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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編!後期!
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第64話 それぞれの年末年始


 いぇーい!雪だぜぇー!


 大晦日のグループチャットに投稿されたのは、みくるが渇望していた雪の写真。


み—いいないいなー!!冷たいのー?どれくらい冷たいのー!?

マ—寒いからもう外出たくない

み—なんでよー!あとちょっと頑張ってよー!!

マ—だってぇ…さむいだもん…


 と、マリーが泊まっている旅館の写真…?が送られてきた。なかなか年季の入った部屋だ。


マ—まぁ、部屋のなかでも隙間風やばくて寒いのには変わらないんだけどねぇ…

ひ—風と言えば伊豆!寒いよー!!


 と、ひのきから送られてきたのは海の写真。何やら洋風な石柵のようなものの先に庭園が、さらにその先に海が広がっている。


み—え!?すご!?もしかしてひのきちゃんの別荘…!?

マ—おぉー金持ちだぁ

ひ—そんな金持ちなわけあるかー!伊豆にあるステンドグラス美術館っていうとこから撮った写真だよ!


 と、ポンポンと続けて写真が届いた。色とりどりのステンドグラスで作られた、キリスト教っぽい絵や風景画。沢山の花で彩られた庭園。結婚式場のような雰囲気のお部屋。


み—きれーい!!見に行きたーい!!

マ—お金持ちひのきさんに買ってきてもらおー?

ひ—金持ちじゃないからな!?


 流石に否定しすぎてひのきの親戚が可哀想になってきた。

 

 ─ふっふっふ、悠長に話していられるのも今のうちですよ…!


 ここで、ぼたんから写真じゃなく動画が届いた。


「がっはっはー!久しぶりだな貴様らー!!!」


 かおりちゃんだぁ!なんか無駄にテンションが高くて、顔も赤く見えるってことはお酒飲んでるのかなぁ?なんか魔王みたいなテンションだ。


 …無駄にテンション高いのはいつも通りか。


「スキー場に行くらしいじゃないか!それを聞いて、ぼたんを人質にさせて貰ったぜぇー!!!」

「捕まっちゃいましたー!助けてー!」


 ぼたんが声を出す度に少しカメラが揺れる。音量的にかおりちゃんよりカメラに近いし…。何をやってるんだこの人達は…。


「要求は1つ!私達もスキー場に連れていけー!」

「え?私も行くの?」


 突然巻き込まれたもみじが超困惑する。肩をぐっと組まれて、最早どっちが人質なのか分からない。


「良い答えを期待している!さもなくば!!」


 と、カメラに一気に近付くと、手元からスマホが落ちたのか天井を向く。


「うっひゃっはっはっは!やめて…やめてくださいぃー!!!」


 こうじゃー!!と大きな叫び声とともに、ぼたんの笑い声が聞こえる。


「あ!運転は私達がするから安心するのだぞー!!まあ運転したい人がいたら言ってねー!」


 じゃあ!と言ってかおりが画面から消えて、少し収まってたぼたんの笑い声がまた聞こえてきた。


 程なくして動画が終わった。

 もみじさんが消したんだろうか…苦労が耐えない人だなぁ…。


み—運転してくれるんだって!!

ひ—これで行けるな!良かった〜!

マ—でも、2人分のリフト券ないし…ちょっと申し訳ないなぁ…

ぼ?—大丈夫!なぜなら私達は年上だから!!!

マ—じゃあいっかぁ…?


 その頃、かおりは膝の上に乗っけたぼたんの腹をつんつんしながらみんなのチャットを眺めていた。


「ついていけそーじゃん!やったな!」

「やったな!って…今さっき聞いたばっかりなんだけど!?」

「いーじゃんいーじゃん!行こーよ!」

「うーん…まあ予定はないから良いけど…」


み—かおりちゃんもみじさん!お願いします!

マ—お願いしまーす!


 しばらくすると、またぼたんから動画が送られてきた。もちろん映っているのはかおり。それと膝の上に拘束されたぼたん。ちょっと涙目になってる…。


「ふっはっはー!!良い答えだー!!しかしぼたんはおもちゃとして面白いから貰っていくぞー!」

「まだ続くんですか!?これ!?やだああああ!!!」


 膝に乗っけていたぼたんと一緒に画面から消えると、うわー!わはは!!!と聞こえたあとしばらくして動画が止まった。

 今回はもみじさんがカメラマンだったか…。


マ—ぼたんを救えなかった…!

ひ—振り返るな…!ぼたんの犠牲を無駄にするな…!!

み—ぼたんちゃん…!お土産絶対買ってくるからね…!

ぼ—私も行くんですよ!?!?置いて行かせてたまるもんですか!!!


 残念ながら私に任せて先に行け的な激アツ展開は生まれなかったらしい。

 

マ—じゃあ、かおりちゃんともみじさんの分の部屋とチケット取っちゃうね

ぼ?—感謝感謝!頼んだよー!!!



 サクッと予約!完了!


 6人で雪を見に行ける!想像してたより大所帯になったけど、人数なんて多ければ多いほど楽しいよね!


マ—お宿取れたよ〜

ぼ?—おおおおおおおーーー!!!!ありがとー!!!!!!マリーちゃんだいすきー!!!!

マ—ひっ…不審者…

ひ—思ってたより大所帯になったな

み—多ければ多いほどきっと楽しいよ!


 多すぎも困る気がするけどなぁ…。そんな風に思いながらスマホの画面を閉じる。楽しみだなぁ。


 6人!6人!ワクワクしてきた!神様ありがとうっ…!!

 と、もう遅い時間だからみくるもスマホを閉じる。

 寝るかー!



ひ—そういえば、写真送れー!って言ってた割に、送ってないやつがいるなー??

ぼ—おっと…これは許されませんね…!

ひ—ふっふっふ…どうしてやろうか…!


 年末に2体の魔王が発生した。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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