↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学2年生編!前期!
PR
127/127

第101話 伝統的なお茶生産!

 —ゴールデンウィーク暇ならこっち来ない?皆はちょっと面白いかもよ!


 かおりから突然連絡が来た。5月の連休直前。みんなの予定が偶然空いていた連休初日。かおりの家に向かうことにした。


「えー!!!なになに!みんなのバイク!?かっこいーじゃん!!!」


 テンション爆アゲでみんなのバイクを褒めまくるかおり。まるで自分のバイクかのように四方八方からバイクをパシャパシャ撮りまくり、うひゃー!とか大はしゃぎしている。


「かおりちゃんにバイク見せてなかったもんねぇ」

「私達もだよ!かおりちゃんのバイク見てない!!」

「そーだったね!!」


 と、慌てて倉庫の鍵を、扉をバーンと開け、これがうちの子だー!!とお披露目。


「おぉー!かっこいー!!」

「でっしょー!私のもかっこいいっしょー!」


 ふふん!と大満足なかおり。4人のバイクに近付けて、また写真をパシャパシャ。


 そんなことをしていると、家の中から薮一さんが出てきた。


「おーい、そろそろ行くぞ」

「あれっ!?もう!?早くない??」


 写真撮り足りないよー!と言いたげな顔でかおりが物申す。後でやれ!と一喝し、4人にも、乗れ!と車に誘導する。


「どこに行くんですかぁ…?」

「あれ?かおりから聞いてねぇのか?」

「言ってねーっす!」

「説明してやりぃ」


 ぶっきらぼうな薮一さんに、へい!と軽快な返事をして、かおりが話し始める。助手席から後ろを向いて。


「今から行くのはねー、じいちゃんのお茶畑だよ!」

「お茶畑!?すごぉ…!」

 

 わかってんじゃねぇか!と薮一が嬉しそうに鼻を鳴らす。聞いた側は少し不機嫌になったのかなと不安になった。


「お茶畑で、みんなにはお茶の手摘みでの収穫を手伝って欲しいなって思ってね!」

「あ〜!それで作業着でってことだったんだ!」

「そそそ!なんにも説明してなくてごめんね!でもみんなちゃんと作業着で来てて偉いよー!」


 えへへ!と少し照れる。


「ね!だから説明無しでも大丈夫なんだよ!」

「お茶摘み用の服とかあるかもしんねーぞ?」

「ないです!」

「ねーか!」

「ほら!だから良いんだよ!」

「良かねーだろ、次から最初っから説明してやれ」

「へーいへい…」


 ちゃんとかおりが言い負かされていると、薮一が静かに、着いたぞ、と声をかける。


 車を降りると、見渡す限りのお茶畑が広がっていた。刈り倒された草でちょっとふかふかしてる。


「えー!広い広い!!どこまで薮一さんの畑なの!?全部ー?」

「さすがにそこまで広くはないだろ〜」


 けらけらとひのきが笑う。


「いや、全部だぞ」

「全部ぅ!?」

「え…作業人数足りなく無いですか…?」

「これからどんどん来っから安心しろ!」


 どんどんって…数百人来ても足りない気がする…。

 

「時間ねーから早くやるぞ」


 その一言でとりあえず4人へのレクチャーが始まった。

 お茶の上に被せた…黒い布?を取りながら説明をしてくれる。


「お茶ってのは、一芯三葉っつってな、枝の先端から3枚目の葉までを収穫すんのが基本だ」


 そう言って黒い布を取り去り、お茶の枝をポキリと折って見せてくれる。若い芽と、開いた葉が確かに3枚。長さにして7cmないくらいだろうか。


「でもな、それは機械とかで大量にやってる場合だ。今そんなん手摘みでやってたら食ってけねぇ。だから…」


 と、さっき取った一芯三葉の枝を少し折り、2本にした。


「一芯二葉…?」

「お、そうだそうだ。旨味だとか甘みが多い、苦くねぇ先端の部分を使うために一芯二葉にすんだ」


 7cmから2cmとちょっと減り、5cmないくらい。


「できそうか?」


 はい!と応えて、早速ポキッと折ってみる。片手でも案外簡単に折ることができた。


「意外と簡単だね〜!」

「1個1個はな…」

「一日で1人1列目指してやってみっか!」

「やっぱ今日一日で終わらせるの無理ですよねぇ!?」

「まあ文句言わずにやってみろ!」

  

 がっはっは!と豪快に笑いながらそう言う薮一。絶対無理だぁ…と思いながら作業を始める。


「みんなみんなー!これこれ!カゴの中にお茶放り込んでー!」


 そう手渡されたのは、深めのカゴ。木っぽい素材で出来てて、なんだか温かみがある。


 よーし!行くぞっ!!!


「でも散らばっちゃうのは寂しいね」

「そうだねぇ」

「一列挟めばいっか」

「4人4列やればいいですもんね!」


 と、畝1列を挟んで並ぶ。ポキ、ポキと収穫して、カゴに放り込む。その音が連鎖する。


「お茶摘みASMRだねぇ」

「風の音めっちゃ入りそうですね…」

「山の上だもんな…風つよっ…」


 収穫したお茶が全部飛んで行っちゃうんじゃないかと思うくらいの強い風。

 

「早く収穫しなきゃ!!」


 そう言ってみくるは両手を使い、全力で収穫を始めた。


「ふおおおおお!!!!!」

「全手動お茶摘み機だ!!!」


 物凄い勢いでお茶の収穫を進めていく。最初は数時間かかるんじゃと思ったカゴも、10分足らずで満杯になり、かおりたちに回収してもらっていった。


「本気を出せばこんなもんよ!」


 みくるが自信満々に話す。全手動お茶摘み機と言われて大満足なようだ。


 ……動き方がちょっと黒光りする奴に似てるのがアレだけど、黙っておく。


「じゃあその本気であと数百面頑張ってぇ」

「数百で足りるか…?千行きそうじゃないか…?」

 

 みくるたちのお茶摘みは、まだまだこれからだ!

ここまで読んでくれてありがとうございます!

いいねやフォロー、コメントで応援お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。