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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編!後期!
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第73話 はじめてのスノーボード!


 朝6時。早すぎる時間に、元気な5人が元気すぎる1人を諭して止めていた。


「みくるちゃん、もしこの中に鋭い棒とか、危ない刃物とかが入ってたらどうなるかな?」

「え…怪我する…!」


 最初は優しくもみじが諭す。みくるはちゃんと素直に聴き始めた。


「そ、そんな危ないものじゃなくても、空き缶とか瓶とか、あとは…開いた側溝とかがあったら落っこちちゃうんだよ」

「あー…確かに…」

「特に雪国の側溝って、雪を落とすために開いてることが多いの。こんな寒い中水の中泳ぎたくないよね?」

「うん…死んじゃう…」


 みくるがとっても素直になった。

 もみじさんは流石だなぁ…。


「それにねそれにねみくるちゃん、こんなとこの雪ってねー?」


 もみじがいっぱい出したお姉さん感を吹き飛ばすように姉御って感じのぼたんが話し始める。

 そして、みくるが突っ込もうとしていた雪山を手でぶん殴る。


「めっちゃ硬いことあるから!っ痛ってぇー!!!」

「あんた!?馬鹿なの!???」


 超しっかりとしたもみじの後に、超やんちゃなかおり。ううん…絶妙。

 痛ーい!と手をプラプラさせているかおりに、え…?今…私注意を…え…?と、戸惑いが止まらない。

 

 でも、かおりがしっかり伝えたいことは伝わったみたい。


「分かった!気を付ける!2人ともありがとう!」


 その言葉に2人は、はいよー!とにっこり笑い応える。


「これを伝えるために来てくれたのかなぁ?」

「正直2人がいなきゃやばかったな」

「昔から案外こういう気が回るんですよねぇ…」 

 

 これからも頼りにさせてもらおーっとぉ。


 

「ごめんってかおりー!でも分かってくれたんだからいーじゃん!」

「そういう話じゃなーい!!」


 わっははー!逃げらーい!!とかおりが踏み込むと、つるんっと滑って転んだ。


「あの…恥ず…ごめんなさい…見ないで…」

「よろしい。」


 うん。もみじを頼りにしよう。




 

「みんなレンタルできたねー?」


 ウェア、ブーツ、板。あと事前に買っていたゴーグル、ニット帽、ネックウォーマーを付けて、完全防備で寒さに挑む!


「むしろ暑いくらいだね!」

「え…?寒いよぅ…?」


 いっぱい食べる組は体温が高いみたい。


「ところで…なんでスノーボードなんだ…?」

「私たちが教えられんのがボードだけだから!」

「いいじゃん!かっこいいし!」

  

 ということでスキー旅行改めスノーボード旅行開始ー!!



「痛てっ!!」


 初めてのスノーボード。ただ歩くだけ。それでも左足に体重をかけると滑って転んじゃう。


「うあ…股が…裂けるぅ…」

 

 難しいよー!と言いながらも、20分くらいでなんとか片足けんけんして歩けるようになった。


「歩くだけでも結構疲れるな…」

「でもあれは元気だよぉ…」

「わははー!滑れる滑れるー!」

「歩けることに気付いた赤ちゃんみたいですね…」


 みくるが縦横無尽に駆け回る。なんて体力だ…。 


「じゃあ早速上登ろっかー!リフト行けそ?」

「不安が…あります…」

「じゃあ転んでリフト止めちゃおう!!」


 えっっっ。とんでもない発言に全員の時が止まる。


「止めちゃっていいのぉ…?」

「うん!だってほら!」


 と、指で示す先にあるリフトは停止中。


「転ぶのは仕方ない!チャレンジしてたらすぐ転ばなくなるさ!」


 えぇー…そんな乱暴な…。


 ということで、最初にかおりと自信あり気なみくるを乗せた。かおりにお手本を見せてもらったあと、マリーとひのき。最後にもみじとぼたん。

 マリーとひのきは心配だけど、後ろにもみじを控えさせておけばサポートができるんじゃ?という考えからだった。


「みくるちゃん、下見てみ?」

「ん?下?…あ!なんか足跡?あるー!」

「そーそ!多分あれはウサギの足跡だね!結構新しそう!」

「ウサギー!!!?」


 後ろのマリーとひのきに伝えなきゃ!大興奮で後ろを振り向き叫ぶ。


「うさぎだってー!!!うさぎの足跡だよー!!!」

「聞こえてるよーぅ」

「揺らすなー!!!怖いじゃん!!!!」

「あごめん!」


 すっと前に向き直り、こぢんまりとお座り。揺らすなって書いてあったもん。ルールは守ろう。


「あれ?こっちはウサギの足跡じゃなさそう…?」

「あれはテンかイタチかな〜!どっちかはわっかんないや!」

「あ!あそこにもある!」

「一直線歩行!あれはキツネだね!!」

「へー!キツネさん!!」

「おぉっ!?あれカモシカじゃね!?」

「非狩猟鳥獣だ!!!」

「この世の獣全部狩れるか狩れないかで見てんの…?」

「いや〜えへへー!勉強の癖が抜けなくってー!」

「わかるー!覚えたことはずっと頭に残るよねー!」

「当たり前じゃーん!」

「そっか確かにー!!!」

 

 ケラケラと笑う2人。後ろのマリーは大丈夫かなぁ…?と心配していた。

 

「やっぱり不安?」

「うん…すごく不安だよぉ…」

「だよな…私もなんか…不安…」

「多分…教えてないよねぇ…」

「そうだな…多分だけど…」


 と話していると、リフトの降り口が近付いてきた。


「みくるちゃん!バーを上げるよっ!」

「えっえっこれどーするの!?えっ!?」

「さぁボードを縦向きに!」

「えっ!?縦!?」

「あ、もうちょい」

「?????」


 リフトは3回止まった。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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