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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編前期!
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第26話 農薬ってどんなもの?

「今回使うのは、くっつくくんという展着剤兼気門封鎖材。それと、BT剤という芋虫にだけよく効くお薬です。」


 ベニフキノメイガ。それを倒すための授業が始まった。


「くっつくくん?かわいい!」

「展着剤…?気門封鎖材…?ちょっと怖いかもぉ…」

「BT…Bluetooth…?」

「違うと思います」


 マリーが名前に怖がる。でも、これだけならそのまま食べられるくらい安全ですよ。と先生が話す。


「このくっつくくんって実は、デンプンと水が主成分なんです。」

「デンプン…ってなんだっけ?」

「お米とかパンみたいな主食に入ってるやつですよ!?」


 あ、そっかー!と照れながら話すみくるに、ぼたんは少し不安になった。


「え、でもそんな美味しそうなのだと、虫さんも食べちゃうんじゃないのー?」

「確かに…人間にとってもご飯だもんな…。」


 そういう見方もあるんだなぁと感心しつつ先生が続ける。


「確かに、薬をかけておいたところにイモムシがくっついたら殺せないかもしれません。でも、これは虫に直接かけて殺す薬なんです。」

「虫にかけて殺す…?かけずに殺すって方が想像つかないかもぉ…?」

「そうだな、殺虫剤とかもかけなきゃ効果ないし…」


 説明の順番失敗したかなと後悔する。かけずに殺す農薬については後で説明するからね。と話し、くっつくくんの説明を続ける。


「さっき気門封鎖材って話したように、これは虫の気門、呼吸をする器官に膜を作って塞いで殺す。そういうものです。」

「えぇ怖い!?」


 人間の鼻も口も塞がれて、呼吸出来ない姿を想像したひのきがビビりまくる。


「大丈夫です!人間に効果ありませんから!!」


 もうひのきを驚かせないと誓った先生が全力で補足する。

 人間からしたらシャボン玉みたいなものなんですが、虫にとっては致命的。人間が虫サイズになったらよく効くかもですね!


「ひぃ…怖い…!!」


 今日失敗ばっかりだな。ちゃんとしようよ先生。心の中で思った。


「しかし、虫にべったりとくっつかないとその効果もありません。だから、ちゃんと効果出るようにかけるのがかなり難しい農薬なんです。」


 よし、上手くまとまったかな。振り返ってまあ大丈夫だろうと思う。



 

「続いてBT剤。こっちは特殊な農薬で、バチルス・チューリンゲンシス菌という菌を利用して作られた生物農薬です。」

「菌と生物農薬…怪しい薬にしか思えないんですけど!?」


 農薬の話はどうしても怪しくなっちゃうなぁと、説明の難しさを実感する。病害虫防除の先生って凄いな。


「皆さんって、食べ物を消化する時、何で消化していますか?」

「食べたら消化できる!」

「胃液…?胃酸…?かなぁ」


 そう!正解!と褒めて続ける。


「人間は胃酸、つまり酸を使って食べ物を消化します。でも、イモムシはアルカリの胃液で葉を消化するんです。」


 なんでこんな風になってるかは昆虫学の先生に聞いてください、と説明を避ける。処世術だね。


「このBT剤は、その強いアルカリ性に反応して毒性のある物質に変化していきます。なので、人間が食べても何にも起こりません!」


 セールストーク?のように話す先生におぉー!と歓声を返す。

 ただ、人間の目は弱アルカリ性。目に入ると危険だから気をつけてね。と注意を受け、使っていく。


「普通なら動力噴霧機、動墳って言う、大きな機械を使うんだけど、今回は小さい範囲だし、このスプレーボトルを使います!」

「農薬専用の高いやつなんですかー?」

「いやいや、普通の…昨日るるぽーとのDAISUで買ってきたやつですよ」

「普通のでいいんだ!?」


 

 

 ということで、この前128穴セルトレイを持ってきた資材庫から2つの農薬を持ってきてくれた。


 くっつくくんは、白いポリポットの中に入ってて、BT剤って言われたやつは粉みたいな感じでアルミの袋の中に入っている。


「じゃあ、この2つの農薬を混ぜていきましょう!」

 はーい!

「最初は、このメスシリンダーに粘着くんを入れてください。蜂蜜みたいにどろっとしているので慎重にね。」


 と、大畑先生がメスシリンダーとくっつくくんを手渡す。それを受け取ったのはひのきとマリー。


「えっと…先生…」

「何ml入れれば…?」

「あっ!あぁあぁ忘れてた!ごめんごめん!えーと今回は…500mlの薬液を作るので、くっつくくんは100倍で5ml、BT剤を1000倍で0.5g入れます!倍率についてはゆっくり勉強していきましょう!」


 大慌てで計算して教えてくれた。この先生、実はおっちょこちょいなのかもしれない。…それに、


「先生、これってスプーンとかですくった方が5mlになりませんかぁ?」

「…そうですね、そうしましょう…。」


 落ち込んじゃった。


 スプーンですくい取り、一応5mlを確認。

 …最小単位の10mlの半分くらいだから多分5ml。

 

 BT剤もスプーンですくって、はかりに乗せる。…1g単位のはかりだった。

 1gで数値がぷるぷるし始めるくらいに調整して、そこから半分取り去る。多分0.5g。


 ちゃんと計りたい皆の不満を感じ取って先生が謝る。


「ごめんよ…?農業現場でこんな少ない量計らないから予算が降りてこないんだ…。」


 大人になってもお金の問題が付きまとうんだなぁ…。同情した。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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農薬の話はちょっと難しい!工夫して書かなきゃ!!

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