ロイド4
「こいつは面白いな!」
俺はさっそく新兵器の杖を使ってみた。普段の俺ならストーンブラストを投げても30メートルくらいしか飛ばせない。それ以上思い切り投げると、命中率が下がって思ったところに飛ばないからだ。それが、この杖を使うと自動で射出されるので、距離は角度だけ考えればいい。ただ、強弱が付けれないのが難点だろうか。
飛距離は大体杖の角度45度で100メートルほど飛ぶ。そこから数メートル爆発するから、距離的にはストーンバレットと同じくらいだが、当てた時の威力が段違いだ。複数人居ても一気に倒せる。丘の上のような少し高い場所から撃つことが出来れば、威力の減退なしで飛距離は敵の炎弾すら越えられそうだ。
「くっ、少し魔力の消費が多いか」
普通のストーンブラストであれば5発は撃てるが、これは4発目で頭痛がした。だが、利点的にはこっちの方が大きいだろう。実際、今まで戦場でストーンブラストを使う機会なんてほとんどなかったからな。これなら、ストーンバレットに混ざって使えば敵の油断を誘えるかもしれない。
今日一日練習にあてるため、少し休んでから一度撃つ。ひどい頭痛がした。
「やっぱり、まだ早いか・・・」
寝れば全快するのだが、休んだだけじゃそれほど魔力は回復しない。半日休んで1発使えればいいほうか。今は無理やり使ったが、戦場じゃこの頭痛の中で狙った場所に撃ち込める気がしないからな。まあ、魔力管理も大事だからいろいろ試した方が身のためになるだろう。
「あとは、この使用感をリーダーに報告するか」
杖も一度返却する。使った回数や使用感を伝え、問題が無いかどうか確認してもらうのだ。恐らく、開発段階でもっといろいろと調べてるだろうけど、何が新発見につながるか分からないからな。
「これで俺も戦場で活躍できるかもしれないな」
工兵は地味だ。基本的には敵が攻めてきたときにしか出番が無い。まあ、偵察兵よりは出番があるが、もっと出番が欲しい。
「金はあるだけあったで困らないからな。戦争が終わった時、働かなくても生きていけるだけの金が欲しいね・・・」
俺の家は貧乏ではなかったが裕福でもなかった。どちらかと言えば貧乏よりで、食うには困らないが、娯楽にまで回す金が無かった。人生の楽しみを知らなかったので、別に戦争で死んでもいいと思っていた。だが、新人のエミリーへの告白を聞いた。俺も、そういう人生を歩んでみたいと思ってしまったのだ。




