散歩の千二百二話 悪党は逃げ足だけは早かった
シュイーン。
「クソがー!」
ズドドドドン。
すると、ゲス枢機卿は突如として闇系のバレットを乱射してきたのです。
威力はあまりないんだけど、数が多いのが難点だ。
「よっと、ほいっと」
「このくらい、何でもないのじゃ」
シロと王妃様は、ゲス枢機卿が放った魔力弾を防ぐどころか全て避けていました。
すると、ゲス枢機卿が胸元から何かの魔導具を取り出したのです。
ポチッ、シュイーン。
「ぐっ、ここは引く。しかし、近日中にお前らを地獄に落としてやる!」
「あっ、まてー!」
シュイーン。
シロの叫び声も虚しく、ゲス枢機卿は転移魔法で姿を消したのです。
あの魔力弾は、魔導具を使うために僕達を近づけさせなかったんだ。
「王妃様、申し訳ありません」
「ごめんなさい……」
「よい、あやつが逃げる可能性もあったのじゃ。それに、間違いなく数日以内に相まみえるのじゃ」
王妃様は、ペコリと頭を下げるシロの事を撫でていました。
ゲス枢機卿に限らず、奴らって逃げ足は速いんだよね。
ドタドタドタ、バン!
「今、大きな魔力が動いたが、何がありましたか?」
ここで、ヘーベル枢機卿様が慌てた様子で執務室の中に入ってきました。
更に、ザンギエフ様とヒョードル様も執務室になだれ込んできました。
最初からいた王妃様が、事の成り行きを説明しました。
「となると、ゲス枢機卿は別の拠点に逃げたのですね」
「何れにせよ、警備を厳重にしてゲス枢機卿を返り討ちにすればいいのですな」
ヒョードル様とザンギエフ様は、努めて前向きに話をしていました。
僕達も、次にゲス枢機卿が現れた時には絶対に倒さないと。
シロも、頑張るぞと気合を入れ直していました。
シュイン、もわーん。
「あっ、各部屋にあった邪悪な宝玉は全部反応がなくなりました」
「うむ、それは良いことじゃ」
どうやら、各部屋に散らばったみんなが邪悪な宝玉を浄化もしくは破壊したんだ。
取り敢えず、このゲス枢機卿の屋敷の脅威は去った事になる。
すると、王妃様がシロにやる気になる指令を出したのです。
「シロよ、この部屋に隠されておる物を残らず探すのじゃ」
「おお! 探し物なら、シロにお任せだよ!」
やる気満々のシロが、執務室の中をあれこれ探し始めました。
更に、作業終了したアオも捜索に参加します。
その結果、次から次へと証拠品が見つかったのです。
「うわあ、これは凄いですね……」
「屋敷の中を引っ剥がしても、様々な物を探さないとならぬ。良いことじゃ」
王妃様も満足する量の証拠品が、テーブルにどんどんと積み上がって行きました。
これなら、重要な証拠が見つかりそうですね。
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