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無職でも英雄や勇者になれますか?  作者: チム子


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11 騎士団長からのお誘い



「いえ、僕だけで倒したわけじゃなくて…騎士団の皆さんとここにいる涼宮と…」


涼宮の方を見るといつものように自慢するかと思いきや思いっきり明後日の方向を見ている、エルクさんの言い付け通りに関わらないようにしているようだった。



涼宮の態度に怒りがこみ上げそうになるのを抑えつつ、他に誰か居ないか探しつつ目配せをすると狛井君が爽やかに微笑んでいた(さすがクラスで1番の人格者と言われているのは伊達じゃない。僕を助けてくれるんだね)少し咳払いをしてこの勝手に思っているが最高の友人に託すことにした。



「あの強靭にして凶悪なオークを一振りで倒したのはここにいる狛井霞くんであり僕なんて…」


「嘘はいけないよ四葉君。僕には剣術の心得なんてない倒せるわけが無いんだ、だからあのオークは満身創痍だったのに違いない。他のオーク達を倒していた時、情けない話だけれど僕は震えて見ていることしか出来なかった申し訳ない」



狛井君は本当に悔しそうに顔を伏せている、最後に出た赤色の見るからにヤバそうなオークは間違いなく君が倒したのに…こうなってはどのように言っても狛井君は信じてくれないだろう、周りの人たちも僕の見る視線がキラキラしているように見えるのは気のせいであろうか?涼宮は悔しそうに見ているけれど、だったら今すぐにでも代わってほしい。


「やはり、君があの色付きのオークたちを…部屋を出て二人で少し話せないか?」


「モルドレイさん、申し訳ないのですが、今から采配の儀式が始まるそうなのでまたの機会に…」



上手く話をそられたと思ったがそう甘くは行かなかった、ユーリさんは近くにいた儀式の準備をしていたであろう恰幅の良い神官の一人を呼び止めると何かを話している、神官が今度は僕の方に近づいて来る


「大丈夫ですよ、まだ儀式まで時間があります。始まったとしても最後の方に執り行いますので問題ありません、かの有名な英傑ユーリ=モルドレイ様と話す機会は貴族でも中々ないので本当に羨ましい限りですなハハハハハハハ」



肩をポンポン叩かれ恰幅の良い神官に送り出されると、涼宮を除くクラスメイトの皆から憂いを含んだ眼差しにで見送られ、目に光のない英傑と目が合うと、その英傑のユーリさんは口角を少し上げていた。その顔が何より怖かった。


「私の事はユーリで良いよ敬称はいらない、では行こうか…四葉殿…」



内心は嫌ですと断りたかったのだが、この何とも言えない圧に逆らえずに促されるまま、部屋の外に出て行った。部屋を出るとユーリさんは無言で歩みを進める、もちろん目的の場所は聞いてはいない。何度か話そうと勇気を出すが中々言い出せなかった。



暫く歩き続けると大きな扉の前で立ち止まった、しかしこの城でかいと思っていたがここまでとは思わなかった、歩いて気づいたことがあったのだが、この城の中にはいくつもの生産系の職業の研究所みたいな所があり、鍛冶師、研究員の格好をした人が忙しそうに仕事をしていた。



城の中央には訓練場なのか、騎士団の方たちと思われる団員が鍛錬をしていた。騎士団員の方が剣を構えると剣が燃え出していたり、剣戟を飛ばして遠くの的を破壊していたりした。中には魔法のようなものを使っている人たちもいたので、涼宮が居れば興奮して鼻息が荒くなっていただろうな…



「さぁ…中に入ってくれ、ここが第3騎士団の部屋だよ…」


部屋の扉には狼をモチーフにしたシンボルの団旗が掲げられている、入りたくない気持ちを抑えつつ、重い足取りで騎士団の部屋に入って行った、入ると団員の人たちがユーリさんに向かって挨拶をしている、僕は相変わらずビビって生まれたての小鹿のようにプルプル震えている、あのエルクさんが関わらない方が良いと言っていたあの第3騎士団の本部に単独で突入していた。



「やっほー君があの色付きのオークを倒したって言う召喚者?」


団員の中でいち早く声を掛けてくれたのは、身長が高くてグラマラスなボディの女性だが、頭部には麻袋がマスクの様に掛けられていてそれが対比でより異質に感じられた、何よりも心臓に警笛を鳴らしたのがその女性が持っている高い身長の彼女よりも大きい不気味に輝いている漆黒の両刃斧が恐ろしかった。



「あ、四葉奏多です…いいい、いやあ僕はなんて言うか…」


しどろもどろになりながら、何とか話そうとするが、何にも思いつかない。彼女以外の団員を見ると皆が皆異質なオーラを放っており、頭の中の危険信号が鳴りやまない、ヤバい泣きそうになる。



「私は副団長のフレイだよ宜しくね、団長の目がこわいんだよねぇ分かる分かる」


「そんな…バカな…昨日から怖がらせないように笑顔の訓練もしていたのだが…」



団長の意外な言葉にフレイだけではなく他の団員も一斉に笑う、エルクさんに聞いていた話とは違い、意外と話せる人たちかも知れないと思い安堵した。


チム子です。

初めての作品なので誤字やら脱字やらあると思いますので申し訳ありません。

少しでも心に何か残せたら嬉しいかな。。。

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