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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学2年生編!前期!
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第85話 新人を歓迎できるかな!?

 4月。出会いの季節。


 みくるたちは2年生になった。


 バイクとは出会ったけど、入学式で新1年生が入ってくるのは月曜日。普通なら入学式は見られないから、接点はない。


「でも!我々には同じ寮にいるという圧倒的なアドバンテージがあるのです!!」


「つまりは新人歓迎のチャンス!!さぁ!ハーブの勢力の拡大を目指すのです!!!」


 サークル長命令は絶対だぁ…。


「はいサークル長!」

「はいマリーちゃんどうぞ!」

「また談話室でお菓子食べてるのはどうかなぁ?」

「え?なんでですか?」

「ぼたんみたいなのが引っかかるからだよぉ」

「えっそんなアホみたいな加入だったの!?」


 アホってなんですかー!ってわちゃわちゃして始める。アホ以前に当時は知らない子がいきなりクッキー食べてて怖かったよ私。


「じゃあひのきちゃんみたいに、なんか悩みがある子をハーブで助けてあげるのは?」

「怪しい集団だと思われるからやめて」

「えっ何が!?」

「いや、入った大学でいきなり先輩が乾いた草押し付けてきたら怖いだろ!?」

「でもひのきちゃんはそれで眠れたじゃん!?」

「最初は怖かったよ!!?」


 まあ、それは怖い。

 

 マリーはひのきの主張に1人納得しつつ、会議を進行させようと話し始める。


「じゃあとりあえず、新入生を集めるのに有効な手段はないってことで大丈夫かなぁ?」


 全員黙る。意見は出なさそうだ。

 

「じゃあ、私達のサークルの活動内容から整理してこっかぁ」

「活動内容の整理?」


 みくるの言葉にうんと頷く。


「私たちって元々、ハーブと料理と森林保護って、とにかく沢山のことを目標にしてサークル作ったよねぇ?」

「改めて聞くと多いな…」

「一応全部体裁を保ったサークル運営になってきたけどぉ、これを新入生に全部説明するのは少ししんどいんじゃないかなぁ?」

「え?そうかな?ハーブも料理もジビエもやります!って言えばいいんじゃないの?」


 みくるの言葉にうーん…と少し間を置いてから返す。


「例えば、テニスサークルって何してるか分かるぅ?」

「テニスですね!」

「そう、じゃあうちのハーフ&ハーブは?」


 だよね。と言わんばかりに頷き、話を続ける。


「そうなんだよ、分かりにくいんだよぉ…」


 ハーブはわかる。でもそれ以外何にもわかんない。でもサークル名は変えたくないよー!とみくるが騒ぐ。泣き止ませるために一言。


「でもそれはちょっと強みでもあるんだよぉ」

「分かりにくいのがか?」

「うん、だって、テニスサークルって名前でお料理してたら変じゃないかなぁ?」

「それはそうですね…。」

「もしかして、なんでも活動できる!って風にして、新入生全員サークルに入らせる!ってことー!?」

「いや、そう、いや、あの、極論言うとそうなんだけど違うかなぁ…?」

 

 マリーが動揺してる。でもそういうことかー!って納得しちゃったので諦める。


「とにかく、今の私たちの活動に近いもの。そこに興味を持つ人を誘っていけば、少しくらいは人が来てくれるんじゃないかなぁ!」


 希望が見えてきた。分かりにくいって弱点から、強みを見つけ出す。講義で習ってはいた方法だけど、こんなに上手に使いこなすのはすごい。


「マリーちゃん流石だね!悪の親玉みたい!」

「ん?え、どっち?どっち…!?」


 褒めてるのか?貶してるのか?イマイチよく分からないみくるの言葉にマリーは、次の行動に迷ってしまった。

 ちなみに、褒めていたら照れ隠しで殴ったし、貶してたら普通に怒って殴った。

 でも残念ながらそのまま別の話題になってしまった。拳は仕方なく次の機会に取っておくことにする。


「じゃあどうやってアピールするかだな」

「やっぱりポスターとかでしょうか?」

「絵描ける人いるー?」


 ……。


「じゃあサークル説明会で割り当てられてる時間で活動紹介するしかないねぇ」

「え!?そんなのあるの!?」

「なんで知らないんだよぅ…」

「あれって申請必要でしたよね!?」

「こうなると思って申請しといたんだよぅ」


 参謀が影で働きすぎている。ここまできたら…!


「まさか…説明会用の原稿や資料も…!?」

「それは今から考えようねぇ」

「えーん…」

「ここまでやったんだからしゃんとせいやぁ」


 はいっ!!といいお返事をしてみくるが考え始める。


「んー、やっぱりこれまでに撮ってきた写真をスライドで見せてあげたらいいんじゃないかな?」

「そうですね!楽しそうなのはそのままアピールになりますし!」

「どんな写真使うかだな。狩猟の時の写真はそのまま使えないものも多そうだぞ。」

「生きてる間と、完全なお肉の状態の写真ならいいんじゃないかなぁ?」

「昨日のバイクツーリングの写真は!?」

「あれはサークルの活動にいれたらまずくないか…?」

「じゃあスノボー旅行!」

「そういえば毎年の行事にするって言ってましたね!」

「サークル費使ってないし無理じゃないかなぁ…!?」


 わいわいがやがや!というより、みくるが変な案をいっぱい出して、みんなで消して、残った写真やお話をする事にした。


「ところで、これ誰が喋るんだ?」


 そういえば確認せずここまで来ちゃったな。配布された要項を確認する。


「…えぇ?」

「どうしたんですか?」

「登壇者、1名に限るってぇ…」

「おっと…責任重大だな…」

「基本はサークル長のみとする…だってぇ…!?」 


 不安しかない…!!!

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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