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Fortune-teller  作者: marimo
デジャブ
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167/266

デジャブ4

「私に言い訳しなくてもいいよ」

「だって、誤解されたら困るだろ」

「誤解じゃない。あなたのそのままの姿を見ている」

「いや、知らないだろ。あれは営業努力と占い師としてのリサーチを兼ねていて」

「それで、もてあそばれた女性の気持ちはどうなるのよ」

「悪かったと思ってるよ、今は」

「本当に?」

「女性にそこまで期待してないというか、楽しければいいじゃないかと思っていたからな。そこまで深くは考えてなかったよ」

「ほら、やっぱり」

「だって、母親が」と言いかけてやめたていた。

「なに?」と聞いたけれど、仏頂面をしていた。

「母親ってどういう人?」

「綺麗だよ。派手でわがままで、意志が強い。でも、自分の思い通りにならないと怖いところもあるからな。親父と結婚したのは見た目だろうな、多分」

「見た目?」

「母親は若くて容姿の優れた男性が好きみたいだな。だから、若い男性ができて、親父と離婚したんだよ。もっとも、最初から愛があったのかどうかは不明だな」

「え、だって、結婚をして」

「打算だろ。お金のためだろうな。援助してくれる人と結婚しただけだろう。今はそう思ってる」

「えっと」何を言っていいか戸惑っていたら、

「気にするな。似ているのは、この容姿ぐらいなものだ。母親は背が高くて美人だからな。親父は俺ほどは背は高くないから、そう言うところは母親に似たんだろうな」

「性格は?」

「さあな、どっちにも似てないかもしれないな」

「そういうものなの?」

「小さなころからそばにいなかったから、影響が少ないんだよ」

「そばにいなかったの?」と聞いたら、しばらく黙ってから、

「俺の話はいいから、話を元に戻そうぜ。川尻のことは俺が何とかするから、電話が掛かってきても、森と林のことは『偶然』もしくは『アウトドアに行くと思って』とでも何とでも、ごまかせ」

「ごまかせるかな?」

「そうするしかないだろ。でも、お前のところにはかけないかもしれないな。そういう感じのことを言っていたから」

「え、どうして?」

「『向こうにはできない』って言ってた。できないの意味はよく分からないし。聞いても教えてくれなかった」

「ふーん、あなたの親が頼んでくれたんじゃないの?」

「父親には一応頼んではみたよ。でも、動いてくれていないと思う」

「そうなんだ。じゃあ、あなたの言った、占い結果が怖いって言うのが真相かもしれないね」

「お前の占いのほうが当たるのかもしれないな。俺のより」

「え、どうして? あなたは予約がいっぱいなんでしょ」

「嫌味かよ。一時期減ったと言っただろ。俺よりは落ちるけど、人気がある男に流れたけれど、それより人気が出てる女子高生占い師がいるからな。そっちに流れてるしね。学生のお客が俺は多いから、それでお客が減ってるから、こうやって空いた時間に会いに来れるんだろ」

「そうだったんだ。女子高生占い師って、どういう子?」

「あいかわらず疎いやつ。かわいいよ。ただ、化粧が濃い。かなり濃い。もともとの顔がどうなのか分からないぐらい濃い。整形だろうし」

「え、そうなの?」

「俺にはそう見えた。そういうのは俺は分かるからね」

「ふーん、そうなんだ。男の人って見抜けないと思ってた」

「ああ、無理だよ。職業柄相手を観察して、何に興味があるのか、どういうことを言えば喜ぶのかは分かるからね。整形も興味がある子が多いから、それで、調べたことがあるし」

「整形ね」

「お前はしなくてもいいぞ。そのままで十分かわいい。ただ、髪型は変えてくれよ。もっと伸ばして」

「駄目なの」と遮ったら、

「どうして?」と聞かれてうつむいた。

「ごめん、なにかあるんだな」

「お姉ちゃんと同じことができないよ」

「どうして?」

「言いたくない」

「真珠は化粧したりすれば、絶対にかわいいのにって思ってた。髪形だって服装だって気を使って」

「無理だよ」

「どうして?」と聞かれて黙った。

「訳ありか?」と聞かれて、

「言いたくない」と逃げた。

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