↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学2年生編!前期!
PR
126/127

第100話 無限増殖!ミントテロ!


「ぼたん見てくれ!根っこ出た!」


 ひのきが一番に報告した。水挿しを教わってから2日後のことだった。


「早いですね!?」

「まあミントは早いって話だったしな」


 ひのきは植物育てるのが何故か上手くいかない。だから、なるべく楽なものを!!と懇願した結果、1番楽であろうミントにチャレンジすることになった。


「私のも出てくれるでしょうか」

「きっと大丈夫だよ!私でもできたし!」

「どんだけ育てる自信ないんですか…!?」


 毎日水を換える。直射日光に当たらないようにする。基本的にやることはこれだけ。

 ひのきも、少し自信がついた。


「早速植えてみんなをびっくりさせてやろっと!」

 

 サークルで使っているハウスの中にこっそり植えて、自分で水やりをしてみんなに気付かれるのを待った。



 翌日


「私のも出てきました〜!」


 ぼたんが担当したのはレモンバーム。ぼたんは2人を呼んで即報告!


「わー!!ついにだね!」

「ちゃんと発根してきてよかったぁ」

「ひのきちゃんのミントはどうー?」

「あ、そういえばレモンバームより早いらしいもんねぇ」


 ふっふっふ!とひのきが腕を組んで怪しげに笑う。


「もう植えてあるのさー!!!」

「えっ!?やばぁ!?」

「ほんと!見たい見たい!」

「いつの間に…!?」


 みくるとぼたんが喜ぶ中、マリーがいつもよりも焦った顔をしてるけど…何かあったのかな?


 いつも後ろの方にいるマリーがいつもより急いで、1番前で圃場に向かった。

 

 


「あれ…?元気なさそうだね…?」


 到着してばばーん!と見せると、ミントの元気がなくなっていた。


「あれ…?なんで…?」


 せっかく上手くいったのに…と、ひのきが少し涙目になる。


「危なぁ…良かったぁ…」

「よかった!?嫌がらせですか!?」

「増えたら種とか苗買わなくなっちゃうからってー!」

「バレたかっ…!…って…いやそんな訳ないよぉ」


 誤解を招く言葉をきちんと訂正しつつ、疑いの目を向ける3人に説明を始める。


「ミントテロの話…覚えてるぅ…?」

「歯磨き粉を全部ミントにする!」

「それは…やめて欲しいけど違うよぉ」

「ミント歯磨き粉って言ってる人にチョコミントアイスを食べさせまくる!」

「違うよぉ、歯磨き粉から離れよっかぁ」

「チョコミントアイスを歯磨き粉味って言う…!?」

「チョコミントアイスも違うし歯磨き粉から離れられてないねぇ」


 これ以上は界隈の人の怒りに触れるからと、みくるの暴走を止める。


「ミントを生やすとねぇ、他を侵略しつつ爆増するのぉ…」

「爆増!?食べ放題じゃないですか!?」

「ミントってバクバク食べるものだったっけぇ…!?」

「…採れたてでも青臭くて無理だなって思った記憶があります…。」

「食べはしたんだねぇ!?」

 

 1回、ミントティーをみんなで飲んでみたことがある。でも、思っていたような爽快感のある味、メントール香る風味にならず、一旦お蔵入りにした過去がある。


 ……少し減ってるって思ったことあるけど、ぼたんだったかぁ…。


「まぁ、ぼたんが食べてもどんどん復活するくらい増殖力がすごいハーブなんだよねぇ」

「抜いちゃえばいいんじゃないのー?」

「うーん…そうなんだけど、地下茎って言って、土に残りやすい特徴があるんだぁ」

「チカケイ…???」

「地下系アイドル…?」


 ひのきが復活してきた。アイドル好きなのかなぁ。


「地下の茎で地下茎ねぇ」

「茎が残ってるとなんでだめなの?」


 茎だけなら根っこも出てこないだろうし…と疑問顔のみくる。


「確かに普通の茎ならそうなんだけどねぇ…地下茎はほんのちょっとでも復活してくるのよぉ…」

「恐ろしい生命力…!ってやつですね!」

「…って、前に先生がちょっと説明してくれたんだけど忘れちゃったぁ…?」


 ……。


 3人の忘れちゃったアピールを確認して、はぁとため息をつく。


「ひのきー、そんな爆増する植物を地植にしたらどうなると思う〜…?」

「…ハウス中に広がってく」

「そうなんだよぉ、だから絶対地下茎植物は地植にしちゃだめぇ!わかったぁ?」

「はーい…ごめん、びっくりさせたくて…」

「お茶目な一面もいいけど、ちょっと今回はリスクが大きかったねぇ」


 反省してるなら仕方ない、許してやろう。そんな風に頷き、みんなを見渡す。

 すると、すっごく気まずそうな顔でこちらを見るぼたんと目が合った。その瞬間ぼたんが目を伏せる。


 …こいつ、なんか隠してるなぁ…??


「ぼたんー、早く正直に言った方が楽になれるよぉ」

「げっ!?バレましたか…!?」

「分かりやすかったよぉ」

「分かりやすかったね」

「ほんと分かりやすかったな」

「そんなにですか!?」


 ほれほれ、はよ吐けよぅとマリーが詰め寄る。そして申し訳なさそうに返す。

 

「食べたミントの茎とかの残渣…結構放置してました…」

「そうなのぉ…?まあでも、埋めなきゃ問題ないと思うけどなぁ…」


 ぼたんが更に気まずそうに目を逸らす。ジトーッと睨みつけながら顔を近付け、圧を強める。


「ちょっとだけ…短いやつ…えと…1cmくらいのを…いくつか埋めちゃいましたぁ…!!」

「いつ?どこに?どれくらいの深さにぃ…?」

「2月くらいに…あのあたりと…あそこのあたり…深さは…スコップで1回すくったくらいです…」


 5cmちょいくらいかぁ…と呟き、埋めたという現場に足を運ぶ。すると。


「うわぁ…ミント出てるぅ…」

「うわほんとだっ!??ごめんなさいい!!!」


 慌てて引き抜こうとするぼたん。それを即阻止する。


「抜いちゃだめ!ちょっとで無限に増えるって言ったでしょぉ?」

「ちゃんと掘り出します…!」


 スコップを手に取り、埋めたであろう範囲をゴソッと掘り出す。


「1片も切らずに全部回収するんだよぉ…?」

「は、はいー…!!」


 自分もこうされる可能性があったんだなと思いながら、ひのきはスコップを手に一緒に掘り始めた。


 ちなみに、後日みくるとマリーがやったセージとローズマリーはちゃんと上手くいった。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

いいねやフォロー、コメントで応援お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。