散歩の千二百四十七話 マダムっぽい雌馬の暴走
残り二頭の馬のお相手が決まるのは、正直時間がかかるのかと思いました。
ところが、ある事件をきっかけにあっという間にお相手が決まりました。
「「ブルッ」」
ブオン、バギッ。
「「ヒヒーン!」」
「「「「「あっ!」」」」」
なんと、マダムっぽい雌馬が若い馬を後ろ足で思いっきり蹴り飛ばしたのです。
そして、色気のある目でうちの馬に近づいてきたのです。
これには僕達もビックリして、急いで倒れた雌馬の側に向かいました。
シュイン、ぴかー。
「これでいいけど、結構重傷だったよ」
「「ブルル」」
僕の治療を受けて、若い雌馬は何とか立ち上がりました。
でも、まだ恐怖からかブルブルと震えていますね。
「「「「「可哀想……」」」」」
「「ブルル……」」
シロ達が若い雌馬を撫でていると、段々と落ち着きを取り戻したみたいです。
何とかなって、僕も一安心です。
そして、うちの馬はというと……
「「ブルッ」」
プィ。
色目を使ってきたマダムっぽい雌馬を完全に無視し、僕達の方に向かってきました。
そして、治療を受けた若い雌馬に大丈夫かと話しかけていました。
「「ブルル」」
「俺は、弱いものいじめや自分勝手な事をする馬は大っ嫌いだって言っているよ」
うちの馬は正義感に溢れているから、マダムっぽい雌馬のやったことが許せないんだろうね。
何だか、このまま二頭のカップルは成立しそうです。
ここで、あのマダムっぽい雌馬が馬鹿な行動を起こしたのです。
「「ブルル!」」
ズドドドドド!
何と、僕達目掛けて突っ込んできたのです。
自分が選ばれなかった腹いせだろうけど、これはやってはいけません。
「「ブルッ!」」
「「ヒ、ヒヒーン」」
ここで、怒り心頭のうちの馬が、突っ込んでくるマダムっぽい雌馬目掛けてとんでもない殺気を放ったのです。
マダムっぽい雌馬は、脱兎の如くUターンして逃げて行きました。
ふう、これで何とかなりましたね。
僕達は、そのまま受付に向かいました。
「あの馬鹿馬は、またやったのかよ。前にも、自分が媚びるために他の雌馬を蹴り飛ばしたんだよ。今度やったら、馬肉にして出荷してやると言っておいたんだけどな」
受付の獣人も、マダムっぽい雌馬の話を聞くなりかなり憤慨していました。
馬肉にするかどうかは分からないけど、何かしらの罰を受けるのは間違いないですね。
こうして、僅か三十分で馬のお相手が見つかったので僕達は支払いをして早々に牧場から辺境伯家の屋敷に戻りました。
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