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Fortune-teller  作者: marimo
17.芸能学校
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芸能学校1

 秋さんに教えてもらった芸能人養成学校みたいなところに行った。紹介された人は、歌手のマネージャーをしていた人だった。ついていた歌手はヒット曲が1、2曲あったらしいけれど、後はバラエティに出て、それでいつの間にかいなくなったと教えてくれた。

「何を聞きたいの?」相手の人に聞かれて、芸能人の実態、実際にあこがれて、どれぐらいの人が願いが叶うかなどを聞きたいと教えたら、

「そうねえ。私が見たのは歌手が多いわね。私がついた子は売れるまですごく時間が掛かったの。最初に別の人がついていたんだけれど、それまでに芸名を何度も変えて、グループに入ってみたり、色々キャラを変えて、設定を変えてみたのよね。全部、泣かず飛ばずで」

「芸名、キャラを変えるんですか?」

「あら、結構多いわよ。何度も変えて、演歌だったのに他のジャンルに路線に変更したり、バンドを組ませたり」

「え、適応できるんですか?」

「手を品を変えて、色々試してみるものなのよ。実際に、この子は売れると周りが太鼓判を押すような子でも、世間に中々受け入れられなかったり、性格があまり良くなくてトークで使えないからラジオ回りしても人気が出なかったりするから」

「ラジオ?」

「そう、地方局に営業に行くのよ。スーパーのイベントで歌ったり、CDショップを回ったり、色々するのよ。販促グッズを自分で配って、ラジオやテレビの力を持っている人にあいさつ回りもしたし」

「そうなんですか」

「でも、私がついていたある歌手は性格がちょっと困った子でね。わがままなところがあって、ちょっと売れたら態度がガラッと変わって、それで、結局、歌もそれなり、人気もそれなりのまま終わったわ。売れるまでも難しいけれど、売れたのを維持するのはもっと難しいわね。それをマネージャーや周りの無能のせいにするような子は応援してもらえないからね。お客様もそういうのが分かってくるから、すぐに飽きてしまうしね」

「難しいんですね」

「自分でデモテープを持ってきた子が何人か事務所に来たわ。でも、挨拶もなってないし、礼儀も知らないし、自分はかわいいし歌はうまいから当然売れるはずだと思い込んでいて自信満々なのよ。実力に見合った自信ならみんなも応援するけれど、実力がないと、見向きもされないしね。まず、自分のことをわかってないとだめね」

「どういうことでしょう?」

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