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Fortune-teller  作者: marimo
敵の本拠地
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敵の本拠地4

 東条さんの部屋を出たら、男の人がいて、

「どうした? 珍しいな。この家に連れてくるなんて」と言った顔が、テレビで何度か見かけた顔だった。母よりも年は上なのかもしれない。テレビで見るよりは少し老けた感じだけれど、東条さんより彫が深い顔立ちで、女性受けが良さそうな優しそうな雰囲気を漂わせていた。ガウンを羽織っていて、高級そうなグラスでお酒を飲んでいて、東条さんを見た後に後ろに立っていた私を見たときに、

「ランコ」と小声で言ったので驚いた。

「母をご存知ですか?」相手がじっと見ているのを遮るように聞いた。

「え、君が?」かなり驚いて私を見ていた。さっきまで寝ていたので、化粧は少し落ちて薄くなっていて、元の顔とそれほど違いはなくなっていて、付けまつげで目元の印象は母に似ているのかもしれない。

「そうか、君は彼女の娘さんか。そうだな、あれから何年も経っているから、娘がいてもおかしくはないな」自分で自分に言い聞かせるように東条圭吾さんが言っているのをじっと見ていた。

「親父、彼女は月野真珠さん。ローズマリームーンさんの娘さんだよ」東条さんが紹介してくれて、

「そうか、よろしく」相手が優しそうな笑顔で挨拶してくれたので驚いた。東条さんより、そういう部分で訳隔てない態度が作れるのかもしれない。確かに女性には人気が出そうな雰囲気を漂わせていた。優しくて上品な感じで、嫌味な感じはどこにもなかった。

「彼女も占い師を目指していてね」

「そうか」

「彼女と付き合いたいと思っている」東条さんがはっきり、そう言った時に、少しだけ動揺が顔にでていたけれど元に戻った。

「お前の好きなように」そう言っているけれど、本心は違うなと感じた。この人は別のことを考えているように見えた。

「そういうことで、家まで送ってくるよ。ほら、行くぞ」東条さんに促されて、頭を下げてから、そこを出た。


「思ったよりは優しそうな人だったね」

 車の中でそう言ったら、

「そうかもしれないな。見た目だけならね」

「珍しい。自分の父親なのに、冷たいんだね」

「身内だから、嫌な部分もしっかり見えるからね。それにあの人は俺には興味はないよ」

「え?」と驚いた。

「だって、跡取りとして、考えているからプロキオンに入れたんでしょ」

「後継者として見てるのはそうだろうな。でも、それもサバトの発展のためだろ。お前との付き合いも反対しそうだ」

「それは感じたけれど」

「ふーん、お前でも分かるとは。親父は打算的なところがあるから、お金持ちか力を持っている女性のほうが好きだから、そういう人と仲良くするように言ってくるよ」

「あなた向きだと思うけど」

「そういう女性だと、自己中でわがままが多いし、苦労してないから自分の思い通りにならないと怒り出すから、合わせると疲れるよ。自由にさせてもらいたいから、無理だよ」

「じゃあ、そういう女性を探せばいるかもしれないよ」

「無理。親父の二の舞はしたくないから。それだけは決めている」と言い切って、東条さんの顔を見た。

「ごめん」と思わず謝った。

「いや、昔のことだ。忘れることに決めたから」

「そう」

「お前だって、親で苦労してるだろ。それは家の大きさは関係ないからな」

「大きさね。かなり違いがあるよ。住んでいる世界が違うからね」

「違いね。そういう部分も楽しめばいいだろ」

「価値観が合わないし」

「考えておけよ」

「無理です。私はあの人以外は無理」

「頑固だな」

「わがままな人に言われたくない」

「やっぱりかわいくないよ。今日の見た目に合わせろよ」

「嫌」とそっぽを向いた。


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