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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編!後期!
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第57話 ちゃっっっ!!!?


「結構なお手前で。」


 言ってみたけど、自分で点てて自分で飲んだ茶だ。とっても凄い自画自賛をする2人が完成しちゃった。


「…まあ、説明が上手だったってことで」

「カプチーノとかの説明も分かりやすかったしね!!」


 うんうん!と大袈裟に頷くかおり。ちょっと恥ずかしい気持ちは同じみたいだ。


「さっきの抹茶も茶菓子も美味しかったけど、これまた美味しいな」

「ね!色も綺麗で映える〜!」


 2人は抹茶挽き体験、茶道体験を終えて、抹茶ソフトクリームを食べていた。

 …お茶ミュージアムの割に抹茶しか食べてなくない?ま、いっか!


 

「いやーでもまさかこんな楽しいとは思わなかったよー!良いとこ見つけてくれてありがとね!」

「こちらこそだよ!一緒に来てくれてありがとう!」


 あいつらはまだバイク持ってないからな〜、早く買わないかな!と楽しそうに話すひのきを見て、少し嬉しくなる。


「皆と行きたい場所、って、あるの?」

「皆と行きたい場所か〜…とにかく色んなところに行ってみたいかな」


 ほう!と続きを促してくる。アイスをピッと振って、マイクのように突きつけてくる。

 

 食べちゃおうかな


「私は色んな景色が、特に山の景色が見たいと思ってた。でも最近、他のものも見たいって思い始めたんだよな」

「他のもの?例えばー?」

「例え…って言うと難しいんだけど…他のみんなが見たい景色?を一緒に見たいなって…なんかそう思う。」


 ふーん…なんかいい事言うな〜。


「色んな景色ってなるのかもしれないけど、色んなところの畑の景色とか、山の景色。色んな所の、色んな町の、色んなところがみんなと見たい。」


 きっと、少しずつ興味が違う皆とだからこそすごく楽しいと思うんだ。

 

「友達と一緒に色んな景色を見に行く!いーじゃん!」


 ふふ、いーじゃんいーじゃん!


 


「じゃあまたねー!」

「うん!また!」

「次はどこいくどこいくー?」

「え!?次!?」


 防寒具しっかりしなきゃだろうな…。


 次に行くことをとりあえず確定させて、じゃあまたと別れを告げる。

 楽しかったな。またどっか行きたいな、行かなきゃな。




「ってことがあって、そのお土産!」


 おぉー!ありがとー!!


 3人に渡したのは、茶の都ミュージアムで買ってきた抹茶アイス。


「抹茶の濃さにレベルがあって、いちばーん濃いやつ(ちょっと高い)を買ってきたぞ〜!」

「へー!濃い方が好きなので嬉しいです♪」

「ね、抹茶は濃ければ濃いほど美味しいよねぇ」

「いただきまーす!!!」


 口に入れた瞬間、


「あれ…?全然甘くない!」

「まあ抹茶だしそんなに甘さはないのかもですね…」

「それにしても味がないというかぁ…んん…?」


「「「にっがい!!!?」」」


 遅効性で苦味が効いてきた。濃いカテキンの苦味に、口内が全部支配される。


「え!?これやばいよ!?」

「ひっひっひ!苦いだろー!」

「苦いなんてもんじゃないよぅ…」


 苦い苦い!!!と、お水で口の中を洗い流そうと、水を飲む。


「あれ!?なんか水が甘いです…!?」

「えぇ…どゆことぉ…?…ほんとだぁ!?」

「ひーひー!飲ませでー!!」


 みくるが涙ながらに訴える。なんか…息を吸うと…甘い…?水を飲むと…甘い?

 

「いやー、お土産でこんなに喜んでもらえるなんて嬉しいよ!」

「今度はもうちょっと抹茶弱いのがいいです…」

「濃ければ濃いほどじゃなかったのかー?」 


 くすくすと意地悪に笑いながら聞く。


「私の口には限度があるんだなって分かりました…」


 正直でよろしい。と、うむうむと頷くと、他にもこんなのが…と取り出し始めた。


「抹茶のチョコも買ってきたよ」

「苦いやつ…?」


 あだめだ完全にトラウマになってら。


「大丈夫!今度は色んなレベルの濃さがある抹茶チョコだから!」


 と、ひのきが蓋を開けるとしゅばば!!と、レベルの低い、薄い抹茶チョコレートが瞬時になくなった。


「あまーい!おいしいーー!」

「謎の甘みのおかげでもっと甘く感じますー!」

「これが…救済かぁ…」


 大袈裟だな〜とひのきが笑うと、全員の目がひのきに向いた。


「ん…?え、どうした…?なんかみんな怖いぞ…?」


 獲物を見つけた。そんな目立った。


「みくる、捕まえてぇ」

「はーい!」


 ギュッ。椅子から動けないように捕まえられた。

 

「え!?待って待ってやだやめて」

「ぼたん、抑えててねぇ」

「もちろんです!」


 ぼたんでガッチリ固定された。


「これで…逃げられないねぇ」


 ふふふと笑いながら、一番濃いチョコレートを手にゆっくりと近付いてくる。


 しかも2本。


「わかった!わかったごめんって!?せめて1本にして…!?」

「仕方ないなぁ…お土産買ってきてくれたしぃ…」


 良かった…暴走してるとは言えマリーは優しい…。



 

 あれ…?ちょっと待っておかしいぞ…?


「あのー…マリーさん…?なんで抹茶アイスを乗っけてるんですか…?」

「いやいやぁ別にぃ?この濃い抹茶アイス、買ってきたひのきちゃんが楽しんでないのはなんか可哀想だなぁって思っただけだよぉ」


 やばいやばいやばい!あれを口の中に突っ込むつもりだ…!!!


 じたばた逃げようとする。


 …えっ二人とも力つよっ!?

 

「はぁい、あーん」


 ギャアアアアアアアアア!!!


 怖がってる、驚いた時とはまた違う悲鳴に、3人は大満足。

 


 みんなと同じ味を知れてよかったね。ひのきちゃん。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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