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呼んでないですよ!?  作者: 犬犬太
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蛇姿は勘弁してほしいです

登場人物が基本男性キャラクターばかりのため、読まれる方によっては、若干のボーイズラブ要素を感じてしまうかも知れません。

ご注意のほどよろしくお願いします。

俺のリクエストによって、玄武が蛇を呼んでくれる事になった。


「じゃあ、呼ぶぞ」


そう言うと玄武はおもむろに、ぱん、と一拍手を叩く。すると、アプリが起動し、それに合わせてぼとり、と黒い蛇が畳に落ちて来た。


「ひっ・・・!?」


自分で会いたいと言ってはみたものの、蛇が突然部屋の中に落ちて来るのは怖い。慌てて玄武の後に隠れ蛇の様子を窺うと、蛇は首をもたげてこちらを睨んでいる。あまりの恐怖に玄武を盾に逃げようとしたその時、


「ちょっと、失礼すぎなんじゃないの!?」


蛇が声を出した。


「喋った!?」


驚く俺に、玄武が当たり前だろうと笑う。


「蛇、主が怖がっている。早く人の姿になれ」


そして、蛇に人の姿になる様に言ってくれる。蛇はフンっ、とそっぽを向くもすぐに人の姿に変わってくれる。その姿はこれまた長身のイケメンで、さっきまでの恐怖心はさくっと消えてしまう。


「主、こいつが蛇だ。宜しくしてやってくれ」


玄武が俺を蛇の前に押し出した。その瞬間、目の前の蛇が怒った様に喋り出す。


「何が宜しくよ。今更会いたいだなんて、主だからっていい気にならないでよね!!」


「す、すいません・・・」


その気迫に、俺は素直に謝罪を述べる。すると玄武は優しく俺を慰めてくれる。


「主、気にする必要は無い。蛇は今まで主に会えなかった事を拗ねているだけだ」


「ちょっと、亀!?何言ってんのよ!!そんな訳ないでしょ!!大体、アンタが私をさっさと主に紹介しないから悪いんじゃない!!」


「機会が無かっただけだ」


「何ですって!?今まで時間なんていくらでもあったじゃないのよ」


ギャーギャーと玄武と蛇が目の前で言い合いをしている。いつもは割と大人な玄武がこんなに子供っぽい言い合いをしているのは珍しい。それに、蛇も意外と俺に会いたいと思ってくれてたのか。そう思ってつい笑ってしまうと、蛇に睨まれる。


「ちょっと、何笑ってるのよ」


「ごめん、ちょっと珍しいと思って」


またもや素直に謝り、蛇に向き合う。


「早く呼び出さなくてゴメンな、蛇」


そう言いながら手を伸ばし頭を撫でてやると蛇の顔が真っ赤に染まる。玄武とは少し違うウェーブの掛かった柔らかい髪だ。


「な、何するのよっ!!」


とは言いつつも手を振り払う様子は蛇には無いので嫌ではないのだろう。蛇は俺に撫でられるがままになっている。


「主、俺も撫でろ」


ぐいっと頭が俺に寄せられる。どうやらこの間の鎌鼬捕獲の時に頭を撫でてやったのが気に入ったらしい。


「玄武も?しょうがないな」


もう片方の空いた片手で玄武の頭を撫でてやると、蛇が機嫌悪そうな声を上げる。


「ちょっと、何で私は蛇なのに亀は玄武なのよ。私も玄武よ」


そう言えばそうだ。玄武は本来、亀に蛇が巻き付いた姿で亀を牡、蛇を牝として陰陽を表してるんだっけ。あれ?でも、ちょっとまてよ、蛇はどう見ても男だし。俺がインターネットで調べた内容が間違ってたのだろうか。いや、でもあれは歴史的な文献を参考にしてるみたいだったし。


「ちょっと、主、聞いてるの!?」


二人の頭に手を乗せたまま、考え事が脇道へ逸れ出した俺を蛇が思考の渦の中から呼び戻す。そうだった、呼び方の事を考えてたんだった。


「でも、今更玄武を亀とか言い難いしな」


蛇には申し訳ないなと思いながらも、蛇から目を逸らしながら言いきった。そして、先程の疑問を思い切ってぶつけてみる。


「それより、蛇は男なの?女なの?」


「それよりって何よ!?」


自分の話しをスルーされた挙句、性別を尋ねられ蛇が怒る。


「主は私の事なんだと思ってるのよ!!大体、神は雌雄同体で元々性別なんて無いわよ」


怒ってはいるが、律儀に俺の質問にも答えてくれる。最初は怖いだけだったけど意外と優しいんだな。乗せたままだった手をもう一度頭を撫でるようにわしわしと動かすと蛇がまたもや顔を真っ赤に染める。


「もうっ、もう、帰るんだからっ!!」


そうして蛇は俺の目の前からぱっと消えてしまった。これからはちゃんと蛇も呼んでやらないとな。


「主、もう少し撫でても構わんぞ」


もう片方の頭に乗せたままの手の下から玄武が言った。本当は四神の中で一番子供なのはコイツなのではないだろうか。俺はそう思いながらも頭をわしわしと撫でてやった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも続けていきますのでよろしくお願いします。

感想、レビューなどお待ちしております。


*登場するキャラクターの性格等は全てフィクションであり、作者の書きやすいように作られたものです。

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