魔法が4
「あいつ、あればっか」「だから、嫌だよなあ」と男子学生が言い合っていて、色々複雑そうと思いながら、浅木さんを見た。
「どうぞ」浅木さんが言って、東条さんが先に占った。浅木さんの仕事や恋愛について、
「そうだな、しっかりしてるからそれなりにやっていけるな……、あ、でも、男運が良くないな。これが足を引っ張ってる」東条さんが色々と説明していて、
「当っているような気もするわね」浅木さんが東条さんと、どう説明したらいいかを二人で話し合っていて、私の番になった。
「そうですね、あ、色々あるかも。仕事の方はそれなりにやっていけると思います。上司と時間をかけて話し合えば、うまくいくと思います。恋愛は、えっと、あ」と言ってから、浅木さんを見た、
「なにかしら?」優しく聞かれて、
「何度か浮気をされたことは」と言ったら驚いていた。
「ごめんなさい」
「いえ、いいのよ。さすがね」と言われてしまい、
「多分、そういうことが続くと思います」そう言ったら、浅木さんが考えるような顔をした。
「かなり悩むと思います、結論は先延ばししても同じ結果になるでしょう。どこかで区切りをつけないと」
「そう……、そうなのね」
「お前、それだと暗い」東条さんに怒られた。
「そういう部分は人前でやるんだから、正直に言うな」
「いいのよ、今は練習ですものね。ただ、確かにそれだと会場はしらけてしまうわ。たとえ、当っていたとしても、会場の雰囲気を考えて言葉を変えてもらえるかな?」と浅木さんに言われて、言い方を変えた。
「過去は男性に振り回されてしまったことがある、現在も迷いがあるでいいですか?」
「そうね」
「未来は」と言ってから迷った。「悩んだとしても前向きな結論を出しましょう。で、いいでしょうか?」と聞いた。
「そうね、そのほうがいいかもしれないわね」と浅木さんがうなずいた。
「それじゃあ、お前は怒られるだろうな。お前、何度か絶対に怒られたはずだ。直接じゃなくて、裏で」と言われて東条さんをにらんだ。
「当たりだ。お前も無神経だな。人前で浮気されたとか間違っても言うなよ」
「ごめん、いつもと同じ要領で言っちゃったから」
「人が大勢いるんだから、相手の面子をつぶすようなことだけは絶対に言うな。それから、結論は前向きに明るいものに変える。言葉の選び方もできるだけ優しくやわらかいものに変えろ」東条さんに命令されて、
「ごめん、でも、命令口調はやめてよ」
「お前が未熟すぎるんだよ」と言い合っていたら、
「二人ともそれぐらいで」と浅木さんに止められたけれど、なぜか浮かない顔をしていた。
ジュースが用意されていて、
「どうぞ、疲れたでしょ」と女の人に言われて、そちらのテーブルに移動した。衣装を脱いでかつらをはずしたけれど、化粧を落とすのはもったいなくて、
「家でお母さんに見せる」と言ったら笑われてしまった。テーブルに着いて、置いてあったジュースを飲んで、疲れもあったのか、なぜかいい気分になって、
「これ、おいしい」とそこにあったジュースを飲み干した。




