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異世界戦争 デス・ファンタジー・サガ  作者: 斉藤一


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ロイド3

「マジかあいつ・・・」


 俺はマシューが任務を成功したことに驚いたし、何よりエミリーに告白したことに驚いた。あいつはテントの外で告白していたので、テントの中に居る俺には聞こえていた。幸いリーダーは通信機の方へ行っていたので聞こえていないと思うが、もし聞こえていたらそれだけで何を言われるか分かったもんじゃない。


 その夜、俺はマシューを呼び出して厳重に注意した。幸い、エミリーがOKしてないのでまだ付き合ったりとかはしていないが、そういう行為を見られただけで厳罰になるほどに恋愛に対して戦場は厳しい。


 それからしばらくして、俺はリーダーに呼び出された。


「ロイド、新武器を使ってみる気は無いか?」


「新武器ですか? ちなみに、どのようなものでしょう」


「大砲の簡易版みたいなやつだ。大砲は移動に時間がかかりすぎるため、個人で持ち歩けるものも開発たらしい。現物はこれだ」


 俺がリーダーから渡されたのは杖だった。大砲は筒の中に展開した魔法陣で巨大なストーンブラストを生成し、発射までする優れものだった。しかし、リーダーが言う通り移動に難があった。


「この杖はどんなものなんです?」


「マシューが持ち帰った情報からヒントを得て、杖に魔法陣を仕込んである。それはストーンブラストを遠距離に発射する事ができるらしい」


「へぇ。だとしたら、今までより安全に戦えますね」


 正直、ストーンブラストの出番はほぼ無かった。自分で投げなければならない以上、それほど遠くへ飛ばない。よくて数十メートルだろう。なので、遠距離で魔法を撃ち合っているときには工兵の出番なんてなかった。


「仕組みとしては、ストーンバレットの代わりにストーンブラストを飛ばす事ができるようだ。つまり、百メートルは飛ぶ。試験では最大120メートルまで飛ばせたらしい」


「それだけ飛ばせるなら、バレットと同じような運用で強力な攻撃ができますね」


「ああ。増産を進めるらしいが、工兵はそれほど多くない。ヒーラーほど貴重じゃないが、使い捨てが出来るほどではない。だから、安全に強力な攻撃ができるように考えたようだ」


「では、次の戦闘で早速使ってみます」


「ああ。ちなみに、弾道は山なりになるから、バレットの様に直接は敵を狙えないぞ」


「どこかで練習してもいいですか?」


「基地の中に訓練場がある。そこでならいいと思うぞ」


「分かりました。そこで感触を確かめてきます」


 俺は杖を持って訓練場へと向かった。

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