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無職でも英雄や勇者になれますか?  作者: チム子


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10 歓迎される異世界人



僕達を乗せた馬車は街に入ると住人達が熱烈に歓迎してくれた、中には歓声を上げる者、神様に祈りながら涙を流す者など様々な人たちが居た、クラスメイトの中には調子に乗って住民に窓から身を乗り出し手を振り歓声を一身に受けようとする者が居た、涼宮は街の人たちにファンサービスと言い声を掛ける。


「やっほー勇者様だよーみんな元気ぃ」



涼宮が街の人たちに声を掛け手をブンブン振っている、身を乗り出している涼宮を馬車に力ずくで戻そうとするがびくともしない、相変わらずの馬鹿力周りに助けを求めようとしたが、エルクさんは笑っていて黒川さんは街の方が気になるみたいで別の窓から景色を覗いていた残りは頼りになるのは狛井君しか居ない……しかし肝心な狛井君もエルクさんと同様に物珍しく街を見ている黒川さんと町の人たちに挨拶する涼宮をほほえましく微笑んでいたので堪らず助けを求めた。


「狛井君、微笑んでないで助けてよ。僕達異世界人がヤバい連中だと思われるよ」


「まぁ良いんじゃないか、街の人たちも喜んでいるみたいだし」


「僕としては嬉しいけどね、ここ最近は魔族の行動も活発して被害を受けている人たちも増えてきている、ここの住人も魔物や魔族から逃れて来た人も沢山いるからね…君たちは希望なんだ、だから少しでも住人を安心させたい」



僕は涼宮を馬車に引き戻すのを諦めて、いまだに手を振り続ける勇者様?とそれを微笑ましく見ている2人と異世界の街並みに興味津々の美少女は王城へ向かった。



王城の中は赤い絨毯が敷かれており、飾られている絵画や調度品は素人目から見ても高価なものだとわかる、城の中は暗くなく壁などに掛けられてある石のようなものが発光してそれが室内を明るく照らしていた、街中とか見る限りでは元のいた世界のような化学力があるようには見えなかったので電気とはまた別の力で光らせているのだろう。


王城の中の一室に通されるとエルクさんの護衛の仕事はここで終わりみたいだ別れを惜しむ気持ちがあったがエルクさんはまた別の任務があると言い部屋を後にした。



「やっと采配の儀式か、勇者かな?聖騎士とかあるかなぁ何はともあれ戦闘職がいいよな!」


涼宮は相変わらずのハイテンションであった、その様子に辟易といているとその様子に気づいたのかクラスの一人の女子が声を掛けて来た。



「あんたも相変わらず大変ね、こんな世界にきてまでアイツの相手をするなんてさ」


茶色の髪をして方耳にはピアスを何個かしている、THEギャルが現れた、天清桔梗《あますがききょう》彼女もクラスの一人で初めて見た時はビビっていたけれど、話してみると凄く良い人で今ではクラスの女子の中で唯一、緊張せずに話せる貴重な女性の友人だと言っても彼女のコミュニケーション能力と人を惹きつける何かは才能なのだろう。



「なんだってそれは聞き捨てならんですよ、桔梗様」


何故だか天清さんに様をつけている涼宮が遺憾の意を表明しているが、天清さんはいつもの如く華麗にクールにスルーしている。


「確かにこいつの相手はものすごく大変だけど…」


その言葉を聞くや否やガーンと涼宮が項垂れてぐったりしブツブツ何か呪詛的な事を呟いている。(俺だってさ…この世界に来てさ…心細かったし…頑張ってんだよ…)余りにも可哀想なので少しフォローしないと…


「クルミからあんたたちが化け物を倒しに行ったって聞いてたから、ケガしてるようだけど元気そうで良かったよ」



やはり天清さんは優しい心の持ち主だ、涼宮には冷たくあしらっているのだが僕たちの事を何だかんだで気にかけてくれていたそうだ、こういう気配りで男子はもちろんの事、女子にも陰ながらに好意を持っている人が居たりする。前に不良にカツアゲされた時も近くで弾き語りしていたらしく、ギター片手に助けに来てくれた時には白馬に乗っている幻想が見えたりして本当に危なかった。


「本当に危なかったよケガだけですんで良かった。あの戦いでは涼宮がめちゃくちゃ頼りになったよ、居なかったら多分、死んでた…」



その言葉を聞いていた涼宮は呪詛をやめて、天清さん相手に胸を張りもはや天井を見ていた。すっかり機嫌がすこぶるよくなった涼宮を見て天清さんは面倒くさそうに見ている。


「あ……相棒!!桔梗様よ聞いたかよ頼りになるって!頼りになる男様Nо1だってよ」


「はいはい、頼りになる男様だよ、それにしてもあんた達が無事でよかったよ」



呆れながら答える彼女だったが、櫛枝さんの話を聞いてわざわざ僕たちの事を心配して探しに来てくれたのだろう。こういうツンデレ?クーデレ?と言うのだろう対応が一部の紳士淑女に熱烈な支持を受けるのだろうな。


「君があのオークを倒した転生者なのか?」



声のする方向を見ると指通りのよさそうな綺麗な赤色の髪をしており、身に纏っている鎧の上からでも鍛えているのが分かる物語の英雄のような風体をしていたが、目には光が無く、美青年なのに近寄りがたい雰囲気がしていた。


「私はユーリ=モルドレイ、第3騎士団長を任されている者だ」


その男はエルクさんから余り関わらない方が良いと言われていた騎士団長だった。


チム子です。

初めての作品なので誤字やら脱字やらあると思いますので申し訳ありません。

少しでも心に何か残せたら嬉しいかな。。。

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