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Fortune-teller  作者: marimo
インフルエンザ
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151/266

インフルエンザ2

 雪人さんの看病をして、疲れもあって寝てしまい、

「真珠ちゃん、真珠ちゃん」と言う優しい声で目を覚ました。

「風邪を引くよ。僕のがうつってしまうかもしれない。インフルエンザのような気がするからね。熱も高いし」と言われて、雪人さんが起きていて、

「あ、熱は?」と聞いた。

「体温計、体温計」と探していて、

「大丈夫だよ。あとは自分でやるから」

「さっきまですごい熱だったんですよ。心配ですから」と言ったら、

「ありがとう」と優しく言ってくれて、やっぱり好きだなと思った。

「とりあえず、熱を測りましょ」と体温計を見つけて渡した。熱を測って体温計のアラームが鳴って雪人さんが見て、

「大丈夫みたいだね」と言ったのでほっとした。

「お腹空きませんか? 何か食べ物を」

「それより、家に帰ったほうがいいよ。もう、遅いから」と言われて時計を見た。10時は過ぎていた。

「寝ちゃったからですね。大丈夫です。あと少しだけ」

「でも、お母さんが心配するよ」

「お母さんは夜は遅くまで起きてますから。姉は美容に悪いと言いながら長電話はしてますし」と言ったら雪人さんが穏やかに笑っていて、私も笑い返した。

「ごめんね」と言ってくれて、

「そばにいられるだけでうれしいから」とつい言ってしまった。雪人さんがちょっとだけ黙って、

「真珠ちゃん」と私を見ていた。

「いいんです。雪人さんが他の人を好きだとしても、私は雪人さんが好きだから」と言ったら、相手が驚いていて、

「え、でも、……」と困った後に、「他の人?」途中で、驚いていて、考えるようにしていた。

「え、あの、この間、来ていたかわいらしい人は」

「この間? ああ、真澄ちゃんのことだね。彼女は近所に住んでいる子で」

「え、でも許婚だと」

「ああ、違うよ。あれは親がいつかそうなってくれたらっていう口癖でね」

「口癖?」

「そう、ああ、こっちだとないかもしれないね。僕のところでは割とそういう話はするよ。いつか、お嫁さんに来てと言う話。僕以外も何人か言われているらしいから」

「はあ、でも、恋人じゃないんですか?」

「恋人?」と考えていた。

「違うんですか?」うれしくなって、つい、急いで聞いてしまったら、雪人さんが「ケホケホ」むせていて、

「あ、ごめんなさい。寝てください」と慌てて言った。

「大丈夫だよ。彼女は小さいころから一緒に何度か遊んだけれど……、でも、そうだ、勉強は教えていたよ」

「デートは?」

「いや、してないよ。僕は読みたい本があって、休日はそれを読むことも多くて」うーん、真面目だ。

「じゃあ、恋人じゃないんですか?」と改めて聞いたらうなずいていたので、

「そうなんだ、良かった」と思わず言ってしまってから、

「あ、ごめんなさい」とうつむいた。

「真珠ちゃん」雪人さんが言ってから、

「わたし、雪人さんにずっとあこがれていたんです。だから、デートしてください」と、恥ずかしかったけれど勢いで言ってしまった。雪人さんはこちらをじっと見てから、

「ごめん」と謝ってきた。

「色々とやらないといけないことが重なっていて、時間が取れそうもないよ。卒業してからも、ここを引き払わないといけないし」と言われてしまい、落ち込んだ。やっぱり、もっと早く申し込めば良かったかもしれない。見るからに落ち込んでいたのが見えたのか、

「ごめんね」と済まなさそうに謝ってくれて、

「いいんです」と明るく振舞った。

「せっかく言ってくれたのに、ごめん」と言ってくれて、でも、何だか雪人さんにちゃんと言えたことだけで満足だった。

「じゃあ、おかゆを温めてきます。それを食べたら、帰ります」

「ありがとう」と言う言葉だけでとても心が温かくなった。


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