第64話もふ外交、海を越える!〜ラーメンと潮風の国際交流〜
サンドゥーンの砂漠を後にし、美月たちは海洋国家「マリネスティア」へと向かっていた。
「ふわあ……潮の匂いがする……!」
「ここは貝殻と海藻の楽園よ、美月さま。貝出汁系ラーメン、絶対開発できますわ!」
リリアーナがガイドブック片手に張り切り、クラリーチェは船の揺れに少し顔色を悪くしながらも、
「うう……でも……海って、キラキラしてて素敵……! 美月さま、これが“水平線”ってやつですね!」
「うん……でもクラリーチェ、顔がちょっと緑色になってるから、水平線見てる場合じゃないかも……」
そして――。
「ぐるるっ!」
「チグー……!?ちょ、やめっ――」
「ぎゃー!!」「もふっ!助け――あ、かわ……もふぅぅ……」
またも“もふ外交”が火を噴いた。上陸直後、美月一行の前に現れた港町の子どもたちは、チグーに飛びつき、瞬く間に海岸はちびグリズリーと笑顔に包まれた。
「チグー、君、世界の平和をもふもふで築いてるよ……」
一行はそのままマリネスティア王国の宮殿へと招かれる。そこには、この国の王女・アメリアが待っていた。
「お噂はかねがね。あなたが“女子爵にして世界平和使者”の美月さんね?」
「はい……ラーメン作ってるだけなんですけど、気づいたら爵位がついてました……」
「ふふっ、謙虚なのも噂通り。でもこの国の外交も、味覚と感性が鍵。ぜひ我が国の海産物でラーメンを……!」
「やってみます!塩ラーメンだけじゃなく、海藻を生かした冷やし系も……!」
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その後、海洋国家で開発された新ラーメンは、《潮風薬膳ラーメン》と名づけられ、海藻と貝、レモンオイルを活かした爽やかな一品として評判を呼ぶ。
チグーは、いつの間にか港の“海上安全祈願もふ神”としても祀られるようになり、神殿には“もふ毛が落ちてますように”という謎の願いが並ぶことになる。
次は――氷の国か、それとも空を渡る国家か?
世界を巡るラーメンと、もふ外交はまだまだ続いていく――!




