃がさないとでも言うように白虎が麒麟に飛び掛かる。
「きゃー!?」
麒麟は白虎の動きに反応出来なかったのか、悲鳴を上げ白虎にされるがままになっている。
「やめ・・・っ、ごめんなさい!!止めてくださいっ!!」
白虎を頭に引っ掛けたまま慌てふためいている。なんだかその姿が可哀想に見えてきて、麒麟と白虎の元へ行く。そっと白虎を抱き上げ、麒麟を白虎から解放してやると嬉しそうな顔でこちらを見る。
「あ、ありがとうございます。助かりました」
「それは良かったけど、あの、何で家の庭にいるんだ?」
初めからの一番の疑問。なぜ、ここにいるのか。すると麒麟ははっとした顔をして、態度を改めると喋り始めた。
「申し訳有りません。私、麒麟と申します。一応瑞獣の四霊の一員です。今後、お世話になることもあるかも知れないと、ご挨拶に伺いました」
頭をぺこりと下げ、お辞儀する。今までにない、丁寧さを持った麒麟の態度にこちらもついついつられてしまう。
「こちらこそ、なにかあったら召喚させてもらう事になると思うので、よろしくお願いします」
頭を下げて、お辞儀すると、麒麟もまたお辞儀する。それにつられ俺もまたお辞儀してしまう。すると麒麟もまたお辞儀した。まずい、これはあれだ、いつまでもお辞儀のしあいが続くやつだ。そう思っていた時、またもや白虎から助け舟が出る。
「他の四霊はどうしたんだー?」
白虎の質問にお辞儀が止まる。
「ほかのみなさんはまた別の時に顔を出しに来ると仰ってましたよ」
いつ来るかは分からないですが。とも麒麟が付け加える。
「ところで、麒麟はその格好じゃないとだめなのか?」
正直、これからも家に来るなら麒麟そのものの姿で来られるのは困る。ご近所さんに見られでもしたら大変な騒ぎになる。
「えっ!?この姿、駄目なんですか!?縁起もいいんですよ?一応、サイズは小さくしてきたんですが」
縁起物でも伝説上の生き物だし、今の日本で麒麟なんて某ビールのラベル位でしか見ないしな。
「出来れば小さめな動物だと有難いかな」
俺の言葉に、頭を下げ、しょんぼりとした姿を晒す麒麟に白虎が追い打ちをかける。
「鹿でいいんじゃねー。胴体似てるらしいしー」
ガーン、と効果音でも鳴りそうな表情で麒麟がショックを受けている。
「麒麟ごめんな、ほかの奴らもみんな動物の姿か人間の姿で過ごしてるから。本当の姿じゃご近所さんに通報されかねないから」
謝る俺に、麒麟は力無く首を降る。そして素直に鹿の姿になってくれる。
「そうですよね、例え縁起が良くても主に迷惑を掛けるわけには行きませんもんね」
そんな麒麟の言葉に白虎が答える。
「と言うより、でかくて邪魔ー」
のほほんとした白虎に対して、再びガーンと、効果音でもなりそうな顔で麒麟はショックを受けていた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも続けていきますのでよろしくお願いします。
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*登場するキャラクターの性格等は全てフィクションであり、作者の書きやすいように作られたものです。




