ep2
離陸して30分ほどたった。正則は少しトイレに行きたくて、座席を離れると、ビリという名の虎が一番前の座席を取り払って柵をつけてところに、身体を丸めて、眠ってる状態だった。麻酔は効いているの静かな状態だ。正則は用を済まて、席に戻る際に、子どもが騒いでいた。「触りたい、触りたい」と大騒ぎしている。母親らしいき親は高い声で「たっくんが殺されたら、ママは悲しいわ」と子どもを宥めるには突拍子のない言葉だ。
他の人もどこかざわざわしてはいる。何も起きないとは限らない。麻酔が切れて、虎が機内に暴れるかもしれない。誰かにこの状況を説明を求めたいが、ただ機内にいるキャビンアテンダントは慌ただしくいしていていて、聞ける状態ではなさそうだった。
「起きないよね」と大きな声が聞こえてきた。また違う方向から「なんで、動物がいるんですか?」と声も聞こえてくる。キャビンアテンダントの男性の声で、「本日、チケットを購入際に、注意事項にて、動物園にて動物の移動に関する記述を記載しておりました。」とマイクにて機内案内をされた。正則は、この飛行機のチケットを取る際に、値段が少し安く取れたことを思い出した。そんなこと書いたっけとは思ったが、あまり覚えていなかった。
「そうよね。記載はされていたけど、トラのビリとは書いてなかったね」
後ろの女性が話している。
「騒ぐと、虎が起きるかもですね」
隣の30代ぐらいの女性に正則は話しかけてられた。
「今は麻酔は効いているみたいですけど。」
正則も虎が起きるのは怖いが、女性の前だし、平常心を保った。
「まあ、そうですけど、騒げば起きるかもしれませんね。」
女性は虎のいる方を見てぼんやりと言った。
「怖いですか?」
「まあ、虎というより人間が怖いですね」
そんな答えが返って来るとは思ってもいなかった。
「どういう意味ですか?」
正則は、人間より虎が暴れ出す方が、怖いと当然のように思っていたので、気になってしまった。
「人間が騒いで、虎が目を覚まして、興奮して暴れ出すかもしれないと思って」
「人間が騒いだらですか。」
「刺激は与えない方がいいですね」
窓際に座るその女性は空の下の雲を窓が眺めている。もし虎が暴れ出したら、通路側の正則が危ないのか、虎が座席の上をジャンブしたりするのかなと、虎の暴れるの行動が全く読めないことで、防ぎようのない不安が頭を覆ってきている。今、機内にいる人たちがこれ以上、騒げば虎は目を覚ましてしまう可能性は大いにありうる。現在のそんな様子ないが、女性の言う通り虎を興奮させる状況が機内に起こっている可能性はある。
「申し訳ございません。あと1時間ほどで到着したしますので」
男性のキャビンアテンダントとが、席ごとに案内している。アナウンスなど機械で機内に案内をすれば、虎に刺激を与える可能性があるからだろう。ただ、その言葉で何かが落ち着くことはなかった。どこかで安全を確保出来ていない感触があった。




