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第48話 リリアーナとクラリーチェが行く!笑顔演出☆出張劇場記

「本日より、わたくしたちが出張いたしますわ!」

王都の朝。

リリアーナは旅支度を終えると、クラリーチェとともに意気揚々と旗を掲げた。旗には美月手描きの可愛いラーメン湯気マークと「笑顔演出巡業隊」の文字が。

「リリアーナさま、行き先は確か――」

「ええ、王国南端の港町・アリアーレ支部店ですわ。開店早々、お客さまの笑顔がうまく引き出せていないとのこと」

「なるほど……これは、演出の力で補うべき案件ですわね」

二人は馬車に乗り込み、快晴の空の下、出発した。

________________________________________

◆港町アリアーレの混乱

「いらっしゃいまし……ズルルルルル! あっ、ごめん、すすっちゃった!」

アリアーレ支部店では、港の若者たちがワイルドすぎるすすり芸を披露しており、演出の空気もへったくれもなかった。

「ちょっとそこの青年! ラーメンを食べる際には! 心を静め、スープの香りに礼を尽くしてから と教えましたでしょ!」

「ひえっ……リリアーナ師匠、すいません!」

リリアーナは扇子をぱたぱたと優雅に煽ぎながら、真剣な眼差しを送る。

一方、クラリーチェは厨房で給仕スタッフに指導中。

「お客様がスープを啜るタイミングに合わせて、“ほのかに香る薬膳の香り”が流れるよう、換気の風向きを調整しますのよ!」

「か、風向きですか!?」

「そこが! 匠の仕事ですの!!」

________________________________________

◆夜の演出、本番!

その夜、アリアーレ港の特設野外ラーメン劇場に、町の人々が続々と集まり始めた。

焚き火のゆらめきに照らされる白い湯気。ラーメンをすする音が、心地よいリズムを刻み始める。

「……っはああ、美味い……なんか、心まであったまるわ……」

「すすりの演出が……こんなに大切だったなんて……!」

「子どもの頃に戻ったみたいな気持ちになるなぁ」

誰かが呟く。

「……そうですわ。ラーメンの演出とは、味覚を包む物語なのですもの」

リリアーナとクラリーチェは、背後でそっと頷き合った。

________________________________________

◆帰り道・馬車の中で

「クラリーチェ、今日はよくやりましたわね」

「ふふ……リリアーナさまの“ビシッと指導”があってこそですわ」

「では今度は、わたくしたちの“二人演出ラーメン劇”を――」

「え!? 二人で!? な、なにをやるのですの!?」

「もちろん、劇場公演ですわよ。“ラーメンと恋とスープの境界線”」

「な、なんて濃厚な演目……ッ!」

笑い声が月夜に溶けていく。

こうして、**ラーメン巡業隊“リリクラ組”**は、今日も笑顔と湯気を届けに旅を続けるのであった――!


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