第82話 死守せよ、休日ッ!〜貴族と王女の休日戦争〜
――王都・某所。とある作戦会議室にて。
「リリアーナ! 緊急事態よ!」
「なによ急に……また美月さまの料理帳にチョコをこっそりはさんでたのバレたの?」
「ちがうわよ! 美月さま、また《週休二日》が消えかかってるのよっ!」
「……まさか、また依頼スケジュールが増えてる?」
「“ついうっかり”って顔で受けたって……! 週休ゼロ日の地獄再来よ!!」
「――許さないわ。せっかく美月が“昼寝って、こんなに素敵なんだね”って微笑んでたあの日々を……!」
「奪わせないっ! ということで、作戦名――」
二人は、同時に叫んだ。
「『オペレーション・美月午睡死守』よ!!」
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◇その1:スケジュールの“偽装任務”
「よし、月曜と木曜は《極秘薬膳研究会》って名目で、誰も立ち入れないように王命出したわ」
「やるじゃない、リリアーナ! こっちは天空国家に“《空飛ぶラーメン研究》支援日”って出張書類を提出済みよ!」
「ちなみに内容は“草原でピクニック”って書いてあるけどね!」
「素晴らしいわ、クラリーチェ! 書類の力で休日をねじ伏せるの、貴族っぽくて好きよ!」
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◇その2:直談判も辞さない構え!
「王様ー! 美月さま、また予定詰め詰めなんですけどー! 何とかしてくださいー!」
「ふむ……しかし外交任務も多く……」
「では逆に問いますが、王が疲れた時に食べたいのは、誰のラーメンですか?」
「……美月くんの、ラーメン……」
「でしょう!? だからこそ、疲れさせてはいけないのです!」
「ぐぬぬ……理屈が……正しすぎる……! よかろう、美月の休暇を公式に保障する法案を……!」
「やったわクラリーチェ! ラーメンで政治を動かしたわね!」
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◇その3:依頼者への“先回り懇願”作戦!
「すみません、来週のラーメン試食依頼の件……」
「……ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん? あなたは?」
「《美月さまの休日防衛軍・クラリーチェ》です!! その日、美月さまは寝坊して温泉でラムネ飲んでる予定です!!」
「……なんだそれ!?(いや、最高の予定だな)」
「来週以降の対応でご納得いただけるなら、チグーの肉球スタンプ付きレシピノートをお渡しします!」
「それは……欲しい……!!」
「交渉成立ーっ!!」
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◆休日を守る者たち
――そして、とある土曜の朝。
「ふああ……よく寝た……うん、今日も予定なし、よし!」
美月は、ふにゃっと笑って起き上がった。
「チグー、今日もピクニックしにいこっか?」
「もっふぅ〜!(※訳:いくいく!)」
その頃――王都某所の秘密会議室。
「……また、我々の勝利ね」
「はい。美月さまが、幸せそうに日向で団子食べてたって、風見亭の子が言ってたわ」
「……よし。明日は、予備休養日として“もふもふ療法日”を追加申請しましょう」
「もふふ……美月さまに、平和な休暇を……!」
ラーメン界を支える真の影武者、
それが――【休日防衛貴族コンビ】である!




