散歩の千百九十七話 いよいよ突入作戦を立てます
他の国からの投票原本も到着し、これで全部揃いました。
後は聖教皇国内からの投票結果が集まれば終わりなんだけど、なんと聖都に投票権を持つ聖職者が集まって投票するそうです。
それが五日後なので、それまでにゲス枢機卿の屋敷を制圧したいですね。
ザッ。
「おい、これは何だ! 今すぐ奉仕活動を中止……」
「ブルル」
「えっ? おい、離せ。離しやがれー!」
時々変な事を言ってくる人がいるけど、うちの馬が襟首を噛んで引きずってきます。
そして、腹ごなしにと、ヘーベル枢機卿様達が尋問しているそうです。
恐怖による統治は全く上手くいかず、拠点でもあるゲス枢機卿の屋敷ももはや風前の灯火です。
何とか現状を変えようとしようとしているみたいだけど、逆効果になっている事に全く気が付かないみたいですね。
これにて、今日の炊き出しは終了です。
「聖教皇猊下、また明日も宜しく頼むのじゃ」
「こちらこそ、宜しく頼むぞ」
王妃様は、車椅子姿の聖教皇猊下とガッチリと握手をしました。
聖教皇猊下も、かなり動ける様になってきましたね。
でも、まだ油断は禁物です。
少なくとも、一週間は車椅子に乗って公務をした方がいいですね。
僕たちも、馬車に乗って大聖堂を後にします。
「うむ、この程度まで浄化できたか」
「では、部下にも浄化を手伝わせましょう」
今日も帰りにゲス枢機卿の屋敷前に到着し、ヘーベル枢機卿様も満足そうにしていました。
シュイン、ぴかー!
「おっ、これならかなりいけそうです」
「浄化がどんどんと進んで行きますわ」
浄化魔法を放つ人数も多いのもあり、本当に手応えよく進んで行きました。
何というか、これなら一気に制圧できそうです。
「よし、ゲス枢機卿の屋敷への監視を増やす。どさくさに紛れて何かする可能性もある」
「「「「「はっ」」」」」
ヒョードル様は、決して手を緩める事はしません。
そして、聖騎士団の施設に行って今後の話をする事にしました。
「明日朝、ゲス枢機卿の屋敷制圧に動きます。浄化は、各国からやってきた聖騎士で十分に対応できましょう。勿論、大聖堂の守りも強化します」
ヒョードル様が説明してくれたけど、遂にゲス枢機卿の屋敷制圧計画がスタートするんですね。
思えば、屋敷を浄化するだけでも本当に長くかかった。
勿論、僕達も制圧に協力します。
「ちびっ子達は、先に大聖堂に向かわせましょう。聖教皇猊下を守るという名目を与えれば、やる気になるはずです」
「シュンは、小さい子の事をよくわかっている。その手で進めよう」
ヘーベル枢機卿様が満足そうに頷いているけど、僕としてはちびっ子達が暴走しないようにして欲しいだけですよ。
こうして、色々と準備を進めます。
勿論、聖騎士団の施設の守りも固めます。




