天才のアドバイス。
回線って、複雑なんだね・・。
レイト君が、設計図を見て線を赤いペンで引いて説明してくれたけど、ちんぷんかんぷんだった・・。天才の頭脳、どうなってるの?
アル君も、必死に食らいついてて感心するばかりです・・。
ミスクさんが面白そうな顔をしてやってくると、手招きするので近寄ると、私の耳元で小声で話す。
「レイト君が、実験を手伝ってくれるなんてレア中のレアよ」
「え?そうなんですか?」
「りつの作る「折り紙」・・なかなか面白いもの!」
ありがとう・・日本の折り紙!
思わず心の中で、感謝しちゃった・・。
レイト君を見ると、真剣にアル君に教えてくれていて・・、レアというけど、真摯な姿勢は素敵だと思う。ミスクさんを見ると、ニコッと笑って「頑張ってね」と言うから頷いた。
レイト君達の設計図を見ると、相変わらず分からないんだけど、スイッチをどんな風にするか話していた。
「・・・スイッチっているの?」
思わず聞くと、レイト君もアル君も不思議そうに見るので、折り紙の紙風船を持って、コロっと面を転がす。
「こうやって、横に倒したら消える・・とか、明かりが点くのはダメ?」
レイト君とアル君が目を丸くして私を見る。
「・・え??スイッチってないとダメな感じ??」
焦ってアル君を見ると、首をブンブンと横に振って、
「違います!!確かに、その方が回線もシンプルだし、スイッチが必要とばっかり思っていたから・・、ええ、本当に今までりつさんは、物作りに携わってなかったんですか?」
「あ、はい・・。折り紙は趣味で・・あとは特に」
っていうか、あっちで持っていた小物をヒントにしただけで、私のアイデアではないけど・・。レイト君は紙風船を持って、クルクル回しながらじっと見て、私を見つめる。う、なんでしょう天才・・?
「・・・発想、いいな」
「あ、ありがとうございます・・」
おお、褒められてしまった・・。
嬉しくて、へにゃっと笑うと・・、なんだか視線を感じたのでそちらを見ると、レイト君以外が私たちを見てる。え??なに??何かあったの??!焦って、自分を指差して首をかしげると・・モーリスさんが「大丈夫、続けて」というので、レイト君に視線を戻した。
レイト君は、そんな視線にも気付かなかったらしい。
さすが天才、動じない・・。
「アル、回線の設計図もう一回、今のりつの言うように引き直して持ってこい」
「あ、は、はい!!」
「レイト君、ありがとう。私は、その辺まだ全然出来ないので助かります・・」
そういって、レイト君を見上げると・・、レイト君は自分の作業台に置いてあるカバンから一冊の本を出して私に渡してくれた。
「・・基本・・なんもわかってねぇだろ、あんた・・。こっちアルが線引き直している間、読んどけ」
「え?持ってきてくれたんですか?」
「・・家に、あったから・・」
「ありがとうございます〜〜!」
にっこり笑うと、レイト君は目を逸らして「別に・・」と言いながら、自分の作業台に戻って実験を始めた。天才、やっさしー!!
ニコニコしながら、アル君のいる作業台の近くの椅子に座って読もうとすると、不意にミスクさんと目が合うけど、めっちゃくちゃ笑っている。何か楽しい事あったのかな?私は曖昧に笑い返して、本を読み始めた。
・・まさか、理科の電池の回線みたいな所から、学び直すとは思わなかったけど結構面白い。
アル君が、設計図ができたのか・・レイト君に見せると「これでやってみろ」と言うので、早速実験だ〜〜!!回線って、どんなものなんだろう・・そう思っていると、アル君は細い色違いの紐を取り出し、結んでいく。
「回線って、紐なの?」
「魔法で最終的には小さくするんですけど、これが基本ですね」
「へ〜〜!!」
色違いの紐を興味津々で見ると、後ろで見てたレイト君に笑われた。
いや・・だって、これが回線になるとか・・想像できなくない??




