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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編!後期!
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第75話 木の被害と雪の被害


 ザクザクっ!!!口の中の感触が楽しい!

 

 「美味しいです!美味しい!美味しい!!!なにこれ美味しいです!!!」


 ぼたんが山賊焼きを超大満足で食べ進める。普段なら呆気にとられているところだけど、今回はちょっと違った。


「なにこれぇ…!なんかめちゃくちゃ美味しいよぅ…!」

「え!お蕎麦も美味しいの!?カレーも美味しいよ!」

「ロコモコ丼もめっちゃうまい…」

「あははー!ゲレ食の魅力に染まってきたねー!!」


 ゲレ食ってなんだろう…?不思議そうに4人が眺める。


「知らない?ゲレンデの食!略してゲレ食ー!!」


 かおりがゲーレゲレゲレ!!と笑う。誰だ貴様は。

 ゲレゲレ星人を置いといてもみじが話す。


「汗かいたあとってしょっぱいものが美味しいでしょ?それみたいに、汗かいて、疲れて、寒くなって。身体が求めるものを最高のコンディションで食べれてるの。」

「ボーンマローを思い出すね!」

「あれは人間が進化するために求めた味らしいしな!」

「足りないものを美味しく感じるようにできてるんだねぇ」


 美味しい!美味しい!と、ぼたんは止まらなかった。




「さあ午後滑るぞー!!」

「おー!!!」


 ゲレ食で元気MAX!元気出していくぞー!


「板の履き方ちゃんと覚えてるー?」

「もちろん!」


 まずはブーツを固く締める!ちょっと良いものを借りられたらしくて、カチカチって回すだけで準備おっけー!

 次に左足を板の足を固定するところ。ビンディングに乗せて、ベルトを締める!レバーを上げてももう上がらなくなったら終わり!


「よーし完璧ー!レッツゴー!」

「おー!!」


 早速リフトに乗る。今回は前から、かおりとひのき、みくるとぼたん、もみじとマリーになった。


 比較的滑れたみくるとぼたんには挑戦をしてもらって、まだ危うい2人は姉御2人でサポートしようって策略。


「ひのきちゃん!あれ見てあれー!」

「ん?あ!カモシカの足跡!」


 ひのきも狩猟免許取得済み。足跡のアニマルトラッキングは完璧だ。


「その先その先〜!」

「先…?あれ、あそこの木…なんか変…?」

「でしょー!!あれね、なんだと思うー?」

「んん…?根元付近だけツルツルに見えるから…そういう種類の木なの…?」

「ざんねーん!分かんないか〜!」


 違うと思ってたけどやっぱり違うか…。

 ひのきの答えにくーっ!!惜しい!と返しながらも、今から教えられることにわくわくしてるようにニヤニヤする。


「あれねー、カモシカが樹皮を食べちゃったやつ。まあ食害ってやつだねー」

「あ!あれが!?」

「お、知識としては知ってた感じー?」

「うん、シカとかが杉とか檜の樹皮を食べちゃうと色々木に悪影響があるって、授業で写真も見せられたよ」

「そうそう!さっすがひのきちゃーん!」


 素直な褒めにちょっと照れる。


「あ、じゃあちょっとクイズね?シカが樹皮を食べちゃうことで起こる悪影響ってどんなこと聞いた??」

「ん?えーと…確か木が枯れるとか、木材の品質が落ちるとか…あとは若い木がやられると次の代の木が育たない…とかかな?」

「へぇ!?そうなんだ!!?」

「えっ!?」

「木が枯れるしか知らんかった!」

「えぇ…」


 驚きと若干の呆れが同時に来る。なんでクイズなんて言ったんだ…?

 

「でもでも問題は出せるよー!!樹皮が食べられちゃうことで起こる、雪国特有の悪影響ってなーんだ!」

「なぞなぞみたいなもの…?」

「いやごめん!ちゃんと知識問題!」


 ぬっはっは!とかおりが笑う。

 

 うーん…静岡県の林業ってことで勉強してきたから…雪国って言われると分かんないな…。


「そもそも冬って他に餌がないから、どんどん皮が食べられちゃうんだよね〜!」


 ふむふむ…?ヒントっぽいのを出してくれてるぞ…?


「しかも雪が積もるじゃん?足場になって、縦に広い範囲が食べられちゃうじゃん?」


 縦に広く樹皮を食べられる…強度が落ちそうだな…。強度が落ちた所に重い負荷や瞬時に力がかかったら折れちゃいそうだ。

 雪国にある重いもの…?


 かおりが雪玉をこねこねと作って、えいやっ!と投げる。それがリフトすぐ近くにある木の葉に当たって、ドサッと鈍い音を立てながら落ちた。


「広く食害された木に雪の重みが掛かって折れる…!?」

「そうっ!正解!!!すごーい!!!」

「いやヒントの出し方の方が凄かったよ!?」 

「あれ?そうかなー?照れちまうぜー!」


 うへへー!と笑いながら、解説を続けてくれる。


「本当なら、木って雪崩とかを防いでくれる大事なものなんだけど、皮が食べられちゃった木は別。折れて雪崩の原因になっちゃうの」

「へぇ…そうなんだ…」


 勉強になるな…私ももっと勉強しなきゃ…!


「ってか、なんでそんな知ってんの!?」

「雪国で狩猟してみたくって!!」

「雪好き多いな…!?」


 かおりの、そろそろだよ〜という合図でリフトを降りる準備を始める。


 安全バーを上げる瞬間は少し…いやかなり怖いけど我慢…。


 やり方を事前に聞いて、ちゃんと出来るようになってるはず…!


 リフトは2回止まった。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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