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結局、あの状態のまま、教室までもどった。ルナもセレナもどちらも美少女なので、周りの男達からの嫉妬の目がすごかった。視線で人を殺せるんじゃないかと思ったほどだ。
「いや、モテる男は大変ですね。」
「本当だ。羨ましいぞ。」
ミハイルとドイルが言ってきた。
「本気で大変だったぞ。」
「あの二人は新入生の中でも人気がありますからね。その二人を侍らせていたら、ブーイングが来るのは当然です。」
「今のところ、ブーイングだけで済んで良かったな。そのうち、後ろから刺されるぞ?」
「本当にありそうで怖いな…」
「後ろから刺されるかはわからないけど、決闘を申し込まれることはありえるかもしれないですね。」
「決闘ってなんだ?」
「決闘はお互いに何かを賭けて、お互いに合意をすれば、成立します。それで決闘を行い、勝者には相手の賭けたものを手に入れることが出来ます。たまに、敗者が逃げたりすることがあったため、学園が責任を持って行うことになっています。」
「なるほど…敵が光属性以外ならやるけどな。光属性なら、やらなくていいだろ。」
「そうだな。ウラドは相手が光属性以外だったらほぼ負けないからな。」
「そうなんですか?」
「まぁな。だが、相手が固有属性持ちだったら負けるかもな。」
「へぇ〜ウラドって強いんですね。」
「当たり前だ。俺の目標だからな。」
「一生、達成出来ないだろうけどな。」
「見てろ!いつか、倒してやるからな。」
「はいはい。」
「バカにするな!」
「それより、これから何をするんだ?」
「無視された…」
「ははは…確か、これから学校を案内するみたいですね。」
「そうか…何か、問題が起きそうな予感がするな。」
「それは思いますね。」
「よし、サボるぞ。」
「それは良いな…俺もサボろう。」
「私は今までサボるということをしたことがないですね…」
「本当か?」「まじで?」
「ええ…自分の覚えている限りはないような気がします。」
「よし、今日がその初めてにしよう。」
「それが良いな。ついでに学園街で遊ぶか?」
「この面子なら、ナンパできるから行こう。」
「ナンパは勘弁してくれ…俺はできれば、ルナやセレナ達にばれたくないんだが…」
「確かにそれは困りますね。ですが、学園街に遊びに行ってみたいですね。」
「とりあえず、どうやって抜け出すかを考えよう。」
「まずは、この教室を出て、そのあとにウラドのシャドウウォークで三人丸ごと、外に行こうぜ。」
「それが確実そうですね。」
「お前ら、俺の魔力を考えろよ。」
「ウラドなら、余裕だろ。」
「確かにそうだが…」
「とりあえず、教室を出ますか?」
「そうだな。」
三人でトイレに行くふりをして出て行った。
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「じゃあ、全員着いて来て。校舎を案内するから。」
メリアは全員を誘導するために、先頭に立って案内をしていた。
「ここから一番上の階まで行くから着いて来て。」
校舎の一番上には理事長室がある。今の校長は現役時代はSSランクの魔法師だった。この国に二人しかいなかったうちの一人なのだ。属性は雷で、圧倒的な攻撃力で敵をねじ伏せたらしい。今じゃ、そんな影すらないのに…
「ここが理事長室よ。理事長先生お願いします。」
「ホッホッホッ…別に挨拶なんか、しなくても良いんじゃがのぅ…一応、理事長をやっておるグリムじゃ。よろしく。」
『よろしくお願いします。』
生徒達は礼儀正しく、挨拶をした。流石に元とはいえ、SSランクは凄く、グリムを知らない人はほとんどいないのだ。
「それより、メリア先生。」
「なんでしょうか?」
「八家の三人がいないような気がするんじゃが…」
「えっ⁉︎」
周りを見渡すと、ウラド、ドイル、ミハイルがいなかった。
「なんでいないんですか⁉︎ウラド君とドイル君の二人ならまだ、わかりますけど、よりにもよって、ミハイル君もいないじゃないですか!」
「先生、三人なら初めからいませんでしたよ。」
「なっ⁉︎」
「メリア先生、ちゃんと確認しないで出て来たのかい?」
「は、はい…すみません。」
メリアは何も言い訳も出来ず、謝ることしか出来なかった。
「生徒のことくらい、しっかりと確認しなさい。」
「はい…」
「それであの三人はどこにいったのじゃ?知ってる者はいるか?」
理事長が生徒達に問いかけるが、誰も知らないようだ。
「誰も知らないようじゃな。」
「すみません…」
「まぁ…あの三人なら大丈夫じゃろ。一人、確かクレアとクラウンの子供じゃったな。」
「はい。」
「なら、これから五年間、メリア先生は大変じゃな。」
「なんででしょうか?」
「あの二人と今の王と王妃はしょっちゅう、学校を抜け出していた。学校始まって以来の問題児じゃったな。だが、流石に初日からはサボらなかったぞ。そう比べると、三人は元気じゃな。」
「元気過ぎですよ!!!」
「ホッホッホッ…まぁ、先生も大変じゃろうけど、頑張りなさい。」
「は、はい…」
メリアは真剣に落ち込んでいた。自分は大変なクラスを持ってしまったと思った。今はまだ、三人だからいいが、ここにルナ、セレナ、ウィラードが加わったら、手がつけられなくなる。八家を見張るために自分が担任になったのに、既に生徒に舐められている。
「先生、元気だしてください。」
生徒達に慰められている。今は闘技場に向かっている。だが、それまでにいろいろと説明をするはずだったが、完全に現実逃避をしていた。
「すみません…切り替えます。ふぅ…では、これから闘技場に向かいます。」
メリアは三人のことは放って置いて、案内の続きをした。
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その頃、三人は学園街を歩いていた。
「意外にいろんな物が売ってるんだな…」
「学園に通ってる人が買いに来ますから、ここに店を出せば、儲けが出やすいみたいですね。」
「そういうことか…ドイル、美味い店を知らないか?」
「知ってるぜ!確か、ここの路地を入ったところだ。」
「腹も減ったし、行くぞ。」
三人で路地の中に入っていった。ドイルはかなり遊び歩いているので、こういう所には詳しいのだ。それに下調べをちゃんとしてるらしい。
路地を入ってすぐのところに店があった。
「ここはなぁ、知る人ぞ知る店なんだぞ。」
「そうなのか…美味いのか?」
「おう。俺も三回は行ったから大丈夫だ。」
「それなら安心だな。」
三人で店に入ると、ディアナさんとアイリスがいた。
「なんで姉貴がいるんだよ⁉︎」
「それは私のセリフ。あなた達はまだ、学校の時間でしょ?」
「サボった。」
ドイルはこっちが嘘を考えている間に言ってしまった。
「何をしてるんですか⁉︎」
ここにはアイリスさんがいるから、サボりはマズイのだ。ディアナさんだけなら、全然問題がないのだが。それも、少しヤバイが…
「いや〜学校案内ってめんどくさいからサボりました。」
「面倒とか、そういう問題じゃないでしょ!!!」
「すみません…」
ドイルが怒られている。それを無視して席について注文をした。
「マスター、マスターが美味しいと思う紅茶のストレート一つ。」
「では、私はコーヒーを一つで。」
「あなた達は何を平然と注文をしてるんですか⁉︎」
「アイリスさん、落ち着いてください。ここには俺たち以外にもたくさん人がいるですよ。」
「あ…」
アイリスさんは今更気がついたのか、顔を真っ赤にしている。
「アイリス、恥ずかしいわね…ウラド、私の隣に座って。」
「あ、はい。」
「あんまり、サボったりしたらダメよ?今回は見逃すけど。」
「ありがどうございます。でも、サボらないのは無理ですね。」
「相変わらず、自由ね。」
「今までがそうだったので、今更変えられないんですよね…」
「それじゃあ、仕方がないわね。何かあったら、私に相談しに来てね。そうでなくても、会いに来てね…私のために。」
「前半はありがたいんですけど、後半は考えておきます。」
「そう?考えてくれるだけ、マシね。」
「それより、お二人はどうしてここに?」
「今日はクラスの紹介があっただけで、授業もないからすぐに帰れたの。それから、このまま帰るのはなんか、つまらないからここに寄ったの。」
「そうですか。この店は有名なんですか?」
「有名ではないけれど、リピーターが多いのが事実ね。」
「一度来た客はまた、来るってことですね。」
「そういうこと。それよりも私の婚約話がどうなったか、知ってる?」
「何のことですか?」
「実はミレイ様に何回も婚約話をしてるんだけど、なかなか通してもらえないのよね…どうしてだと思う?」
「さぁ…まず、自分の所まで話が来ていないので、なんとも言えませんね。おそらくは義母さんが話していないか、義母さんまで話が行ってないかの、どっちかですね。」
「話がミレイ様まで届かないなんて、ありえるの?」
「ありえるにはありえるんですけど、可能性としては低いですね。ただ、うちにはやりそうな子が一人いるので、なんとも言えませんね…」
「ああ〜…ルナのことね。確かにあの子ならやりかねないわね。」
「はい…」
「なら、次は直接行くわ。両親の許可ももらってるし、私の準備は大丈夫よ。」
「俺はせめて、学校を卒業するまでは結婚するつもりはないんですけど…」
「でも、十五歳から結婚ができるのよ。なら、問題がないわよ。」
「学園に通ってる人ではほとんど、いませんよ…」
学園に通ってる人は卒業するまでに十八歳まで、かかるので、結婚はどうしても十八歳からになってしまうのだ。たまに、学園に通っていても結婚をしてしまう人もいるが、少数派だ。結婚は十五歳からできると法律で決まっている。学園に通えなかった物はすぐに結婚をするのだ。簡単にいえば、見合いをたくさんして、すぐにでも結婚を決めてしまうのだ。そして、自分の子供をちゃんと育てて、優秀な子供にするように頑張るのだ。若いうちに結婚するということは、たくさんの子供を産めるということだ。それにより、人口が増えている。だが、人口が増えて王が良い気になると、すぐに戦争を始める。すると、また人口が減る。その繰り返しをしている。数十年前に一度、隣の国のバハラがウラノスに攻めてきたので、そろそろ始まるのではないかと言われている。バハラは軍事国家で、税金が高いため、確かに軍の力は全ての国において、一番だが、民は辛いようだ。そのため、民を納得させるためには、戦争をして勝たなければならない。戦争で勝つと、領土が増えて、さらに金を要求できるので、民の負担は少なくなるのだ。
「ほとんどであって、いないというわけではないわよ。」
「自分は少数派の中には入りたくないですよ。」
「そう…でも、男の人の方が結婚をしてる人が多いから私が卒業したらすぐに結婚をすれば、問題ないわよ?」
「確かに男の人で既に結婚をしてる人もいますが、俺は卒業してからがいいですね。」
「そう…残念ね。」
先ほど言ったように、女の人で学園に通えなかった人はすぐに結婚をすると言ったが、女はできるだけ、結婚相手が自分の家よりも有力な貴族の元に嫁ぐのだ。そうすると自然に有力な貴族の子供はほとんどが学園に通っているのだ。そうすると、学園の男子の中には既婚者がいるようになるのだ。中には夫婦で学園に通っている場合もある。
そして、ディアナさんが俺が在籍をしているうちに結婚を持ちかけたのは、基本的に学園は女子に結婚の許可はしていないからなのだ。例外で認められることがあるが、それは何かの事件で、両親が亡くなって、自分が家を継ぐしかない場合のみに認められる。義母さんは親が亡くなった時、ギリギリ卒業をしていたが、亡くなったのが、在籍をしてる時ならば、在籍してる間に結婚をしただろう。それで話は戻るが、ディアナさんは俺が在籍をしてる間に結婚を持ちかけせたのは俺が在籍をしてるということはルナとセレナも在籍をしてるということだ。ということは、ルナとセレナは争いから脱落するのだ。あとはアイリスさんとの一騎打ちになるので、敵を少しでも減らそうとしていたのだ。
「一応、義母さんには結婚話が来てるか、確認しておきます。」
「それは真面目にお願いね。」
結局、五人で学校の話をしながら、お茶をしていた。




