魔道具開発部の日常。2
仕事場の横の、小部屋でささっと着替えてレイト君から借りたシャツを着たけど・・デッカいな!!
当然なんだけど、ブカブカだ。
袖をいくつかクルクル巻いて、ようやく着れた感じだ。
しかし、これをミスクさんに見られた日には、絶対からかってくるだろうし・・。一旦、寮で着替えたいけど、もう食堂に移動したかなぁ・・。そっと小部屋のドアを開けて、隙間から仕事場の方を見ると、誰もいない・・。
ホッと安心して、ドアを開けて外へ出た瞬間、
そのドアの真横にレイト君が体を壁に預けつつ、腕を組んで立っていた。
・・・・・・なんで、立ってんの?
いや、なんでいるの・・!!?
「な・・、なんで・・」
思わず聞いてしまった・・。
レイト君は、私を見て頬が赤くなってる。
「・・・・んな格好してるの、誰にも見せたくないし・・」
「え・・・、可笑しい・・?」
「ちげぇ!可愛い!!!」
可愛い・・!!??
私まで顔が赤くなるんですけど・・。
レイト君は、目をウロウロさせながら、私の手を繋いでくる。
「・・・くそ・・、本当ずりぃ・・」
て、ボソッと言うけど、何か不正を働いた覚えはないんですけど。
要領を得ない私をもう一度ちらっと見て、目を逸らす。
「・・・寮に、先に戻って着替えてくるんだろ?」
「あ、うん」
「じゃあ、すぐ行こうぜ。昼も食べたいし・・」
そうだった・・。昼はまだでした。
ミスクさん達は、先にレオさんを連れて食堂へ行ったらしい。それは大変良かった・・。この状況を見られたら、私は恥ずかしすぎて駆け足で逃げ出す予定だったし。
レイト君は、私と手を繋ぎつつ・・、
「明後日、仕事休みだけど・・なんか予定ある?」
「ううん、ないけど・・」
「・・・じゃあ、どっか行きたい・・」
「・・・う、あ、はい・・・」
うあぁああああああ!!!デートですね・・はい。
この逃げ出せない状況でいってきたな。いや、お、お付き合いしているんでいいですけども・・。なんか、未だになれないんだよね・・。二人でいるって。
寮に着いたら、手を離してもらって・・急いで着替えてきた。
予備の服も用意して、あとで仕事場に置いておこう。レイト君のシャツは、こっちで洗って返せばいいか。
お昼もまだだし、急いで寮の玄関まで下りていくと、レイト君に「落ち着け」って言われた。
「落ち着いてるよ!私だって、今度21歳になるし!」
「・・・21・・・」
なんだ、その信じられないといった目つきは。
えーと、こっちの世界で言えば・・、今は10月らしいから、12月になったら私は21歳だ!
「・・りつ、誕生日っていつ?」
「ああ、えーと2ヶ月後!10日なんだ。また2歳差に戻るね〜」
ちょっとにやっと笑いつつ、レイト君を見る。
ふふふ、私の方がお姉さんなんだぞ!
レイト君は、ちょっと複雑な顔をしてから・・、私の少し濡れた前髪を触る。
「・・びしょびしょになっても、気付かない年上ねぇ・・」
「真剣に実験してたの!」
「・・じゃあ、大人の余裕で人から逃げんな・・」
「・・・・それは、別問題ですね」
分かりやすく、首をあっちへ向けると後ろから小さく笑う気配がする。
くそ〜〜、年下のくせに・・。
ちょっとニヤニヤしてるレイト君の前をズンズン進んで、食堂へ行くと・・、ミスクさん達が私達に気がつくと、手招きしてくれたので、昼食を持ってそちらへ行った。
はぁ〜〜、美人が二人座ってると大変別世界!!!
隣に座ってるアル君が、私達を見て安心したような顔をしてるけど・・、気持ちはわかるよ。なんだろうね、あの綺麗でキラキラした人達。レイト君も加わったら、また迫力あるよね・・。
私とアル君が向かい合って、こそこそと顔を寄せて話す。
「なんか別世界だよね」
「ちょっと、心細かったです〜〜」
「わかるー!遅くなってごめんね!」
と、私の隣に座ったレイト君に頭を掴まれて、後ろへ引っ張られた。
話!!話をしてただけだから!!!アル君が、座った目で私達を見つめていた。・・・・ご、ごめんね・・。




