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第30話 特効ラーメン制度、始動!?〜愛と資格とスープの深淵〜

あれから数週間後――

リシェル王国と風見亭の間に設けられた特設連絡ギルド室には、ひっきりなしに新しい文書が届いていた。

「えーと……『特効ラーメン、王国医療局の認可取得』……! えっ!?『食療分野の功績により、薬膳系調理師資格制度、創設へ』……!?」

読み上げる美月の声が、どんどん上ずっていく。

「やりましたわね、美月さま!ついにラーメンが……医療と並ぶ“国家的食文化”になったんですの!」

「いやあの、すごいことだけどさ……責任もすごいよね!? 医療と並ぶって!? すごいプレッシャーじゃない!?」

そこへギルド長が、どーんと書類の束を抱えて登場した。

「というわけで、美月! この『国家認定ラーメン師一級資格』のカリキュラム、君に監修してもらうぞ!」

「無茶ぶりが!でかい!!」

「ちなみに、君の名前がついてる。『ミヅキ式薬膳麺処方認定』だ!」

「やめてええええええっ!!!」

◆リリアーナとクラリーチェ、資格に挑む!

一方、学院では。

「さて……我が学院でも『ラーメン師』資格の導入が決定しました」

美月がそう告げると、教室内は大歓声。

「おおお!ついに!」

「ギルドで働くなら必須って噂よ!」

「よっしゃ!俺、三つ星ラーメン師になる!」

そこへ手を挙げたのは、我らが貴族姉妹。

「先生!このリリアーナ・フォン・シュタイン、資格取得に挑みます!」

「わたくしも、わたくしもですのっ! 美月さまのためなら、どんな試練でもっ!」

「うん、でもまず“沸騰した鍋に素手で触らない”ってとこから覚えようね?クラリーチェ」

「ぎゃふんっ!」

◆実技試験:テーマは“回復系スープ”!

数日後、試験当日。

リリアーナは真剣な面持ちでスープをかき混ぜていた。

「……具材の火の入り方、香りの立ち方、栄養のバランス……今まで学んだこと、全部込めてみせる」

その隣では、クラリーチェがスープ鍋を前に腕組み。

「ふふふ……わたくしの“ミヅキポタージュ麺〜姉様の愛を添えて〜”が試験官を涙で濡らしますわ!」

「名前が重すぎて味が心配になるわ……」

そして試験官である美月は、それぞれのラーメンを一口食べた後、笑顔でこう言った。

「リリアーナ、クラリーチェ……どちらも、ちゃんと“食べる人”のことを思って作った味だね。合格!」

「「やったあああああ!!」」

二人は喜びのあまり、互いの手を取り、くるくる回りながらぴょんぴょん跳ねた。

「ああもう、手が汚れてるのに!ぎゃー、服に味噌が!」

「うふふふ、姉様、味噌染みは誇りですのよ!」

その姿を見た生徒たちも笑い、美月は胸の奥がじんわりとあたたかくなるのを感じた。

──こうして、国家資格としての「ラーメン師」制度は正式に発足し、風見亭発の薬膳ラーメンは再び新たな広がりを見せていくこととなる。

そしてリリアーナとクラリーチェは、ますます美月の良き助手・良きライバルとして、スープの道を歩み続けるのだった。


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