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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学2年生編!前期!
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第89話 刈払機の前知識!

 翌日から早速、刈払機講習の座学が始まった。


「4人とも来てくれてありがとうございます!ちょっと退屈かもしれませんが、今日から来週月曜日までの5日間で1時間ずつ座学を。その後晴れた日に実技をという形で進めていきますね!」


 よろしくお願いします!


 

 初日の内容は、刈払機の種類について。


「刈払機には、大きく分けて3種類あります。なんだと思いますか?」 

「手動!自動!全自動!」

「語呂はいいねぇ」

「残念!正解は、2スト、4スト、あとは最近充電式が増えてきました!」

「2スト…4スト…?ってなんですか?」

「バイクみたいだな…?」

「おぉっ!その通りです!バイクの仕組みと同じなんです!」


 ここでまたもひのきのバイク知識が役立つ。

  

「エンジンって、内部でピストンが往復するものなんです。その過程で燃料が爆発することで、文字通り爆発的なエネルギーを取り出してるんですよ」

「へ〜!そうなんだ!ひのきちゃん!私たちのバイクってどっちなのー?」

「最近のバイクは全部4ストロークバイク、4ストって方って聞いたな」

「あれ?2種類あるのに全部なのぉ?」

「そうそう、排ガス規制ってやつで2ストがなくなっちゃったんだよ」

「へぇ…!じゃあ刈払機も4ストなんでしょうか?」


 ぼたんの疑問に、おっ!ちょうど良いですね!と先生が反応。


「杉木さん、刈払機で主流なのは、2ストと4ストどっちだと思いますか?」

「え?んー…やっぱりバイクで使われてる4ストじゃないかな。環境に悪いってなると使う人も減りそうだし…」

「残念!またも不正解です!」


 今日はちょっと調子が悪い。


「え!環境に悪いことしてるんですか…!?」

「んー…難しいですが、環境に悪いと断じるのは少し違う気もします。」


 先生が少し考えてから話す。


「確かに、2ストエンジンはガソリンとオイルを燃やす上、構造上密閉が出来ないので、ロスや有害物質の排出が多くなってしまいます。」

「だからバイクで2ストが無くなったのか…。」

「ですが、刃を回すのと人間ごと車体を移動させるのでは必要なエネルギー量にとても大きな差があります。」

「確かに…!」

「バイク人口と同じくらいの人数が草刈りを趣味にしたらまずいのでしょうが…。やっている事が環境保全に繋がりやすいということもあって、見逃されてる分野でもあると思います。」


 そもそも趣味と言うよりは仕事の一環のイメージの方が強いですしね、と補足。そして、また問題を出してくる。


「じゃあ、どうして4ストよりも2ストの方が多いと思いますか?じゃあ今回は…芦頭さん!どうでしょう?」

「えーと…じゃあ価格…かなぁ…?仕事で使うのならコスパが1番な気がするなぁ」

「惜しいです!確かに刈払機でも価格差はあります。大体1〜2万円程度4ストの方が高くなりますね。」


 この前調べた価格は1つあたり3万円。+2万ってなったら5万円だ。1.5倍は確かに大きすぎる。


「じゃあなんだろ…?何が違うのー?」

「じゃあヒントです!価格が上がる要因と、2ストの方が多い要因は元が同じなんです!」


 元が同じ…?みんなが困惑していると、先生がもうヒント出さないモードになった。きっと答えを自分たちで出さなきゃ教えてくれない。


「高くなる…2ストより4スト…何か増えるのかな…?」

「なんでしょうか…?バイクのエンジンと同じならひのきさんが得意なんじゃないですか?」

「残念ながらエンジンの話は詳しく知らないんだよな〜…」

「じゃあ仕方ないねぇ…価格が上がる原因でパッと思い付くのは高度な技術が必要だったり、パーツで高いのを使ったりかなぁ…。でも重さかぁ」

「パーツ増えたら重くなるんじゃない!?」


 はっ!と気付いて先生を見る。合格。って感じの表情。良かった授業が進む…!


「そうですね!部品点数が増えるから重量も価格も上がっちゃいます。では、背負ったまま動くなら、軽いものと重いもの、どっちがいいですか?」

「軽い方…2ストですね!」

「そういうことです!」


 と、ようやくエンジン機構の話を切り抜ける。


 そこから、安全装置の話をして、初日火曜日終了!


 次の日は、作業前、現場周辺の点検についての話。


 その更に翌日は、キックバックについて、作業範囲への接近禁止について、休憩時間について勉強した。


「チェンソーのキックバック…ここでもあるんだな…」

「チェンソーは自分だったけど、刈払機は周りの人を傷付けちゃいそうだね…」


 見せられたのは、刈払機が硬いものに当たった瞬間、人間がコンパスの針のように回って、刈払機に振り回される映像。

 バイクより小さいエンジンだからって、人間を害さないとは限らない。身近な人を簡単なミスで傷付けられる道具なんだと学んだ。


 金曜日には刈払機使用前の点検の話。


 最後の翌週月曜日は、作業時間や防具についての話。

 連続作業は1回30分まで。30分したら10分〜15分以上休んで、1日2時間までらしい。


 その時振動障害って言葉も出てたけど、実践の時にと流された。


 そして翌日。都合よく晴れ。


 実技の講習が始まった。

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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