17
リアルが忙し過ぎて更新が遅れてます。
ごめんなさい。
「これでいいだろ。」
コランが改造してくれたおかげで、魔法障壁の強度が五倍近くになった。これで全力で戦っても壊れることはないだろう。
「ありがとう。助かった。」
「次からは金を取るからな。」
「わかってる。」
「一応、気をつけろよ。」
「そっちもな。」
コランは雷を纏って、帰って行った。
「コラン様は帰られたのですか?」
ルナが話しかけて来た。おそらくは、話しかけるタイミングをずっと待っていたのだろう。ちょくちょく、視線がこっちに来ていたのを知っていた。
「ああ…だが、コランのおかげで、かなりの代物になった。」
「本当ですね。この魔法障壁の強度は最新式のものよりも固いですよ。」
「これなら、全力で戦っても問題ないな。」
「はい。」
「観客席はどうする?一応、掃除をするか?」
「いえ、そこはアイリスさんにお願いをしましょう。やはり水属性の方にお願いをした方が楽ですから。」
「それはそうだな。だが、アイリスさんはやってくれるか?」
「兄様がお願いをすれば、全てが上手く行きます。」
「そうか?」
「はい。」
「なら、今から行くか。」
「今からですか⁉︎」
「早い方がいいだろ。」
「アイリスさんはまだ、授業中ですよ?」
「そうか…そういえば、今は授業中だったな。」
すでに作業を開始してから数時間が経過していた。
「そうですよ。それより、テストはどうするんですか?」
「アイリスさんのノートをもらえば、なんとかなるだろ。最悪、ディアナさんにお願いをする。」
「それで良いですね。おそらく、私たちは学校が始まって以来の問題児と言われるでしょうね。」
「そうだろうな。でも、別に良いだろ。」
「先生が少しだけ、かわいそうですけどね。」
「逃げれば、良いだろ。」
「それもそうですね。」
メリアはウラド達に完全に舐められるようになった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
午後の授業の時間になると、クラスに戻った。
「ウラド、本当にサボったんだね。」
教室に戻ると、ウィルが話しかけて来た。
「まぁな。ちゃんと、先生に言ったから問題ないだろ。」
「了承はしてないと思うけどな…」
ウィルは苦笑いをしていた。メリアに魔法学の勉強はでないと言った時のことを思い出しているのだろう。ウィルから言わせてもらえば、たとえ、言ったとしても、メリアは了承をしていない、と言っているのだ。
「まぁ…そこは先生が融通を利かせてくれることを祈るよ。」
「無理だと思うけどな…」
ウィルは完全に呆れ返っていた。
「午後の授業は実技だろ?」
「うん。とりあえず、闘技場に移動しないとね。」
「そうだな。」
ウィルが出て行くと、周りにいる生徒も闘技場に向かった。
「今日はB組と一緒にやるらしいよ。」
「マジか…」
A組は俺たちのクラスのことで、B組は八族が集まっているクラスだ。間違いなく、いざこざが起きる。A組は八家と八家の派閥でできているクラスで、B組は八族と八族の派閥でできているクラスなのだ。八家と八族が衝突するだけではなく、周りにいる生徒も衝突する可能性があるのだ。
「サボろうかな…」
「ここでサボったら、逃げたと思われるよ?」
「そうだよな…」
「あそこにいる連中は揚げ足を取るのが得意だからね。」
「めんどくさい奴らだな…」
「本当にね。」
そんなことを話していると、闘技場に到着した。すると、すでにB組は集まっていた。
「これはこれは、A組の皆さん、こんにちは。」
ドレッド家のルイスが挨拶をして来た。
「こんにちは…ウクッ」
俺が欠伸をしながら、返事をしてやった。これはワザとやろうと思ったら、なぜか自然に出てしまったのだ。これは不可抗力だ。だが、あちら側はそうは思ってくれないようだ。
「貴様…ふざけているのか!!!」
「別にそういうわけじゃないけどな…」
「どこからどう見てもふざけているだろ!!!」
確かに相手から見れば、ふざけているようにしか見えないだろう。ウラドはワザとやろうとしたが、本当に出てしまったから、しょうがないのだ。
「ワザとじゃないんだからしょうがない。」
「貴様…許さんぞ!」
「うるさい…キャンキャン吠えやがって。」
「絶対、許さん!!!」
「やめなさい!!!」
ルイスは魔法を使おうとしたところにメリア先生が来た。おそらく、授業がもうすぐ始まるから、来たらこんな事態になっていたということだろう。
「運が良かったな。覚えてろ。」
「入学試験の二の舞にならなくてよかったな。」
「くっ…」
「本当に弱い者ほど、よく吠えるってのは犬と一緒なんだな?」
「本当ですね。身の程をわきまえることすら知らないとは…呆れすぎて、何も言えません。」
ここで、ドイルとミハイルが入ってきた。初めから見ていて、完全に楽しんでいた。
「貴様ら、ルイス様に失礼だぞ!」
ルイスの取り巻きが出てきた。今年は八族のうち、闇と氷の家が入学して来ている。闇はルイスで氷はよく知らない。ここに加わって来ないということはルイスとは違い、八家に対して特に気にしていないか、思っていても、後ろから傍観しているだけのどちらかだろう。できれば、気にしない方でいてほしい。
「次期王様に向かって怒鳴ってるそっちの方が失礼だと思うけどな。」
「くっ…」
「上が上なら下も下か…」
「貴様…」
パンパン
「その辺にしておきなさい。これ以上やると、いろいろと問題になりそうだから。」
「は〜い。」
「ドイル君、後で説教ね。」
「なんで⁉︎」
「先生にそんな態度をとったら、説教に決まってるじゃない。それに授業サボったし。」
「ドイル、残念だったな。」
「私たちの分まで怒られて来てください。」
「あなた達も一緒に決まってるでしょ!!!」
「それはないですよ…」
「ええ…」
「あなた達は私のことを舐めすぎよね?流石の私でも怒るわよ?」
メリアは顔は笑ってるように見えるが、目が笑っていない。セレナが怒ってる時と同じ感じだ。やはり、血縁関係だからなのか、それともたまたまなのか。ウラドは内心、ため息をつき、説教を受けることを覚悟した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「それでは授業を始めます。」
それからは先生がいるせいか、睨み合いになるだけで、特に何も起きずに授業が始まった。
「まだ、皆さんの実力がわからないので、クラス対抗戦をしてもらいます。」
その瞬間、二つのクラスのやる気が上がった。初めの一回目は大事なので、ここで勝っておくと、今後が楽になるのだ。そして負けた方は、このことで、次の対抗戦をするまでは勝ったクラスにバカにされ続けるのだ。
「とりあえず、時間はたくさんあるので、クラスのリーダーは順番を決めて下さい。開始は十分後に行うので、それまでに決めて下さい。途中で順番を変えてもいいです。」
そう言い終わると、クラスが集まって、話し始めた。
「とりあえず、ウィラードがリーダーでいいだろ。だから、仕切ってくれ。」
「今、人に押し付けたよね?」
「勘違いだろ。」
「はぁ…じゃあ、順番を決めよう。まず、誰か、やりたい順番とか、やりたい相手とかいる?」
「「はい。」」
セレナとルナが手を挙げた。
「二人とも誰とやりたいの?」
「「愚か者です。」」
「えっと…だいたい想像できるけど、一応確認で、愚か者って誰?」
「「ルイス・ドレッドです。」」
「でも、二人とも戦うことはできないよ?」
「ここは私が行きます。ルナさんは下がっていてください。」
「セレナ様、ここは兄様のかわいい妹である私が行きます。まずは兄様の身内である私が行くのが筋が通っています。それに相手はドレッド家なので、ニュクシオン家として倒しに行きます。」
ブチッ
「ルナさん、私は数年後にはウラド様の妻という身内になるので、未来のニュクシオン家の人間としてここは私にお譲りください。」
ブチッ
「ふふふ…何をふざけたことを言っているのですか?あなたが兄様の妻になどになれるわけがないじゃないですか。少しはそのおしゃべりな口を閉じたらいかがですか?」
「そうですか?あなたの方が可能性としては低いと思いますが?」
二人の喧嘩はどんどん、ヒートアップしていった。纏う雰囲気がヤバくなってきて、周りにいるクラスメイトが引いている。すると、ウィルからアイコンタクトが来た。
「二人ともそろそろやめろ。そんなこと、ジャンケンで決めればいいだろ。」
「ウラド様がそう言うならそうします。」
二人はそのあとにジャンケンをしていた。気合いが入りすぎて怖かった。結果はセレナが勝った。セレナはかなり喜んでいて、ルナは涙目になっていた。
「兄様〜」
「なっ⁉︎」
ルナが抱きついて来た。
「兄様、ごめんなさい。兄様の仇を取れませんでした。」
「ルナ、俺のことを勝手に殺すな。」
「いえ、兄様のことをバカにした奴を殺し損ねました。それに正当に殺せる機会を失ってしまいました。」
「殺したらダメだろ…」
「いえ、万死に値します。」
「そうか…次の時はボコボコにしてやれ。」
「はい!」
ルナは抱きしめる力を強くした。そして、セレナの方を見てニヤリと笑ったので、セレナは悔しそうな顔をしていた。ウラドはルナがそんな顔をしていることを気がつかなかった。
「じゃ、じゃあ、セレナがルイスと戦うことは決まりだね。他の人はどうする?」
「俺に初戦をやらせてくれ!」
ドイルが宣言した。
「元よりそのつもりだから、安心して。」
「よし!」
「ドイル、はじめに負けたら許さないから。」
「はい。」
ルナがすごい眼差しで見ていた。ドイルはルナには逆らえないから、言うことをすぐに聞く。
「ま、まぁ…ドイルは勝って来てね。」
「おう!」
「私は適当に入れて置いてください。誰が敵でも負けるつもりはないので。」
「う、うん。わかった。」
「じゃあ、俺は最後にお願い。」
「う、うん。」
「では、私は最後から二番目で。」
「私も適当でいいわ。」
「私もお願いしてもいいでしょうか?」
順番はミハイル、俺、ルナ、ミリー、リュウカだ。リュウカは性格からか、遠慮気味にお願いしていた。
「このクラスって問題児の集まりなんじゃないか?」
ウィルはそんなことを呟いていた。




