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第十二話 焔の理
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称・事件等は架空であり、実在のものとは関係ありません
雷火が課した試練は、煮えたぎるマグマの熱気が直接吹き上がる「火の穴」の淵で、一昼夜、タチカキの型を刻み続けることだった。
あまりの熱に意識が遠のき、呼吸をするたびに肺が焼けるような痛みが走る。
(……耐えるのではない。溶けるのでもない。
……自分を、火そのものに変えるんだ)
蓮は、極限状態の中で、自らの細胞一つひとつがエネルギーを燃焼させる「兆し」を感じた。
山、海、そして火。
全ての理が蓮の中で一つに溶け合い、新たな型が生まれようとしていた。
『不知火』
蓮が目を開いた時、その瞳はかつての弱さを完全に焼き尽くし、透き通った赤銅色の輝きを放っていました。
その時、火口の底から、天を衝くような巨大な「黒い光」が放たれた。
「……凪、今助ける」
蓮は、何かに誘われるように、雷鳴のような足音を轟かせている火口の底へと、猛然と突き進んだ。




