第14話 サークルを作ろう!
4人が揃った朝食。1テーブルが4人だから、ちょうど良い人数だ。もう少し大きい8人席もあるみたいだけど、しばらく使うことはなさそうだ。
「今日はすんなり起きたねぇ」
「へへ!カモミールが褒められてる感じがしちゃって起きちゃったんだよね〜!」
「どんな特殊能力ですか…!?」
「なんか、カモミールの化け物なんだと思う」
「酷いよー!」
「いや、その通りだよぅ 」
この中で一番長い付き合いのマリーにピシャリと言われ、うぅ…これからは気を付けるね…と反省する。
良かったぁ、これからの被害者は少なくなりそうだ。
「それにしても、3日目なのに4人でご飯だなんて、人数の集まり方が凄いねぇ」
「そうですねー!早くもサークルが作れそうな勢いですごいです!」
「サークル!?!????」
「うわっ、びっくりした」
大きな声を出すみくるに大きく驚くひのき。クールな見た目に反してびっくり怖いのかな?富士急とかのお化け屋敷連れてったらどうなるのかなぁ。
「ねー!サークル!サークル!サークル作ろ!サークル!!」
「さぁくるさぁくるうるさいなぁ!?何が来るのぉ!?」
「カモミールの…化け物…!」
「カーモカモカモカモ!!」
「それはカモの化け物じゃないですか…?…あっ!鴨鍋って美味しそうですよね〜!」
「ごめん、私さすがにそこまでツッコめないやぁ…」
なんでこんなに人がいてツッコミ役が私しかいないんだろう…。
「とにかく!昨日の担任っぽい先生に話に行こー!! 」
この大学では、一学年25人しかいないので、クラスみたいな感じになっている。4年間同じクラスで、4年間同じ担任の先生。なんか不思議な感じだなぁ。
「…午前中は授業だよぅ…?」
お昼を食べてから行くことにした。
経済学と、地域の歴史?民俗誌?の授業を終え、お昼ご飯を終え、担任の先生の部屋の前に来た。
緊張しながらもコンコンとノックする。どうぞーと返事が来たので、失礼しまーす!と4人で入った。
「おー!いらっしゃい!加茂さん、杉木さん、秋鹿さん、芦頭さん!早速来てくれたんですね〜!」
「え!もう全員の名前覚えてるんですか!?」
「私まだこの4人しか分からないのにぃ…」
「入学前から担任として覚えておかなきゃなぁと思って、2月くらいから皆さんの証明写真をデスクの上に飾ってたんですよ」
すごー!と感心する4人。そこにどうぞどうぞ!座って座って!とノリノリで椅子を準備してお話できるように整えてくれた。フレンドリーな男の先生だ。
この準備の速さ…昨日のみくるみたいだな。
準備が早い…みくるみたいです。
2人してそう思った。
「ところで、いきなり4人でどうしたんですか?何かわからないこととか困り事?」
「いえ、私たちサークルを作りたいと思って!」
「おー!サークル!早速!4人いるし丁度いいですもんね!」
ニコニコしながらお話を聞いてくれる。優しい…。
「ちなみに、どんなサークルを作りたいんですか?」
「ハーブ作るサークル!」
「美味しいもの作るサークルです!」
「勉強に繋がるサークルを!」
「んーまぁ、みくるに着いてきただけだしなんでもいいかなぁ」
…意見をまとめてから来て欲しかった。そんな雰囲気を教授から感じたけど、まだ3日目だし…。って無理やり納得してくれた感がある。
「なるほど、なら、美味しくご飯を食べながら勉強ができるサークルを作ってみると、盛り沢山なのがこの大学っぽくていいかもしれませんね」
全部のせ!?そんなこと出来るんですか!?思い思いに聞く4人に、少し圧倒され始めた。
「僕は果樹を担当しててハーブとかのことは分からないから、そうだな…畑関係は大畑先生。美味しさと勉強については…上山先生に聞くのがいいと思いますよ。もしかしたらサークルの担当もやってくださるかも…」
「おぉ!聞いてきまーす!!!」
そう言ってみくるが飛び出すと、他の3人も続いた。ありがとうございました!とドタドタと駆け出していく。
「あ、ちなみにそのお二方ってどこにいらっしゃるんですかぁ?」
「ここC棟三階の1個下、C棟二階と、A棟四階にいらっしゃいますよ!あ、そうだ、ちょっとちょっと」
と言って、マリーを再び部屋の中に招き入れる。
「今日収穫できたみかん、さっきの4人と分けてくださいね。入学祝いです。」
そう言って、大きなみかんを2つ手渡してくれた。清美って品種らしい。
「突然お邪魔しちゃってすみませんでした。柿本先生ありがとうございましたぁ」
マリーがペコッと頭を下げ、失礼しますと退室する。ブレーキ役はこの子だけなんだな。可哀想に…。頑張ろうね。
「大畑先生ー!いますかー!」
2人目の先生。トントンとノックをすると、はーいと声が聞こえた。後ろから。
ぎょっとする3人に、ピャ-!と失神しそうになるひのきに、先生はごめんごめん!と大慌てした。
近くにあったテーブルにコンテナを置き、手を合わせて謝り始める。
「ちょうど後ろに居たので悪戯心が…すみません。次から杉木さんはびっくりさせないよう気をつけますね。」
「えぇ!?先生も全員の名前覚えてるんですか!?」
「とりあえずは…って感じなんだけどね。」
ふふと微笑む教授に、大学の先生って若くてもすげーんだ…!と、ひのきが感動する。
さっきの柿本先生が40代くらい。大畑先生は30代くらいかな。でも落ち着いていて優しそう。
ピッピッピと暗証番号?を入力して部屋に入ると、またもシュババッと椅子を準備。さっき持っていたコンテナを持ち、部屋にどうぞ〜と招き入れてくれる。
大学の先生って…高速移動ができるのかぁ…!
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サークル…部活と同じと思って入ったら後悔した記憶が…。




