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思い返しはあの夢路
目を開けるとそこは見慣れた学校でも家でもなく
ましてや、冷たい川の中でもなかった。
白で統一された部屋にはどこか甘酸っぱい匂いが
漂っていた。気になって周りを見回すと
勉強机だろうか。使い込まれた椅子もあり、
筆入れや鉛筆削り、難しそうな本も置いてあった。
この部屋の主の几帳面さが垣間見える。
そして、二度三度部屋を見回し、ようやく
香りの出処が分かった。机の上に置いてある皿に
色鮮やかで可愛いうさぎりんごが六つ。
その瞬間何気ない先生との思い出が
頭の中を駆け巡った。
それは、私が無理して学校に来て先生に
迷惑をかけたあの日の事…




