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【視聴者さん】転生先はVRMMOのNPC!?転生して最弱の錬金術師になった私はゲームの中からVtuberとして配信します!【助けて】  作者: 猫月九日
最初の街編

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第36話 ダンジョンへ

 VWOにはサービス開始時点ではダンジョンは存在しなかった。

 しかし、ユーザーのある要望に答える形でダンジョンは実装された。

 その要望とは、


『人が多すぎてレベル上げがしにくい』


 サービス開始時点では人数は限定されていた。

 しかし、それでも多くの人がこのゲームに集った結果。

 街の周辺でレベル上げをするパーティが続出。

 モンスターの出現を取り合う形となった。

 そんな状況と要望を見た運営が実装したのが、パーティ別で入れるダンジョンだ。


「なるほど、それで街の人には知られていないダンジョンがあるんだ……」


 次の日の朝、大量のポーションを納品した私は、準備をした後に街の外に出ていた。

 視聴者さんに案内をされてついたそこには、渦巻いている黒い入り口みたいなのがあった。

 例えるならなんだろう? ブラックホール?

 これ本当に入って大丈夫なの?


『出現モンスターは街の周辺クラスのモンスターだから弱め』

『わかりやすく言うと、ウルフレベルまでしか出ない』

『レベル上げならまずダンジョン、これな』


 しかし、このダンジョン、敵から倒す以外で素材は拾えないらしい。

 だから、視聴者さんたちも今まで触れることがなかった。

 私が必要としてたのは、レベルよりも素材だったからね。

 しかし、今の私にとってここが最適な場所と言える。


『ダンジョンに入っている間は、時間の経過が遅くなる』

『なん……やて?』

『しかも、奥にいるボスは爆弾の素材を落とす!』

『こりゃ入るしかないですわ!』

『ですわ! ですわ!』


 よくわからないノリにはついていけないけど。ともかく、レベル上げもできて、素材も手に入る。

 ただ……、事はもちろん、そんなに簡単ではなくて……


『まぁ、ボスはめっちゃ強いけどな』

『強いってか、普通に倒すのはまず無理』

『下手したら、パーティ全滅もあるよな』


 というわけで、爆弾に必要な素材を落とす魔物がめちゃめちゃ強いらしいということ。

 そんな、普通の戦闘職の人たちでも苦労するボスを私が倒せるかってことなんだけど。


『アリスちゃんくらいの弓の腕があればいけるよ』

『ここのおかげで、一時期は弓持ち入れるのが流行ったよな』

『弓使いを一人入れるだけで相当楽になるからな』

『一人で倒すのは、DEXとPOWが結構必要だけど、PSで押しつぶせる』


 とのことで、どうやら弓を使えれば勝算があるらしいとのこと。

 昨日のうちに、私の武器も、木の弓から石の弓にアップデートしておいたので、火力も上がっている。

 視聴者さんの判断では、いけるとのことでそれを信じることにした。


「それじゃあ、入ります!」


 気合を入れて、いざ。


『入場!』

『いざ、ダンジョン!』



 渦巻いている入り口を抜けると、そこは洞窟の中だった。

 後ろを見ると、そこには入ってきたところと同じ渦巻いている入り口があった。

 帰りは、これを使うか、ボスを倒した先にも同じものがあるらしい。

 つまり、ボスを倒せばそこからも出られるとのこと。


「それじゃあ、道案内をお願いします」


『任せろ』

『任せた』

『任せた』

『お前らwww』


 このダンジョンの内部は、どうやら複数のパターンのうちの一つが選ばれるようになっているらしい。

 なんでも、それを全て記録した人がいるとかで調べれば出てくるらしい。

 まぁ、私は調べられないので、頼るわけだけど。


「とりあえず、分岐地点まで進みます」


『はいよー』


 不意打ちの敵に襲われなように慎重に進んでいく。



『そこの分岐路を右に』


「了解です」


 指示に従って進んでいく。

 道中には、見たことのある魔物も、ない魔物も出てきたけど、それほど苦労することなく倒すことができている。

 アップデートした石の弓さんは、なかなか強い。

 これまでの倍近くのダメージが出ている。

 しかも、都合の良いことに、ダンジョンはパーティの人数と同じ数までしか出てこない。

 つまり、私一人だと、必ず敵は一匹だ。

 遠距離からチクチクするだけの簡単なお仕事になっている。

 そんなわけで、若干飽きつつ、進んでたわけだけど。


「あれ? 見たことのない魔物ですよね?」


 出てきたのは、亀っぽい魔物。


『ブロックタートルか、やっかいなやつが出たな』

『あいつ嫌いだわ』

『動きは遅いけど、クッソ硬いんだよなぁ』

『魔法で倒すのが安定なんだが』


 魔法なんて使えませんが。


『魔法がないなら、次点で打撃武器なんだが、それも無理となると』

『無視一択』

『アリスちゃん、気をつけて横すり抜けて』


「はーい」


 なんだか、聞いているだけで厄介そうだったで、無視しようと思ったんだけど。


『待って、逆に倒すのありじゃね?』

『はぁ? 時間の無駄だろ?』

『倒すのめんどいし、経験値もろくに出ないし』

『……そっか、経験値か!』


 うん? どういうこと?


『そうか、硬いってことはそれだけアイテム使えるってことだから、錬金術師としては美味しいのか』

『そういうこと、普通だったら、弓でダメージほとんど通らないけど、錬金術師なら撃つだけで経験値になるだろ』

『なるほど、理解した』


 ふむ? つまり、


『レッツレベリング!』



 弓を撃つこと、20発近く。

 ようやく、亀の魔物を倒した。


『ほんと硬いなあいつ』

『でも、経験値はガッポですわよ?』

『20発、木の矢一個で3だから60か、確かに美味しい』


 ちょっと疲れたけど、1回の戦闘で60は大きい。


『アリスちゃん、矢の数とか大丈夫?』


「一応、矢の数はまだまだあります、作りおきは沢山しておいたので」


 敵から攻撃を受ける感じもなかったし、いい的って感じだったね。

 でも、あんまりやり過ぎると、本来の目的であるボスとの戦いの前に矢がなくなっちゃうし、程々にしておこう。


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