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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編前期!
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第36話 当番…できないね…。

 夏休み直前、4人は灌水当番をどうしようか悩んでいた。

 

「お盆休みは…予定がぁ…」

「うちもだよー…」

「貴重なお盆ですもんね…」

「誰も大学来たくないよなぁ…」


 うーん…誰も手をあげない雰囲気…。とは言え、水がなくなったら植物は枯れちゃうし…。どうしたもんかなぁ…。


「先生に頼むのは…?」

「それはなしじゃないかなぁ…1日あって許されるかどうかだと思うよぉ…?」

「大学に来る用事を作りますか…?」

「お盆に用事作るの難しいな…」


 完全に会議は滞っていた。みくるとひのきの部屋で、夜の恒例のあれだけど、とっくにハーブティーを飲み終わって、2杯目飲む…?いや、お腹チャポチャポなっちゃう…ってやり取りを10分置きに3回くらいやった。


「こんな時どうしたらいいか…大畑先生なら知ってるかも!!」


「で、どうですか先生!なんかありますか!」


 真剣な3人に、ぶっ込むなぁとマリーがけらけら。猪突猛進過ぎてねぇ。


「んー…そうですねぇ…いちごで使ってる自動灌水装置なんてのはどうでしょうか?」


 とんでもねぇ名案が飛び出した。自動灌水!?魅力的すぎる言葉に一同が沸き立つ。


「今は夏の時期で、イチゴは苗を育てています。その灌水チューブの一部であれば貸せると思いますよ。鉢植え限定ですが…。」


 借ります!!!!


 地面に植えてたものまで全部一旦鉢に植え替えて、イチゴのハウスに向かった。

 

「そこまでやりますか…!?」



 


 ということで、久しぶりにイチゴのハウスに入った。その中は…


「え…40℃…?」

「なに…これぇ…?」

 

 知らない数値に驚きを隠せない4人。外は一応34℃なんだけど…。


「あー、この時間だとこんな感じなんですね」


 日常のような軽い話し方に軽く引く。まるでもっと上があるかのような…。


 じゃあ熱中症になる前にさっさと付けちゃいましょー!とのことで、灌水チューブの設置が始まった。


 チューブと言うので、ホースみたいな、長い太いやつから水を出すのかと思っていたけど、細い管みたいなチューブだ。

 それが爪楊枝みたいなものにくくりつけ?て、爪楊枝みたいなものを刺すことで水が通る管を固定する仕組みみたい。


 習うより慣れろ!ってことでぷすぷす刺していった。



「これで毎日の灌水から開放されるんだな…!」

「自動ならもっと育てられるねー!!」

「えっまだ育てるのぉ…!?」

「当たり前じゃん!もっともっともーっと!!」

「どれだけ食べてもなくなりませんね…!嬉しいです!」

「一応外れてないかの見回りは必要ですし…夏休み終わったら回収してくださいね…?」


 5人もいればあっという間に設置ができた。試しに水を通してみよう!と、先生が機械を起動!ポチポチしたら、ウィーーン!と低い音が鳴り、すぐにポタポタ水が落ち始めた。


「おぉーー!!これなら何にも大変じゃないねー!」

「外れてないか、毎日の見回りが必要なんですけど…まあ今回はサービスってことでイチゴ専攻の学生でやっておきますね」


 イチゴ専攻…イチゴ組…かわいい…!!


 ありがとうございます!


 自動灌水装置を借りれた!



「あ、ローズマリーには水少なめの方がいいかもしれません」


 あれ?他と同じくらい刺してたのに…?


「乾いちゃいませんかぁ…?」

「実はローズマリーって乾燥にとても強いハーブなんです。むしろ湿度が高かったり、水が多すぎちゃうと逆に枯れちゃったり、香りが弱くなったりしちゃいます。」


 えぇ!?それは嫌だ…!という表情でマリーは全部抜いた。


「極端ですね!?落ち着いて…?多分この大きさの鉢なら、少し離したところに1本あれば大丈夫なはずです。最低限の水が無ければそれはそれで枯れてしまいますので…」


 あっ…あぁ…確かにぃ…。マリーが正気を取り戻した。よかった…!


「せんせー!他の野菜とかハーブにも水の好き嫌いあるんですかー?」

「そうですね、もちろんありますよ!」

  

 どんな野菜が!どんなハーブが!と楽しみに聞く。


「例えば、ハーブだったらタイム、マジョラム、オレガノとか。野菜なら、トマト、ジャガイモ、サツマイモとかは水に少し弱いですね…。」


 それを聞いてすぐにマジョラムのチューブを1本抜いた。

  

「逆に水をよく吸うのって…?なにかあるんですか?」

「んー…ハーブではミントくらいしか分かりません…。野菜では、キュウリとかナス、空芯菜あたりは特に欲しがりですね」


 クウシンサイ???初めて聞く単語に固まる。


「あぁ、マイナーめな野菜なので知らない人も多いですよね。中国南部から東南アジアあたりが原産の野菜で、水に挿しとけば面白いくらいに増える野菜ですよ」

「ほぇ〜!面白野菜だ!」

「簡単に増えるのいいな」

「中華料理屋でもよくメニューにあって、食べてみるととても美味しいですよ!」

「中華料理…!へへへ美味しそうです〜!」

 

 ほぉ〜!と感心するみくるの顔は、育てたい!!!と言っていた。……種買っといてやるかぁ…。


「あ、イチゴってどうなんですか?」


 せっかくイチゴのハウスだし…。とひのきが聞く。すると、


「イチゴはね!難しいわがままちゃんですよ!!!」

 

 先生の勢いがすごく強くなった。


「この子らはね、葉っぱは水がたっくさん欲しいんですよ!!なのに!根っこは水が要らないと言う!水増やしたら根が腐るし水減らしたら葉が枯れる!難しい植物です!!!」


 勢いすごいな…と同時に、え、イチゴってめんどくさって思っちゃった。ついでに先生も。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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自動潅水器!!!欲しい!!

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