少し照れますね
登場人物が基本男性キャラクターばかりのため、読まれる方によっては、若干のボーイズラブ要素を感じてしまうかも知れません。
ご注意のほどよろしくお願いします。
「最近、また不穏な気配、と言うか場がありますね」
夕飯の洗い物をしながら青龍が呟いた。俺は洗われた食器を順に拭きながら青龍に話の続きを促した。
「それがですね、商店街を越えた駅向こうの辺りからなんですが、今までの様な妖怪の類ではなく、呪いの様なものの気配を感じるんです」
「呪い・・・?」
商店街を越えた駅向こうの辺りと言えば、マンションの開発途中のまま放置された土地やこれまた開発途中のままの新興住宅地だったはず。その計画もいつの間にやら頓挫してるみたいだけれど。
「はい。今までの様に妖怪達の様なイタズラや住処を探して起こっている現象とは違う何かが起こっています。もし、これが本当に呪いであれば人為的な物となるでしょうね」
人為的。確かに、呪いとは人が人に掛けるものだ。でも、誰がそんな事を。
「止める事ってできるのか?」
「陰陽師とは、そもそもそういった呪いなどを払い清める存在です。そして、我々四神は主のためにこの力を使うのです」
弱気な俺の言葉に、青龍が力強く頷いてくれる。本当に呪いなのかは分からない、けれど何かがあるのは確かなんだ。それが不穏な物で、今それを正常に戻すことが出来るのが俺達だけならやるべきなんだ。
「主、オレも頑張るぜ」
朱雀が食後のデザートのアイスを冷凍庫から取り出しながらにかりと笑う。
「俺もやるぞ」
「オレもー」
ちゃぶ台を拭き終わり、台拭きを持った玄武とその肩に乗る虎猫姿の白虎も台所へとやって来る。
「なんか、四人とも妙にやる気だな」
やる気満々な四人が何だかくすぐったくてそう言うと、
「主が珍しくやる気を出しておられるからですよ」
と、言われてしまい少し恥ずかしくなる。だって、もし呪いなら、誰かが誰かを傷付けようとしてるってことだ。止められるなら、止めたいじゃないか。
「そういう優しい所が好きだよ、主」
ざりっ、と猫の舌が俺の頬を舐める。そういう所って、そういやコイツら心読めるんだっけ。
「主の表情が読みやすいだけだよ」
アイスを美味そうに食べながら朱雀が言う。って、やっぱり読んでるだろ。
「読んでない、読んでない」
白虎がまたもや俺の考えを読んだ様に喋る。まったく、なんて奴らだ。
「さて、片付けも終わりましたし、いつごろやるか決めましょうか」
俺が朱雀と白虎と騒いでいる間に、青龍と玄武が片付けをすべて終わらせてくれていたらしい。二人には本当に頭が上がらないな。
それから、四人はそれぞれに例の不穏な気配を感じ取っていた様で、それはどうも夜間に存在が強まっているらしい。と、言うことで、翌日の夜に動くということになった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも続けていきますのでよろしくお願いします。
感想、レビューなどお待ちしております。
*登場するキャラクターの性格等は全てフィクションであり、作者の書きやすいように作られたものです。




