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Fortune-teller  作者: marimo
ブルーオアシス
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158/266

ブルーオアシス4

「一緒に来て」いきなり、知り合いに言われて、

「なに?」と聞いたけれど、いきなり手をつかまれて、ずんずん歩いていて、

「だから、なに?」と何度も聞いたけれど、

「だって、ひどいよ」と泣きそうで、理由を聞きたくて、その子といつも一緒にいる女の子のほうを見た。

「振られたんだって」と言ったので、なんだろうなと思って聞きたかったけれど、それ以上は聞けそうもなくて、すごい勢いで手をつかまれていたので、

「ちょっと、痛いよ」とぼやいても、

「私の心が痛いよ」と怒っていた。


「どういうことですか?」小さいビルの一階の一番奥にあるテナントのドアを開けて、その子が怒っていて、相手は、

「今、お客さんだから」と言いながら、ゆっくりと立ち上がった。背はあまり高くない。年齢は30ぐらいだろうか? 顔は細くて線も細いと言う印象の男性がお客様に頭を下げてから、

「お話は後でお聞きします。どうか出直してくれませんか?」とても丁寧な口調で話していたけれど、

「ひどいわよ。それどころじゃないわよ。絶対にうまくいくからって、3000円も払ったのに、効かないわよ、これ」とその子が相手にお守りを見せていた。3000円もしたのか。確かに高いかもしれないなと思っていたら、

「そうですか、それは残念な結果になりましたね。お気持ちが相手に通じてはいると思うのですが」とゆっくりと答えていて、

「だって、カレは他の女性と付き合ってるのよ。そう言われたの」大村君目当てなので、いくらでもいると思うけどな……とぼんやり考えていたら、

「誰に?」

「誰って、相手の女性よ」と言い返していて、相手がゆっくり考えるような顔をしてから、

「変ですねえ。僕の占いでは違う結果だったはず。それは本人に確かめましたか?」かなりゆっくりと聞いてきて、

「え、それは……」と迷いだしていて、そのやり取りをじっと見ていた。

「まだですか?」待たされた女性が怒り出して、

「ああ、今、行きますよ」と言って、

「悪いけれど、お話は後で聞きますから、この方が終わるまで待っていてくださいませんか?」物腰は柔らかく丁寧な口調、優しく催眠術にでもかけているかのような声の出し方で、

「え?」とその子が困っていたけれど、

「分かりました」と、近くの椅子に座って、

「ああ、そこではなくて外で」と占い師が提案したけれど、考え事でもしているのか、聞いてなくて、

「えー、あの子がいるの?」占いをしてもらっている女性が嫌がっていて、

「ごめんなさい」占い師の人が謝っていて、やがて小声で占い結果を告げていた。部屋の中を見回した。綺麗とは言いがたい。色はグレーと青の色が多く使われていて、内装は安っぽかった。うちの店よりも古い感じで、パンフレットとグッズが並べてあった。小さなガラスケースに効き目が書かれたお守りが並べてあった。復縁とか縁結びとかそういう類で、値段は書いていない。でも、さっきのが3000円なら、この辺のも同じだろうと思えた。作りはプロキオンに置いてあった物と大差はない。原価は変わらないだろう。値段の差は、この効き目と言う部分かもしれない。

「だから、この、カードはあなたにとってはこれからの人生が変わる大事な節目があるという意味でね」占い師の声が少しだけ聞こえてきた。

「だから、こっちの意味は」と言っている内容を聞いて違和感を覚えた。カードの解釈や展開法は色々あるために、私が教わったのとは違うのかもしれないとは思ったけれど、そうではなくて、何か違和感があった。言葉運びが何だかおかしい。何だろうと思ったけれど、そばにいた子に話しかけられて、置いてあったパンフレットを見せられて、そっちを見た。占い師の名前は、「ブルーオアシス」さんと言うらしい。軽く経歴が並べられている。女子高生に話題とか、雑誌に取り上げられてとか、紙に書かれていたけれど、聞いたことがない雑誌も多くて、何だかそれも違和感があった。占い雑誌の類は知り合いなどからもらうことも多く、私もそういうものにはさらっと目を通すので名前ぐらいは知っていてもいいのに、そういうものが少ない。それから、奇妙な視線を感じて振り向いたら、占い師がこっちを見た後、そばに座っている女の子のほうに視線を戻していた。なんだろう……? 何だか、嫌な気分になってきて、そこから離れたくなったときに、

「こういうものなどがいいかもしれませんね。ただ、効き目はその人の思いの強さが重要なんですよ。肌身離さずに、絶対に」と言っているのが聞こえて、また、何か押し付けたんだろうかと思った。


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