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機内で一緒に移動してます  作者: 一色 サラ


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Ep1

 少し遅れて飛行機が離陸が遅れていた。正則は息子のバスケットボール大会に遅れずに到着することを祈っていた。

「ビリが乗っているらしいよ」

後ろの男性の声が聞こえてきた。

「そうなんだ。石野動物園を移動するって言ってたね」

 その隣の座っている女性の声が聞こえてくる。何の動物だろうかと思ったが、それほど、詳しくは考えなかった。しばらくすると、機内が慌ただしくなってきた。後ろからマッチョな体系の男性と鎖につながれた虎がやって来た。

 「なんで、虎はいるんだ」

隣の席から聞こえてきた。なんで虎がいるのか正則も分からなかった。

「ビリだ」

 後ろの席の女性が言った。通路を黄色と黒の縦縞模様の大きな物体がドスドスとふてぶてしく歩いていく。虎だった。正則は着陸まで何も起きないことを願った。2時間ほどの緊張したまま、過ごさないといけなくなった。

機内にアナウンスが流れた。

「本日、石野動物園への移動のため、トラのビリが機内に飼育員と共に 搭乗しております。鎖できちんと管理され、離陸前に麻酔に眠るので、危害をくわえることはありませんのでご安心ください。」

後ろの席の声が聞こえてくる

「一昨日、大蔵動物園でトラのアイムが熱中症で、亡くなったからかな?」

 男性の声だった。

「そうかもしれないね。荷物入れるところより機内の方が涼しいのかもね。」

女性が返している。

正則もニュースで亡くなったことを知っていたが、心配だからと言って、機内に猛獣を連れてくるのはダメなん気がする。

 少し前に、虎はいるようだが、正則からは見えない。たぶん、麻酔を打たれようで静かだった。正則は着陸するまで、ドキドキしながら乗るしかなかった。どこか目が冴えて何もできなかった。

「ビリ寝ちゃってるよ」

「動かないよ」

 後ろの男女は、楽しげに会話をしているが、機内に動物を入れるのは違法な気はする。

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